みやざきのうたと芸能101ロゴ 小原練り

 
●棒術「練り」が風流化
 小原練りは、集落を練り歩く棒術を中心とした御神幸行列である。かつては宇納間(うなま)・入下(にゅうした)両神社の祭礼に出ていたが、現在では11月23日の宇納間神社の祭礼に奉納されている。
 前夜祭には宇納間神楽が、翌日には小原練りが奉納される。まず、猿田彦・獅子面を先導に、みこしが新築の家や区長宅を訪問し、神楽を数番舞い、その後で練りが踊られる。
 練りを踊る人を練り子と呼ぶ。小原、椛木(かばき)、重野々、八重の小・中学生から男子青年までが参加する。そして臼太鼓を踊る村の長老や世話人たちが指導者となり、棒・なぎなたの組動作から道行き・鉦(かね)・太鼓・笛などのすべてを厳しく教える。
 踊り手の衣装は、少年組はかすりの筒そでにはかま、白鉢巻きに白たすきのりりしい姿。背中にショウイ紙の飾りを付け、両端に色紙の房を付けた約1.5メートルのこん棒を携える。
 少女組は、長そでの着物に緋(ひ)のはかま。白鉢巻きにたすきがけ。手に紙飾りを付けた約1メートルのなぎなたを持つ。履き物は男女ともに白足袋に草履。
 鳴り物は太鼓に本鉦、つん鉦で、太鼓が練りの指揮をとる。そのためこの踊りは通称「トンカネカン」と呼ばれている。
 踊りの場所に着くと、鳴り物に合わせて男女おのおの2列に分かれ、右脇に棒・なぎなたを構える。合図で三歩大きく下がり、再び小足で前に進み、腰を落としてしゃがむ。
 次に、一度、構えた棒・なぎなたを地面につけ、立ち上がる。棒は、まず左で回し、上に突き上げ、手首を返す。なぎなたは左右で一度ずつ回し、両手を広げ、地面に下ろす。上下で棒・なぎなたを打ち合わせる。棒・なぎなたを構えたまま片足で動き、次に棒・なぎなたを回しながら動く。これらを繰り返す。
渡 辺 一 弘
メモ
 この行列が橋や階段に来ると棒を左右で回しながら早歩きで進む。これは橋・階段供養の意味があると考えられる。高千穂町黒口の棒術では「ねりの棒」という演目が行われ、五ヶ瀬町三ヶ所の「荒踊」で「練り」とは行進の踊りである。以前は「小原練り」の最後に「仕上げの棒」という一人で行われる棒術があったといい、「小原練り」は、棒術の「練り」部分が風流化(ふりゅうか)したものと考えられよう。問い合わせは北郷村教委へ。





小原練りの写真
宇納間神社境内で
奉納される小原練り


目次へ 46 通浜盆踊のページへ
48 永田ひょっとこ踊のページへ