ひむか神話街道 ひむか神話街道50の物語集
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第十八話
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コノハナサクヤヒメの出産【西都市】【宮崎市】
第一話 イザナキとイザナミの国生み
第二話 火の神カグツチの誕生とイザナミの死
第三話 黄泉の国
第四話 イザナキのみそぎ
第五話 アマテラスとスサノオ
第六話 アマテラスの岩戸かくれ
第七話 岩戸開き
第八話 こぼれ話 天香具山
第九話 こぼれ話 力の神さまタヂカラオ
第十話 神々が舞い降りる
天孫降臨
第十一話 こぼれ話
高千穂の名の起こり
第十二話 こぼれ話 天の逆鉾が物語る天孫降臨
第十三話 こぼれ話 アメノウズメはすごい女神
第十四話 こぼれ話 高天原の水の種
第十五話 ニニギノミコトとコノハナサクヤヒメの出会い
第十六話 イワナガヒメと鏡
第十七話 ニニギノミコトの疑い
第十八話 コノハナサクヤヒメの出産
第十九話 海幸彦と山幸彦
第二十話 山幸彦とトヨタマヒメ
第二十一話 塩満珠と塩乾珠
第二十二話 弟に服従する海幸彦
第二十三話 ウガヤフキアエズの誕生
第二十四話 こぼれ話 トヨタマヒメとお乳岩
第二十五話 こぼれ話 孤独な最後海幸彦のその後
第二十六話 カムヤマトイワレヒコ(神武天皇)の誕生
神武天皇幼少時の伝承地
   
(ほのお)(つつ)まれた(かな)しみの出産(しゅっさん)
 「コノハナサクヤヒメ、あなたはたった一夜で子どもができたと言いますが、そんなはずはない。その子はきっとほかの国つ神(くにつかみ)の子だろう」
 ニニギノミコトのこのひと言はコノハナサクヤヒメの心をとても傷つけました。
 コノハナサクヤヒメは
 「私はこれからお産の準備をします。もしあなたが言うとおり、生まれてくる子どもがほかの国つ神の子であるなら無事に生まれてはこないでしょう。しかし、あなたの子であるなら、たとえ火の中でもきっと無事に生まれてくることでしょう」
 こう告げると、コノハナサクヤヒメは出口のない大きな産屋(うぶや)をつくらせました。そして中へ入ると、まわりを土で塗(ぬ)りふさいでこもってしまいました。
 やがて出産の時が近づきました。
 するとコノハナサクヤヒメは産屋のまわりにみずから火を放ったのです。そして、燃えさかる炎の中で三人の男の子が生まれました。
 三人の名は、火が燃えさかる時に最初に生まれた子がホデリ(火照)。次に火の勢いがより強くなった時に生まれた子がホスセリ(火須勢理)。最後に火がおとろえてきた時に生まれた子どもがホオリ(火遠理)です。のちに、ホデリは海幸彦、ホオリは山幸彦と呼ばれるようになりました。
 こうしてコノハナサクヤヒメは炎の中で無事に三人の子どもを生み、身の潔白(けっぱく)は証明されたのですが、ニニギノミコトから疑(うたが)われたことにひどく傷つき、それからもニニギノミコトに心を開くことはありませんでした。
  無戸室(うつむろ)の写真   児湯(こゆ)の池の写真   木花(きばな)神社の写真  
  【無戸室(うつむろ)】
(西都市)
 コノハナサクヤヒメが出産のために造った産屋の跡といわれています。
 たった一夜でニニギノミコトの子をみごもったことを疑われたコノハナサクヤヒメは、身の潔白を証明するために、戸の無い産屋に入り、炎の中で3人の子を生んだと伝えられています。
  【児湯(こゆ)の池】(西都市)
 火の中で生まれたホデリノミコト(海幸彦)、ホスセリノミコト、ホオリノミコト(山幸彦)の3神の産湯に使ったところといわれています。
 また、この池の名が宮崎県児湯郡の地名の由来にもなったといわれています。
【木花(きばな)神社】
(宮崎市)
 コノハナサクヤヒメとニニギノミコトを祀り、「木花」はコノハナ(木の花)に由来しているといわれています。
 境内にはコノハナサクヤヒメが生んだ3皇子の産湯に使ったとされる「霊泉桜川」や、産屋があったとされる「無戸室(うつむろ)の跡」があります。
 
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