みやざきの味と花101ロゴ 次郎柿
 
 

●糖度高く市場で人気
 北方町の特産物。原産地は静岡県周知郡で、昭和10年ごろ、三重県から苗を導入、植栽したのが始まりと言われる。収穫時期によって「早生次郎」と「普通次郎」がある。
 富有柿(がき)に比べて糖度が高く、収穫時期も10月上旬からと早い。このため、市場価格も有利だが、毎年果実の汁を吸う病害虫・カメムシの発生、また果実頂部の裂果が避けられず、年によって価格に変動があるのが悩み。果実の形は富有柿に比べてへん平で四角っぽく、直径は7〜10センチ。
 現在、同町蔵田地区を中心に、25戸ほどが約15ヘクタールで栽培、年間の収穫量は80トン前後。同地区はもともとミカン栽培が中心だったが、価格低迷で1975(昭和50)年代から次郎柿への転換が進んだ。ただ、ほとんどが兼業農家で、近年は高齢化、後継者不足などから栽培面積も減っている。
 苗導入当時から同地区の産地化に力を尽くした先駆者が吉田理市さん(1998年90歳で没)。三重県から苗を持ち帰ったのも吉田さんと言われる。生前、当時を振り返って、「柿を園地として栽培することは狂人のごとく言われた」と述懐していた。
 吉田さんの後を引き継ぎ、現在は北方柿生産組合(田口秀希組合長)が品質の統一など銘柄確立に取り組んでいる。町もチラシ、ポスター、のぼり、横断幕などを作ってイベントに参加、消費者、小売業者への宣伝など積極的に後押ししている。
 その一つが宮崎市のデバートで夏と秋の2回開く物産展。夏は同じ北方町特産のモモ「ちよひめ」、秋が次郎柿を中心にナシ、クリなどを出品。着実に季節のイベントとして定着している。この中でも甘さが十分なことから、次郎柿の人気は高い。
 ただ、生産量が伴わないのが難点。北方町特産・秋の味覚も悩みは多い。
南村 正明
メモ
 北方町・曽木郵便局では10年ほど前から、「ゆうパック」で次郎柿を取り扱っている。地元の人が贈答用に送るほか、福岡など九州内からの注文が多い。最近は固定客が目につくという。10月上旬から受け付ける。2キロ、4キロの箱入りがあり、毎年400〜500箱が出ている。同郵便局はこのほか、ナシ、クリ、モモの「ゆうパック」も扱っている。





次郎柿の写真
甘さも十分。
市場の人気も高い

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