みやざきの味と花101ロゴ ミツバツツジ
 
 

●早春に鮮やか紅紫色
 早春、里山や渓谷沿いにひときわ鮮やかな紅紫色でデビューするのがミツバツツジ類の花である。遠くから眺めてもそれと分かり、近寄って観賞しても輝くような新鮮さで目に映る。日本では一般的にツツジといえばヤマツツジで、多くの園芸品種の元祖として古くから庭園などに植栽され、愛好されてきた。
 ツツジ科は、世界に約82属2,500種あるという。日本には22属91種あり、ツツジ属はツツジやシャクナゲの仲間など43種で一番多い。常緑、落葉、半落葉低木からなり、花が大形で美しく観賞価値は高い。
 宮崎はヒュウガミツバ、ナンゴクミツバなど日本一種類の多さを誇る。特に県北の大崩山は、ミツバツツジ類の展示場といわれている。山すそ野から山腹にかけてアラゲミツバ、トサノミツバ、ナンゴクミツバ、タカクマミツバ、オンツツジなどが分布、標高1,000メートル以上にはサイコロミツバ、コバノミツバなどが自生している豪華さである。
 ミツバツツジはイワツツジともいい、高さは1〜3メートルになる。葉が出る前に、枝先に2、3個の花を横向きに咲かせる。花冠の筒部は直径3〜4センチの漏斗形で、深く5裂し、平らに開く。雄しべは5本。花糸は長短があり、先端は上を向き、孔裂するやくを付けている。子房は淡緑色で粘り気のあるせんてんがあり、花柱は雄しべよりも長い。葉は長さ4〜7センチのひし形状の広卵形で、枝先に3個輪生する。葉質は硬く、毛がなく、なめらかである。さく果は、長さ1センチほどで秋に種子を落とす。
 花木への美意識も価値観も、時代とともに変わってくる。ヨーロッパでは、落葉性のミツバツツジ類が好まれ、盛んに利用・栽培されている。日本で愛好されているのは常緑のサツキ、クルメツツジなどで、同じ種類でも、好み方もさまざまである。
大谷 優
メモ
 枝先に葉が3個ずつ出るところから名前が付いた。ツツジは「筒状花」からツツジバナになったとも、「続咲木」(ツツキサキギ)からそうなったともいわれる。花はラッパのような筒状で特色があるから、すぐ見分けられる。つぼみは立っているが、花が咲くときは横を向いて咲くという特質を特っている。結果的に水がたまらず、昆虫が入りやすくなっているのである。





ミツバツツジの写真
輝くような新鮮さが
山野を飾る

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