2005年6月23日
復旧工法の比較
案1 緩傾斜護岸
緩傾斜護岸工法は、緩やかな勾配をした護岸で、波の力を斜面で弱めることで、侵食から陸地を守る構造にしたものです。
「緩傾斜護岸工法」の特徴
| 侵食防止面 |
- 勾配を緩やかにした護岸で、波の力を弱めて、侵食から陸地を守ります。
ただし、はね返った波が、護岸の前面の砂を掘り下げるため、砂浜がなくなっていく傾向があります。
|
| 環境面 |
- ブロックで海浜を広く覆う必要があるため、砂浜の幅が減少します。
また、はね返る波の影響により護岸前面の砂浜がなくなっていく傾向があることから、アカウミガメの上陸・産卵に影響を及ぼすおそれがあります。
- 海岸線にコンクリートブロックを設置するため、海岸の自然景観を損なうことは避けられません。
|
| 利用面 |
- 緩い勾配であることから、海岸に近づきやすくなります。
- サーフィンの利用に支障はありませんが、はね返る波の影響により、護岸前面の砂浜がなくなっていく傾向があることから、利用空間に影響が出るおそれがあります。
|
案2 直立堤
直立堤工法は、直立した波返し護岸で波の力を受け止めて、侵食から陸地を守る構造にしたものです。
「直立堤工法」の特徴
| 侵食防止面 |
- 直立した波返し護岸で、波をはね返して、侵食から陸地を守ります。
ただし、はね返った波が、護岸の前面の砂を掘り下げるため、砂浜がなくなっていく傾向があります。
|
| 環境面 |
- 護岸前面の砂浜がなくなっていく傾向があることから、アカウミガメの上陸・産卵に影響を及ぼすおそれがあります。
- 海岸線にコンクリート構造物やブロックを設置するため、海岸の自然景観を損なうことは避けられません。
|
| 利用面 |
- 砂浜に近づくためには、階段・斜路が必要となります。
- サーフィンの利用に支障はありませんが、はね返る波の影響により、護岸前面の砂浜がなくなっていく傾向があることから、利用空間に影響が出るおそれがあります。
|
案3 人工リーフ
人工リーフ工法は、既設の突堤と突堤の間に人工リーフを配置し、沖からの波の力を弱めることによって、侵食から陸地を守るとともに、砂浜の復元を図る工法です。人工リーフの高さは、満潮時の海面の高さ程度としています。
「人工リーフ工法」の特徴
| 侵食防止面 |
- 海の中の人工的に作ったリーフにより波の力を弱め、侵食から陸地を守るとともに、砂浜の復元が期待できます。
|
| 環境面 |
- 緩傾斜護岸や直立堤よりも砂浜の復元ができるため、アカウミガメの産卵場となる砂浜の保持が期待できます。
- 海岸にコンクリートブロックを設置するため、海岸の自然景観を損なうことは、避けられません。
|
| 利用面 |
- 砂浜の復元ができることによって、砂遊びや海岸の散策などの利用空間の保持が期待できます。
- サーフィンの利用は、砂の季節的な変動により、大きく異なります。冬期は、砂が戻り、リーフが砂に隠れるため、サーフィンに支障はありませんが、夏期は、砂が取られリーフが海面上に現れるので、支障がありますが、反射する波を小さくして、影響を少なくしています。
|
「人工リーフ」は、自然の珊瑚礁(さんごしょう)をまねた構造物です。
沖縄の海などに見られる珊瑚礁(さんごしょう)は、海岸付近で幅広い浅瀬をつくります。
波は水深が浅くなると砕けて、その勢いを失います。
珊瑚礁(さんごしょう)による浅瀬が沖まで広がり、遠浅になっていますから沖の方で波が砕けることになります。
人工リーフは、このような珊瑚礁(さんごしょう)の持つ優れた波消効果を期待した構造物です。
案4 離岸堤
離岸堤工法は、基本的に案3の人工リーフと同じ考え方で、人工リーフよりも高さが高く、堤型の構造で消波機能を高めたものです。
「離岸堤工法」の特徴
| 侵食防止面 |
- 人工リーフに比べブロックを2.5メートル高く設置し波の力を小さくすることで、侵食から陸地を守るとともに、砂浜の復元が期待できます。
|
| 環境面 |
- 緩傾斜護岸や直立堤よりも砂浜の復元ができるため、アカウミガメの産卵場となる砂浜の保持が期待できます。
- 海岸にコンクリートブロックを設置するため、海岸の自然景観を損なうことは、避けられません。
|
| 利用面 |
- 砂浜の復元ができることによって、砂遊びや海岸の散策などの利用空間の保持が期待できますが、サーフィンの利用は、反射する波によって支障があります。
|
このページの先頭に戻る