みやざきの味と花101ロゴ ちりめんじゃこ
 
 

●潮の香りが漂う逸品
 ちりめんじゃこは大根おろしの上に乗せて、酢じょうゆで食べたり、酢の物に入れたりと庶民的な食べ物である。
 1998年度の生産をみると、宮崎市264トン、延岡市416トン、日向市60トン、串間市11トン、佐土原町36トン、新富町65トン、門川町24トンとなっている。漁場は河川水が流入する河口付近の水深約80メートルより浅いところに形成されるといわれ、大きな河川が流れ込む日向灘は好漁場となった。
 「日向ちりめんはカタクチイワシの稚子魚で色が白く、味もいいです」と語るのは新富町で水産業を営む山西耕夫さん。他県でもちりめんじゃこは生産されるが、多くはマイワシの稚魚で、色が黒いという難点がある。それに対し、本県産は色、味とも格別で、以前から土産物として重宝されている。
 ちりめんじゃこは通称バッチ網で捕獲する。網を海底に接地させず、中・表層を引き回してとる漁法で、新富町では1937(昭和12)年ごろから始まったという。この漁法は水揚げから加工までが一貫して行われるのが特徴。
 水揚げされたばかりのちりめんじゃこは加工場でよく洗われ、天塩を入れた大がまでゆで上げられる。ゆでられたちりめんじゃこは機械で半乾燥された後、天日に干される。ちりめんじゃこは天日に干されると雪のように白くなり、味がさらに良くなるからである。取ったばかりのちりめんじゃこは製品化されるまで、添加物は加えられない。自然の恵みそのものの純粋な味が人気の理由の一つとなっている。
 近年、現代人のカルシウム不足が取りざたされているが、ちりめんじゃこはその重要な補給源である。ちりめんじゃこを使ったコロッケやオムライスなど、工夫しだいで小さな子どもたちに喜ばれる料理もできるだろう。
若山 浩章
メモ
 天日干し前のちりめんじゃこがシラスで、一般に販売されていないシラスを用いた料理は、漁とその加工をしている人たちの間で食される独特の料理である。その一つが貝割れ大根や青ジソを添え、酢みそで食べる「しらす酢みそ」。また、生のちりめんじゃことオオバとレンコンのかき揚げは、ちりめんじゃこに含まれた潮の香りを閉じ込めたぜいたくな逸品である。





ちりめんじゃこの写真
栄養たっぷりの海の幸

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