みやざきの味と花101ロゴ 青島ういろう
 
 
●伝統の製造、今も健在
 本県の代表的観光地・宮崎市青島の名物。うるち米と砂糖を使っただけの昔ながらの味だが、今も土産品として人気は根強く、ファンも多い。
 1877(明治10)年ごろ、同市折生迫で旅館を営んでいた鈴木サト(1849〜1922)が青島参拝の人たちに売るようになったのが始まりと言われる。最初は「おサト羊かん」と呼ばれていた。それがいつから「ういろう」となったかはっきりしないが、「おサト羊かん」を気に入った旅の薬屋が薬の外郎(ういろう)の味に似ていると言うので、サトが名付けたと伝えられる。
 原料はうるち米と砂糖。まず、かまで砂糖湯を作り、うすでひいた米の粉に砂糖湯を混ぜてよくこねる。さらに少しずつ砂糖湯を差してサラサラの液状になるまで加える。これをセイロ(蒸し器)に入れて蒸す。作り方は単純だが、こね方や砂糖湯の加減、蒸す時間などで出来上がりの味が微妙に違う。蒸し上がったあとは、糸で決まった大きさに切る。
 ただ、現在はガス、圧力がまの登場でまきをたいてセイロで蒸す、という伝統的な製法はほとんど姿を消した。また、以前は白砂糖を使った白色と黒砂糖入りの茶色の2通りだったが、最近は若者、女性などの好みも考えてか、イチゴやヨモギ、抹茶などを入れたピンクや緑色の「ういろう」を売る店も出ている。
 製造、販売は創始者である鈴木サトのあと、地元・青島の人たちが受け継いできた。観光地としての地盤沈下で製造、販売店とも減ってきたが、その中で今も昔ながらの製法、味にこだわり続ける人もいる。その一人が松山ケサエさん(81)。「長く蒸すのがおいしさの秘けつ」という。
 先代から店を継いで58年。こんな人がいる限り、「青島ういろう」はまだまだ健在だ。
南村 正明
メモ
 新婚旅行ブームの昭和40年代、青島、こどものくに前の国道沿いに50軒を超す製造、販売店があった。観光バスの窓から買い求める新婚客の姿も目を引いた。青島ういろうは防腐剤をいっさい使っておらず、日持ちがしない。それでも「ふるさとの味」として県外の本県出身者に送る人もいた。青島ういろう製造組合(原川幸光組合長)によると、組合員は現在11軒。





青島ういろうの写真
青島の代表的土産品。
素朴な味は昔のまま

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