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| ●栄養豊富な名物料理 |
サボテンを、「月夜に鬼が踊っているようだ」と言ったのは、文豪夏目漱石。日南海岸・小彌太郎峠のサボテンハーブ園は、まさにその通りだ。鬼の大軍団が勢ぞろいをしたようだ。
戦前にメキシコ在住の松田博士が、宮崎大学の前身である宮崎高等農林学校に贈ったのが、バーバングという”とげなしサボテン”だった。バーバング博士が家畜の飼料にするために、とげのないサボテンの改良種を作り、博士の名前がつけられた。
このサボテン(学名・うちわサボテン)に目をつけたのが今は亡き岩切章太郎氏で、日南海岸にサボテンの名所を作ろうと植えた。戦後、現在の場所に移され、百万本のサボテン山として、新婚旅行ブームの時代には観光客が殺到した。
当時、入園は無料だったので、何か収入になるものはないかという発想で、いろいろのサボテン食品が生まれた。まず最初が酢漬けのサボテンピクルス、続いてかす漬けのサボテン奈良漬、砂糖漬けのサボテングラッセ、ゼリーのサボランと、新製品が登場した。
ところが、製造までの工程が大変で、もっと手がかからずに「生食はできないだろうか」ということになった。サボテンのトゲを抜いてスライスし、しょうゆと花カツオをかけて食べてみたら、オクラのような味でうまかった。レストランで出したら好評だった。
それではということで、今度はステーキに挑戦したのである。サボテンに薄く切り込みを入れ、塩とコショウをふりかける。しばらく置いて、フライパンを熱し、サラダ油でジューッと焼く。こんがりと黄金色になる。しょうゆとバターをブレンドしたソースをかけて出来上がり。「サボテンステーキ」として、メニューにしたのが1982(昭和57)年3月であった。おいしい、珍しい、栄養も豊富と大評判。たちまち名物料理となった。
渡辺 綱纜 |
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| サボテンの形そのままをステーキにしたのがよかったと関係者は語っている。ほとんどの人が、[オーッ」と嘆声をあげるという。サボテンは、栄養成分、繊維質が豊富だが、特にカルシウムは牛乳の29倍もある。サボテンハーブ園の悩みは、心ない客が葉に落書きをすることだが、片っ端から採集して粉砕し、七面鳥のえさにした。一時は3,000羽もいたが、現在は休止中。 |
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栄養も豊富。
サボテン食品の決定版
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