宮崎県病院局

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県立病院事業評価委員会の意見概要(平成20年8月7日開催)

◎  開催日:平成20年8月7日(木)


 ※ 県立病院事業の平成20年度県立病院事業決算(見込み)について説明し、院長をはじめ、各委員から
  病院別に意見等をいただいた。
  (回答)は、当該委員会の場において、病院局が回答した内容である。




【宮崎病院】

(委員長)

 ○ 医療安全管理者の設置について、「部署を超えた組織的な取組み」とは具体的にはどのようなものか。 


  (回答)
    医療安全は医療を行う上で、これなくしては病院がやっていけない、という最も大切な分野であるが、
   平成19年4月に専従の医療安全管理者を置いた。会議の開催など、非常にアクティブな活動を行って
   おり、医療安全について指導的な役割を果たしている。


(串間委員)

 ○ 全体的な問題かも知れないが、延岡には人材の確保の問題がある。
   産休・育休職員の代替の確保が困難という話が聞こえてきている。ナースバンクを通して県北の情報を
  提供するなどしているが、現場ではどのような状況なのか。どのように対応しているか。
   また、日南病院はどうか。


  (回答:延岡病院)
    看護師定数330名中、30名程度が産休・育休で、10名程度が代替職員を確保できていない。
    経営管理課と相談しながら、新聞によるPR等をしているが、全てを充足できていない状況である。


  (回答:日南病院)
    日南も同様の状況である。看護師の平均年齢から見て、産休・育休が多い年齢である。いろいろと代
   替職員の確保に努力しているが、なかなか応募してくれない状況。また、働いてみて、夜勤等の状況が
   自分の考えている職場と違う、きついと言って辞めていくこともある。個別に接触して確保しているが、
   対応に苦慮している。




【延岡病院】

(秦委員)

 ○ 延岡病院は、新聞報道では医師不足とのことだが、状況はどうか。


  (回答)
    医師数は、定数より低く、58人しかいない。内科が3名辞めたが、医局からの補充はない状態であ
   る。以前麻酔科医の問題があったが、全体的に医師が少ない。中核をなす科が1〜2名欠となっている。
    地域ニーズにはなんとか対応できているが、医師はオーバーワークの状況にある。
    新医師臨床研修制度の影響もあり、大学は医師を引き上げ、継続派遣もない状況である。やはり、母
   屋である大学がまず第一であり、県に対して派遣は難しい状況。県病院では職員がツテもなく、確保に
   苦労している。


(委員長)

 ○ 病床利用率について、設備(ベッド)の稼働率をどう考えているか。


  (回答)
    現在総病床数は460床で、4床が感染症であり、一般病床は456床である。それを、一元管理し
   て、有効活用を図っている。
    ひとつの科の患者を1階と7階に振り分けたため、医師が上り下りで苦労する、ということもある。
    こうした努力により、病床利用率は上がっており、428の稼動病床数を上回る、1日440床ほど
   の利用がある。93%〜94%まで利用率が向上してきた。


(谷口委員)

 ○ 決算(見込み)の状況を見ると、経費を節約している努力が見て取れる。これは、今までも節約はされ
  てきたと思うが、共同購入等の新たな取組みにより、節減できたと素直に喜んでよいのか。それとも、患
  者さんに対する必要なサービスを減らすなどして、節約したわけではないですよね。


  (回答:延岡病院)
    例えば、診療材料について、今回、交渉に長けた業者に一元的に共同購入させる取組をはじめた。
    この取組の中では、病院の材料委員会の中で、使う材料を決める。そしてまず、医師の使い慣れた材
   料の価格を下げることとしている。業者は、診療レベルを落とさないように、医師の利便性を守り、安
   全性を確保するという、患者第一の価格交渉をしている。このように、診療上の安全は確保しながら、
   経費の節減を進めている。


  (回答:宮崎病院)
    経営改革における意識改革の成果だと思う。これまでは実際、使い放題も確かにあったが、資源を大
   事に使うという意識づけが職員に芽生えてきた。県立病院で取り組む高度医療については、材料費を下
   げたからといって診療に影響はないし、患者サービスの低下はない。今まで以上に注意を払っている。


  (回答:病院局長)
    医師確保については、患者サービスの向上や、経営そのものにかかわる大きな問題だ。必要最小限の
   数ではなく、望ましい医師の数を定数としているので、現員は定数の88%前後である。
    平成16年度は、定数163名、現員153名であった(10名不足)。
    その後、経営改善、サービスの向上のため、平成17年度に定数30名増とした。平成19年度は、
   167名、平成20年度は170名と、現員の数では過去最大の状況である。
    しかし、内科であっても、診療科は専門化してきているため、医師は多忙を極めている。定数193
   人に見合う医師の確保が必要である。


(秦委員)

 ○ 延岡には、ほかに大きな病院はない。たとえ民間病院が出来ても、一次救急の患者をまかないきれない
  ので、3年すれば潰れる。
   そうした状況の中で、延岡病院の人材不足に対応するには、一時的に給与を上げるとか、病院局全体で
  考え、全体でフォローするというか、よその病院に余裕があれば、一時的にでも職員を異動させるという
  方法はとれないか。
   学閥の関係もあるが、延岡はその地域内で何とかしないと、宮崎市内まで患者は来ることができない。
  うまくやれないか。


(委員長)

 ○ 延岡は、やはり地理的に特徴があると思われるが、病院局の考え方はどうか。意見を聞かせてもらいた
  い。


  (回答:病院局長)
    医師については、理論上、異動させることは可能であるが、医師は高度医療を担っており、大学との
   関係もあることから、現実的には異動を行っていない。
    実際には、それぞれの病院で中核病院として必要な医師数を確保しているところである。
    確保に当たっても、県にゆかりのある者や県出身者で、人格、識見に優れ、県立病院への就職の意向
   など考慮していくと、なかなか一朝一夕には実現しない。


(串間委員)

 ○ 医師の負担軽減策として、看護職の活用により緩和できないか。たとえば、助産師資格を持つ看護師を
  活用して、助産師外来等を行うと、産婦人科医師の負担が軽減できるのではないかと思う。
   また、今、宮崎病院のOBが、小児の夜間電話相談を行っているが、その成果はどうか。
   県北でもOBに声がかかっていると聞いているし、このようなことで、小児科医師の負担軽減ができる
  のではないか。


  (回答)
    小児の夜間電話相談は今、県レベルで500件/年と聞いている。
    医師の負担軽減については、こうした取組みも大事だと思う。なお、延岡病院支援キャンペーンの効
   果も徐々にではあるが、出てきているところである。




【日南病院】

(秦委員)

 ○ 日南病院は、構造的に赤字になる。
   相当赤字が出てもしょうがない、というつもりでやっているのか。


  (回答)
    中期経営計画を達成することを第一に努力しており、収益確保のためにも、単価の引き上げに努力し
   ている。


(秦委員)

 ○ 地域連携が一番よい。日南病院は医師会の信頼が厚い県立病院で、地域住民の信頼を受けているが、宮
  崎が近いという立地環境もある。


  (回答)
    現在、手術患者として紹介された患者の全てを日南病院で引き受けてはいない状況がある。そうした
   手術患者を引き受けることで、全体的な単価が上がると考えている。




【全体としての提言】

(委員長)

 ○ 今回の決算を見ると、各病院で経営改善が進んでおり、敬意を表したい。
   局長マニフェストに「一人一改善」という取組みをはじめるとのことだったが、大企業(トヨタ)でも
  「一人一改善」という取組、職員提案の取組をしている。職員の意識改革が大事であり、今後とも頑張っ
  ていただきたい。


  (回答)
    宮崎病院では、2年前から、これに先駆けて「職員提案」を行っており、一定の成果を得ている。


(青山委員)

 ○ 人材確保について、キャリア支援講座というものがある。
   中高生も参加して、講師にその職業の魅力を語ってもらう講座であるが、それに県立病院の医師も来て
  もらって、中高生に魅力を伝え、医師になるように働きかけてほしい。
   また、最近NPOが立ち上がり、小さな子どもが救急病院に行かなくてもいいような取組みがはじまっ
  た、と聞いている。
   子どもが病気の時に親が対応の参考にできる手引き書があるといいな、と思う。作ってもらえたらあり
  がたい。


(串間委員)

 ○ 県北の看護管理者について、ファーストレベルの研修を、4〜8月に北部地区で開催し、延岡病院には、
  休みを返上して、場所や人の協力をしてもらった。
   こうした取り組みは、次につながる。これまで北部の人たちが教育を受ける機会は少なかった。この場
  を借りて、お礼申し上げる。
   今後とも、世の中の状況に敏感になってもらい、頑張ってもらいたい。


(谷口委員)

 ○ 延岡病院支援キャンペーンについて、新聞を開く度に延岡病院の記事がある。患者や家族でも病院の上
  手な利用の仕方を考える必要があると思う。そうした利用する側の意識を変えていくことも大切だ。
   経営改善をはじめ、これだけ苦労をしているのだから、潰れそうだという記事が載らないようにしてほ
  しい。
   医師を育てる県民運動をしていくべきである。






  ⇒平成19年度県立病院事業会計決算(見込み)の概要(平成20年8月)(PDFファイル:133KB)

  ⇒県立病院の特徴的な取組み(平成20年8月)(PDFファイル:599KB)




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