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県立病院事業評価委員会の意見概要(平成21年8月25日開催)

◎  開催日:平成21年8月25日(火)


 ※ 県立病院事業の平成20年度決算の状況、各県立病院の取り組み等について説明し、委員長をはじめ、
  各委員から病院別に意見等をいただいた。
  (回答)は、当該委員会の場において、病院局が回答した内容である。



(平成20年度決算の状況)

【病院事業全体】

 ○ 全体で3年連続で計画を達成しているが、一方で医師不足が経営に大きくのしかかっている。民間病院
  とのすみわけを進め県立病院としての独自性を出していくことによる収益減は当然あると思われるが、医
  師不足による収入減は、固定費を回収できないということであり、今後も引き続きやっていく必要がある。
   経費の増加のうち委託費の増について、これまで委託費が増え給与費が減少してきていたが、今回も同
  じ傾向か。


  (回答)
    給与費は退職給与金に影響を受けるため増となっているが、通常の人件費は下がっている。正規職員
   の人件費が減っている範囲で委託料が増えている。また、委託費は高度医療を行う上で必要な検査委託
   等が大幅に増えている面もある。


 ○ 患者に利用されてこその県立病院である。患者数の減少傾向という説明であるが、計画目標は設定され
  ているはずであり、患者の減少を安易にとらえてはいけないのではないか。


  (回答)
    確かに患者の確保は第一に考えなければならない。ただ、長期的な動きで言えば患者総数は減少して
   おり、直近数年間の患者動向を踏まえて策定した中期計画よりもここに来てさらに減少している印象も
   あることから、今後も患者数の減少は覚悟する必要があると思われる。


 ○ 未収金1億7千万は大きな数字である。未収金徴収員を配置して回収に努めているとの説明だが、限界
  もある。未収金を減らすために民間の専門業者に委託して回収することは考えていないか。


  (回答)
    未収金の回収もさることながら、発生予防に努めてきた。相談員の高額医療制度の説明や分割払いを
   進めるなど予防に力を入れてきた。全国的には専門機関に回収を委託している例もあるが、現在は患者
   さんとのつながりの中での回収しているものが、専門機関になるとそれを離れて債権回収という観点に
   なる。委託料が見合うのかなど効果を見極めながら研究しながら、未収金対策に取り組んでいるところ
   である。


 ○ 延岡病院は、外来患者数の減少のわりには収入が下がっていない。これは単価増によるものである。一
  方で入院収益については、病床利用率が下がっているのが問題。県立病院の役割は入院医療に重点が置か
  れるべきで稼働率を上げるべきである。


  (回答)
    患者数が減っても収入がそれほど落ちていないのは、患者一人あたりの診療単価が増加していること
   による。これは県立病院でなければ対応できない高度医療が増えていることのあらわれである。
    病床利用率については、今後とも地域との連携を増やしていくことに努めていく。




【宮崎病院】

 ○ 20年度も黒字を達成しているのは大変好ましい傾向である。一方で病床利用率が低下していることが
  気になる。大幅な支払利息の減少があった上で収支差があまり変わらないということは、医業関係では
  収支悪化しているといえる。外来患者の減少、病床利用率の低下の影響や、高度医療への専門化していく
  一方でどう患者を確保していくのかというところは難しいが、今後とも留意してやっていく必要がある。


 ○ 患者数の減少への対策はどうか。


  (回答)
    地域連携の推進の影響はあったと思われる。がんや救急にある面特化し、それを患者さんにPRして
   いくことも今後必要である。
    入院患者の減少は、患者さんの利便性の高い外来化学療法にシフトしたことも影響している。毎年1
   00件程度増えている。
    しかし、病床利用率も上げなくてはいけないと考えている。


 ○ 医師事務作業補助者(クラ−ク)の導入はどの程度進んでいるのか。医師の負担軽減にどのような効果
  が出ているのか。


  (回答)
    20年度は中途から2名、21年度は9名を採用している。(現在は8名)医師の診断書作成や、学
   会の準備、書類の整理等を行い、病院側としては大きな効果が出ていると考えている。
    今後はもう少し医療制度、医学用語、病気のことなど勉強させ、専門性を高めて生きたい。医師は診
   療以外の書類作成の仕事が多いので、その点で大きな効果が出ている。


 ○ 入院外来収入よりも材料費が上がっている。これは外来化学療法によるものか。

  (回答)
    材料費は外来化学療法の抗がん剤が増えていることによる。手術件数は全体が微増だが、高度な手術
   が増え材料費が上がっている。

 ○ 全体の材料費と医療材料費の関係はどうか。

  (回答)
    材料費は医療材料費のほかに給食材料費が含まれている。




【延岡病院】

 ○ 医師不足が収支に大きく現れている。かなり厳しい状況の中で、DPCを導入し、材料費の比率は昨年
  よりよくなっており、努力の成果も出ている。医業外費用の支払利息について、宮崎病院は利率の安いも
  のに借り換え等を行うことができかなり負担を軽減しているが、延岡はまだ5億円ある。これがなければ
  収支均衡も見えてくる。この点についてさらに対策の余地はないのか検討すべきである。


  (回答)
    支払い利息は過年度に借り入れた企業債の利息であるが、平成19年度末に高利のものについては国
   の許可が出て借り換えが可能となった。これにより5〜6%のものを借り換えた結果、現在は平均2.
   5%に下がっている。
    これは計画的に償還していくものであり、一度に減らすことは難しいが、出来るだけ負担の平準化、
   総額が減るように努力していきたい。


 ○ 経営体、企業体として、単なる数字だけでは見えない部分もある。それが収支に大きく影響する部分も
  出てくるのは事実だと思う。


 ○ DPC導入により平均在院日数が減るのではないか。


  (回答)
    DPCの場合疾患により特徴があるので、必ずしも早く退院した方が収支効果があるということでは
   ない。適切なパスの見直しを行っているが、徐々に導入していることもあり、平均在院日数の短縮にな
   っていない面がある。




【日南病院】

 ○ 地域の人口減少、医師の不足、コンビニ受診の自粛等により収入減となり、延岡と同じ傾向があるが、
  収支差は昨年を上回っている。しかし中身を見ると、退職者の減少により給与費のうち退職給与金が減少
  していることが要因となっているとのことだが、どのくらい減少したのか。材料費の減は経費削減効果が
  出ていると思う。病床利用率の減少が大きいので、この点の対策も必要。


  (回答)
    退職給与金は、2億1千6百万円減少している。


(各病院の取り組み)

 ○ 各病院とも医師確保が問題。医療薬務課所管だが、地域医療再生計画が策定される。医師確保はますま
  す厳しい状況が予想されるので、連携をとってやってほしい。

  (回答)
    医師不足ではご心配をかけるが、関係機関と連携を図ってやっていきたい。全国的な医師不足の状況
   であり、病院局全体で取り組む。そのために医師が確保できる環境整備を図っていく。医療秘書の導入
   による負担軽減や、医師給与についても補正でかなり対応している。
    これらが全体的に相乗効果が出れば、と考えている。各大学医局へ派遣を求めたり、本県出身医師へ
   の働きかけ、臨床研修医の確保などに取り組んでいる。


 ○ 宮崎、延岡病院がボランティアを募っているのはよい取組みである。日南はどうか。また、病院の情報
  発信も大切。延岡病院の広報誌の「若鮎だより」のような広報誌による地域への発信も必要ではないか。

 

  (回答)
    広報誌は、医師会、大学医局、看護師の出身校などにも配布している。一般の方へは配布していない
   が、関係機関には幅広く配布している。
    日南病院のボランティアについては、現在、患者さんの院内の案内、エントランス周辺の受付介助、
   診療科の案内など週に数回、人数は1名である。情報提供については、院内、院外に広報誌「なんぷう
   」を出している。


 ○ 精神医療センタ−の状況はどうか。


  (回答)
    4月に診療開始して、病床利用率が60%前後である。小児も何人か来ている。院内の医療連携が進
   んだ。患者にとっても一般科と連携をとりながら総合的な医療を提供できるようになった。合併症の患
   者さんへの対応もできるようになった。経営面ではまだはじまったばかりで何とも言えない面がある。


 ○ 将来的に医師確保ができるのか。いつになったら可能か。

 ○ 医師も専門分化している。非常に限られた範囲に特化してきている。他の分野を診療したがらない、あ
  るいはそうした診療で疲弊する医師も増えている。全体的に患者を診ることのできる医者を育てなければ
  ならない。
   大学に聞くと延岡病院は肉体的、精神的にきついので行きたがらない。そうした風評が伝わっているも
  のだから行きたがらないとのことだ。また、日南病院は症例が少ないので医師の向上心が満たされないと
  いう面もあると聞く。


  (説明)
    派遣元の大学に医師がいないとはじまらない。臨床研修制度の改正も行われており、また、都会に出
   た研修医も正規職員になれない者が戻ってくるはずとの考えもある。
    研修医の確保には指導医も必要。法人化した大学も教育が出来る医師、あるいは稼げる医師を確保し
   たいというのは当然。改善には長いスパンがかかるだろう。
    大学、病院、地域住民を含め、地域全体で取り組まなければならない。


 ○ 大学に医師を集めることが必要。病院に派遣ができない。宮崎大学に医師を集めて基幹病院に派遣する
  しくみができなければならない。


 ○ 医師の問題は膨大な金額を投入しているが、コメディカルについては、新卒の退職は県の場合はゼロだ
  が、一般病院では退職率は若干上がっている。コメディカルについても医師と同じ問題を抱えている。
   職員に危機感が不足しているのではないかと思う。住民からの声もかなり出てきている中で一緒になっ
  て取り組む必要がある。


 ○ 危機感、問題意識が全体がより強く持っていかないとこういう問題は解決しない。国も、県も、地域も、
  病院も、患者も含めてこれを解決していこうという強い意思が必要である。問題提起だけでは終われない
  面も多い。
   今後もそうした点を踏まえて我々に与えられた役割を果たしていく必要がある。


  (説明)
    現況でいえば県立病院の医師数は、過去最高であるが、地域あるいは診療科の偏在がある。延岡病院
   のように診療科の休診がある。
    給与等の待遇改善も図ったが、地域住民の協力も得ながら医師の働き易い環境整備が必要。医師と患
   者の信頼関係の醸成と内部的な医師の労働環境の改善を図っていきたい。






  ⇒平成20年度県立病院事業会計決算(見込み)の概要(平成21年8月)(PDFファイル:131KB)

  ⇒平成21年度の県立病院の取り組み(平成21年8月)(PDFファイル:120KB)

  ⇒平成21年度 病院局長のマニフェスト(PDFファイル:81KB)

  ⇒県立病院経営形態見当委員会の分科会開催概要について(PDFファイル:46KB)




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