みやざきの味と花101ロゴ ウナギ
 
 

●生命力強く精力つく
 鰻(うなぎ)はウナギ科に属し硬骨魚。日本の普通のウナギは川や湖沼、近海で生息、台湾、フィリピン東方で産卵。ヨーロッパ、アメリカのウナギは大西洋の中央部深海が産卵場といわれる。稚魚はシラスウナギ、ハリウナギなどと称し、春になると川を上る。数年後、一人前になると、また海に卵を産みにいく。
 近似種のオオウナギは、大きいもので体長約2メートル、体重20キロに達する。和歌山、徳島、長崎の3県では天然記念物に指定されている。
 また食用としていつごろから愛されたのは定かではないが、万葉集に「夏やせによしといふものそむなぎ取りめせ」とある。むなぎとはウナギの古形。江戸時代中期には博物学者で戯作者でもあった平賀源内が提唱して土用丑(うし)の日に夏バテを避けようと、ウナギを食べる運動を展開したともいわれる。多分、ウナギが生命力が強いことから、精力がつくという発想が生まれたのであろう。
 現在は環境の関係もあって、養殖ウナギが浜名湖あたりから始まって全国的に広がっている。本県でも1998(平成10)年度、内水面では26トン、養殖2,541トンで、圧倒的に養殖が多い。
 ウナギの料理ではかば焼き、鰻重(うなじゅう)、鰻丼(うなどん)、鰻鮨(うなずし)、白焼き、柳川など各地各様で、県内でも名物料理が点在する。主として河川の筋にあたる地区に、伝統的な味わいを持つ店が多い。電話帳からみると、宮崎市にはしにせや新しいメニューと工夫で評判をとっている店など約30軒ある。一ツ瀬川沿いの西都市にはしにせ「本部うなぎ」と「入船」がある。中でも入船は呉汁、かば焼きのセットで県内はもとより県外からの客も多い。創業100年、炭火焼きの伝統を守っているのが食通を喜ばせている。店も昔の面影を残している。
黒木 淳吉
メモ
 入船のかば焼きは創業以来うちわを使ってバタバタと焼き、秘伝のタレをかける。今は養殖が大半だが、主人が自ら出かけて選び、地下水で10日前後洗う。呉汁は国内産の大豆を一夜水に浸し、すり鉢を使い、すりこぎでつぶし、沸騰したみそ汁と合わせる。素朴な香りと味がかば焼きと合う。漬物は一夜漬け、ぬかも自家製。店の前の南方神社の巨樹100選の大クスが緑の屋根を広げている。





ウナギのかば焼きの写真
かば焼きと呉汁。
炭火焼が食通を喜ばせる

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