2010年7月23日
宮崎県は「太陽光発電の拠点」を目指します
エネルギーの安定的な供給は、私たち一人一人の生活や産業に欠かせないものでありますが、石油や石炭などの化石燃料を現在のペースで消費していけば、それほど遠くない将来に使い果たしてしまうと予想され、その対応が急がれています。
さらに、我が国のエネルギー自給率は20%程度(原子力を国産エネルギーに含めない場合は4%)にとどまっており、特に石油はほぼ全量を輸入に頼っているなど、先進主要国の中でも極めて脆弱なエネルギー供給構造となっています。
また、地球の平均気温は徐々に上昇を続けており、このまま温暖化が進行すると、海面水位の上昇、農産物生産への影響、感染症の拡大、生態系への影響などが懸念されます。
平成9年12月に京都で開催された「気候変動枠組条約第3回締約国会議」(COP3)では、先進主要国の間で平成20年から平成24年の期間における温室効果ガスの削減目標が「京都議定書」として明確に定められ、我が国は温室効果ガスの排出量を平成2年のレベルから6%削減することとされています。
「エネルギー問題」と「地球環境問題」、この二つの問題を解決するために、エネルギー消費の効率化と脱化石燃料化の推進が叫ばれており、国産エネルギーであり、地球環境への負荷が少ない新エネルギーに対する期待が高まっています。
特に宮崎県は、下記データに示される通り、日照環境に恵まれ太陽エネルギーの恩恵を受けていることから、今後も太陽光発電の普及啓発、導入促進等に、官民一体となって積極的に取り組んでいきたいと考えています。
| 項目 | 数値 | 基となるデータ等 |
|---|---|---|
| (順位) | ||
| 日照時間 | 2,108時間 |
気象庁 昭和45(1970)年〜平成11(2000)年の平年値 |
| (全国第3位) | ||
| 快晴日数 | 54日 |
気象庁 昭和45(1970)年〜平成11(2000)年の平年値 |
| (全国第3位) | ||
| 住宅用太陽光発電システム導入件数 | 10,671件 (H20) |
一般社団法人新エネルギー導入促進協議会 「都道府県別住宅用太陽光発電システム導入状況」 |
| 住宅用太陽光発電システム普及率 | 2.36% (H20) |
一般社団法人新エネルギー導入促進協議会 「都道府県別住宅用太陽光発電システム導入状況」及び 平成17年度国勢調査での世帯数を基に算出 |
| (全国第2位) | ||
| 太陽熱温水器世帯普及率 | 38.8% (H16) | 総務省統計局「H16全国消費実態調査」 |
| (全国第1位) | ||
| 太陽光発電自給率 | 1.01% (H20) |
永続地帯2008年版報告書 (千葉大学公共研究センターNPO法人環境エネルギー政策研究所) |
| (全国第1位) | ||
| 太陽熱発電自給率 | 5.76% (H20) |
永続地帯2008年版報告書 (千葉大学公共研究センターNPO法人環境エネルギー政策研究所) |
| (全国第1位) |
みやざきソーラーフロンティア構想
エネルギー問題や地球環境問題への対応として、さらには、新たな地域づくりの取組みとして、本県ならではの太陽光発電関連施策の構築とその推進を目的とする「みやざきソーラーフロンティア構想」を平成21年3月に策定しました。
構想の基本理念と施策展開の視点
本県においては、太陽光発電の導入拡大を基本としつつ、それを活かした地域づくりや産業集積にも積極的に取り組むことにより、本県が真の意味での太陽光発電の拠点となることを目指していきます。
そして、この基本理念に基づき、今後は次の3つの視点から施策の展開を図ります。
太陽エネルギーあふれる環境を全国に発信
本県の日照環境は全国トップレベルにあり、太陽光発電やその研究に適した地域であることから、この環境を全国に向けて効果的に発信するような取組みを進めます。
→「1 メガソーラー全県展開プロジェクト」
家庭レベルからのエネルギー自給率の向上
原油価格の高騰のような外部的要因による県民生活への影響の低減を図るため、まずは県民に最も身近なレベルである一般家庭への太陽光発電システムの導入を推進する取組みを進めます。
→「2 ソーラー住宅普及促進プロジェクト」
地域資源(太陽エネルギー)を活かした産業の集積
太陽光発電を含む環境や新エネルギーに関する分野は、今後も新たな需要と雇用を生む分野と期待されることから、地域経済の活性化につながるような取組みを進めます。
→「3 ソーラー産業育成・集積プロジェクト」
1 メガソーラー全県展開プロジェクト
本県の優れた環境を視覚的に発信するシンボルとして、メガソーラー(出力1メガワット以上の太陽光発電所)の県内各地への立地を進めます。また、その立地後は単に発電所としてだけでなく、地域における活用策についても検討し、全国に発信していきます。
メガソーラーの立地推進
すでに、平成20年度に県と協働でメガソーラー事業に取り組む企業を「メガソーラー・パートナー」として、全国で初めて公募しました。今後は、市町村や県内企業等とも連携しながらその実現を目指していきます。また、温室効果ガスの排出権取引制度導入等の動きを見据え、メガソーラーを介した都市部と地方、あるいは、地方間の連携の可能性も検討していきます。
【21年度の具体的な取組み】
- メガソーラーの提案企業とパートナーシップ協定を締結し、事業の具体化に着手します。
→
「本県におけるメガソーラーの取組みについて」
(20年度に実施した「メガソーラー・パートナー」の公募については、こちらをご覧ください。)
メガソーラーの積極的活用
全国的に見ると、電力会社によるものを除き、メガソーラーで発電した電力は自家消費されているケースがほとんどですが、本県におけるメガソーラーの実現後は、農業等の地域産業への利用など地産地消的な活用方法を研究します。
また、電力だけでなく、発電施設自体についても、例えば観光資源や地域の環境・エネルギー教育の場としての活用等を進めます。
2 ソーラー住宅普及促進プロジェクト
太陽光発電の大部分を占める一般家庭への導入を進めることは、普及率全体の底上げにもつながります。このため、住宅用システムの普及率全国第1位を目指し、支援制度を充実させるとともに、県民に身近な地域・学校での普及啓発活動や県自身の率先導入等を通じて、県民の意識の醸成を図っていきます。
住宅用システムの普及に向けた支援の強化
平成20年度には3年ぶりに国の補助制度が復活したことから、普及率の向上が期待されるところですが、県としてもこの効果をさらに増大させるような取組みを進めていきます。また、民間レベルの取組みであるグリーン電力証書について、県自ら県庁舎電力等への活用を図るとともに、県内企業等への浸透にも力を入れます。さらに、新たに発電システムの設置を検討する県民の不安解消のため、民間団体等との協働による相談体制の構築を図ります
【21年度の具体的な取組み】
- 平成21年4月から「住宅用太陽光発電システム融資制度」を行っています。
- 平成21年11月から平成22年1月29日まで「住宅用太陽光発電システム等導入支援事業補助制度」を行っています。
- 住宅用太陽光発電から生み出されたグリーン電力証書を購入することにより、県庁ライトアップ等のグリーン化を図ります。
- 専門的知識やノウハウを有するNPOに委託し、相談業務を行っています。
→ 太陽光発電・バイオマスの導入や設置等に関するお問い合わせ:NPO法人ひむかおひさまネットワーク(090-4356-9784)
新エネルギー啓発事業の展開・充実
環境エネルギー教育に取り組む大学や民間企業等と連携し、小中学校等において太陽光発電をはじめとするエネルギー講座を展開するとともに、県内で活動する民間団体とも協力しながら各地域における普及啓発の取組みを強化していきます。また、県有施設等にも太陽光発電を率先して設置し、設備の仕組みや効果、意義などについて県民にわかりやすく解説します。さらに、県内において特に新エネルギー関連施設の集積が進む地域については、国が進める次世代エネルギー・パークの枠組も活用しながら、新エネルギー普及啓発の拠点的地域に位置付けます。
【21年度の具体的な取組み】
- 専門的知識やノウハウを有するNPOに委託し、啓発イベント・出前講座を実施しています。
◇新エネルギーフェア
平成21年11月6日から7日にかけて、「第16回みやざきテクノフェア」の同時開催イベントとして、都城市において「みやざき新エネルギーフェア」を開催し、
新エネルギーの相談窓口の設置や宮崎県太陽光発電普及促進協議会メンバーによる太陽光パネルの展示を行いました。
また、あわせて、宮崎工業高校制作のソーラーカー等の展示、小学生対象のミニソーラーカーの試乗会、太陽光発電やソーラーカーに関する講演会等を行いました。
- 平成22年2月、太陽光発電システム(30キロワット)を工業用水道配水池(日向市)に設置しました。
3 ソーラー産業育成・集積プロジェクト
太陽電池産業は自動車産業と並ぶ裾野の広い産業であり、産業の集積に伴う県内経済への波及効果が期待されることから、企業誘致や地場企業の参入支援等に取り組んでいきます。また、産業集積に欠かせない高い技術を身に付けた人材輩出についても充実を図ります。さらに、太陽光発電や太陽電池産業と他の産業との連携を図るなど、新たな付加価値の創造にも取り組みます。
企業誘致・地場企業支援の強化
平成20年3月に策定した「宮崎県地域産業集積・活性化基本計画」において、太陽電池モジュールを含む電子・精密関連産業を集積業種のひとつに位置付けたところであり、今後もこの計画を踏まえながら戦略的な企業誘致を推進します。また、県内企業や大学等との連携による太陽電池関連の製品開発や技術向上の取組等を支援していくとともに、県内企業の取引拡大やこの分野への新規参入等を支援します。
【21年度の具体的な取組み】
○企業立地
- 平成21年9月、昭和シェルソーラー株式会社が国富町に世界最大級の生産規模(900メガワット/年)を持つ第3工場の立地を決定し、
同年10月には県庁において立地調印式を行いました。
○企業誘致活動
- 平成21年6月、国内最大級の太陽光関連イベント「PV Japan 2009」に出展しました。
- 国際太陽電池展へ出展し、県の取組みや県内中小企業の技術を紹介します。
○地場産業強化に向けた産学官連携の取組
- 平成21年10月、産学官で連携し、1.地場企業の新規参入促進、2.人材育成、3.研究開発等を通して本県の太陽電池関連産業の振興を図るため、
「宮崎県太陽電池関連産業振興協議会」を設立しました(現在、産学官合わせて計68団体が参加)。
高い技術を身に付けた人材の輩出
本県の太陽電池産業等を担う高い技術を身に付けた人材の輩出に向け、企業や大学等と連携しながら、質の高い専門教育を推進するとともに、技術者を対象とした人材育成に取り組みます。
【21年度の具体的な取組み】
○人材育成
- 宮崎大学が、経済産業省の「産業技術人材育成支援事業」に採択されました。今年度においてはこの事業で唯一の太陽光発電関連事業です。
昭和シェルソーラー(株)等の地元の民間企業者と連携して現場で抱える課題を教材開発し教育することで、実践型の高度専門技術者の育成を図っています。
→ 宮崎大学工学部「太陽光発電人材育成プログラム」のページへ
○研究開発
- 宮崎大学工学部の関連研究者でプロジェクトチームを作り、太陽電池や太陽光発電に係る様々な研究開発を行っています。
- 平成21年10月、宮崎大学と大同特殊鋼株式会社が共同研究契約を締結し、宮崎大学キャンパス内に国内最大級(14kW)の集光型太陽光発電システムを設置しました。
※集光型太陽光発電システム・・・太陽光をプラスチックレンズによる集光し小面積の発電セルに照射させて発電を行うシステム。安価なレンズを使用することで発電コストの低減を図ることができる。
- 宮崎大学では、今後多種類の太陽光パネルを同一敷地内に設置する予定で、同一条件での発電効率等の研究を行っていきます。
他産業との連携
例えば、太陽光発電により生み出した電力を電気自動車に供給するなど、産業の環境価値(環境貢献度)を相乗的に高めるとともに、新たなライフスタイルの提案にもつながるような産業連携モデルについて検討を進めます。
【21年度の具体的な取組み】
- 平成21年11月 日産自動車株式会社と電気自動車の活用に係る連携協定を締結しました。
(連携の内容)
- 県民等に対する普及啓発に関すること
- 電気自動車を活用した事業の実施に関すること
- 電気自動車の普及策の検討に関すること
- 連携事業の効果評価等に関すること
<日産自動車株式会社との連携協定式>
太陽光発電システムの設置に対する支援制度
住宅用システムへの支援
| 制度の名称 | 制度の概要 | |
|---|---|---|
| 国 | 住宅用太陽光発電導入支援対策費補助金 |
・受付開始:平成21年1月13日から ・補助単価:1キロワット当たり7万円 ・受付窓口:宮崎県住宅供給公社(電話 0985-24-6691) |
| 県 | 住宅用太陽光発電システム融資制度 |
・受付開始:平成21年4月1日から ・融資限度額:300万円(ただし、1キロワット当たり73万5千円(税込み)まで) ・融資利率:1.9%(固定)(ただし、別途金融機関の定める保証料が必要) ・融資期間:10年以内 ・受付窓口:取扱金融機関(宮崎銀行、宮崎太陽銀行、宮崎信用金庫、都城信用金庫、延岡信用金庫、高鍋信用金庫、南郷信用金庫)の各支店 ・そ の 他:金融機関の審査を経る必要あり
|
|
住宅用太陽光発電システム等導入支援事業補助制度 (平成21年度の受付は終了しました) |
・受付期間:平成21年11月2日(月曜)〜平成22年1月29日(金曜)(必着) ・対象者:県内の住宅に対象システム等を設置する個人 ・対象システム等:住宅用太陽光発電システム及びLED照明器具 ・補助金額:太陽電池最大出力1kW当たり3万円(上限10万円) ・受付窓口:宮崎県住宅供給公社 電話 0985-24-6691 ・その他:設置工事の着手・引渡しの前に補助金交付決定を受ける必要あり |
|
| 宮崎市 |
宮崎市住宅用太陽光発電システム設置費補助金 (平成21年度の受付は終了しました) |
・受付開始:平成21年4月1日から ・補助単価:1キロワット当たり3万円(上限10万円) ・受付窓口:宮崎市環境部環境保全課(電話 0985-21-1761) |
| 串間市 |
串間市住宅用太陽光発電システム設置事業 (平成21年度の受付は終了しました) |
・補助単価:1キロワット当たり5万円(上限20万円) ・受付窓口:串間市総合政策課企画統計係(電話 0987-72-1111) |
| 国富町 | 国富町経済・生活支援緊急対策事業補助金 |
・受付開始:平成21年10月1日から平成22年3月31日 ・補助単価:※昭和シェルソーラー鰍フ製品・・・1キロワット当たり5万円(上限15万円) ※昭和シェルソーラー活ネ外の製品・・・1キロワット当たり3万円(上限 9万円) ・受付窓口:国富町商工会(電話 0985-75-2211) |
※国では、平成21年11月1日より、太陽光発電の新たな買取制度を開始しています。
詳しくは資源エネルギー庁のホームページをご覧ください。
宮崎県太陽光発電普及促進協議会
【平成18年度】
太陽光発電の普及促進を図るため、官民協働の「宮崎県太陽光発電普及促進協議会」を平成18年12月26日(火曜)設立し、第1回目の会議が開催されました。
会議では、太陽光発電の普及啓発、導入促進を図るための方法について意見が交わされ、今後、情報の収集を図り発信事業等について検討していくことになりました。
- [協議会のメンバー](平成21年12月現在)
- (株)京セラソーラーコーポレーション
- 三洋ソーラーエナジーシステム(株)
- シャープアメニティシステム(株)
- 昭和シェルソーラー(株)
- 三菱電機住環境システムズ(株)
- ホンダソルテック(株)
- (社)宮崎県建築業協会
- (社)宮崎県建築士会
- (社)宮崎県建築設計事務所協会
- 宮崎県電気工事業工業組合
- NPO法人ひむか・おひさまネットワーク
- (財)宮崎県環境科学協会
- 宮崎県地球温暖化防止活動推進センター
- 宮崎市
- 都城市
- 門川町
- 宮崎県
【平成19年度】
- 平成19年6月6日(水曜)、平成19年度宮崎県太陽光発電普及促進協議会を開催しました。
この中で、今年度予定している太陽光発電システムの合同展示や相談窓口の設置等を行う「サン・SUNみやざき体験情報発信事業」やホームページ作成等の取組が了承されました。 - 平成19年11月2日、3日、宮崎県工業技術センターで開催された「第14回みやざきテクノフェア」の同時開催イベントとして、「太陽光発電コーナー」を開催し、本協議会メンバーによる太陽光パネルの展示や相談窓口の設置、親子ソーラーカー模型工作教室等が開催されました。
【平成20年度】
-
平成20年11月14日、15日、「第15回みやざきテクノフェア」の同時開催イベントとして、宮崎科学技術館において「みやざき新エネルギーフェア」を開催し、本協議会メンバーによる太陽光パネルの展示や相談窓口の設置を行いました。
また、あわせて、宮崎大学が制作した燃料電池車や工業高校制作のソーラーカー等の展示、小学生対象のミニソーラーカーの試乗会、市民団体の方や太陽電池製造メーカーを招いた講演会等を行いました。 - 平成21年3月26日に宮崎県太陽光発電普及促進協議会が開催され、「みやざきソーラーフロンティア構想」の概要や、平成21年4月から開始される住宅用太陽光発電システム融資制度について意見交換を行いました。
【平成21年度】
- 平成21年10月15日に平成21年度宮崎県太陽光発電普及促進協議会が開催され、11月から開始される県の住宅用太陽光発電システム等導入支援事業補助金等について、概要説明や意見交換を行いました。
- 平成21年11月6日、7日にかけて、新エネルギーフェア(県の「新エネルギー普及啓発推進事業」)では、普及啓発を目的として、本協議会メンバーが出展し、太陽光パネルの展示等を行いました。
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