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平成123月、国内では92年ぶりに本県で発生した「口蹄疫」に続き、
平成19年1月に発生した「高病原性鳥インフルエンザ」は、
ともに畜産王国宮崎の信頼を大きく揺るがす大事件でした。
しかし、ここで中心的な役割を果たしたのが、宮崎県職員獣医師でした。


      都城家畜保健衛生所
        獣医師 谷口  岳




 私は、発生現地班として現場にて防疫活動を行いました。防疫活動というのは、簡単にいえば、鶏の殺処分、焼却・埋却、鶏舎の消毒などが主な業務なのですが、そこで私たち獣医師は、どうやって作業するかについての指示、指揮をとっていました。
 朝早くから現地に行き、作業の準備、そして防疫活動を行っていたのですが、当然、動員者の中には、全くの初心者の方もいらっしゃって、その人たちにどういった作業をするのか、まずは分かってもらわなくてはなりません。また、途中で色んなトラブルが起きてきますので、そういったときに臨機応変に対応しなければならず、非常に気を遣いました。
 防疫作業が終わって事務所に帰れるのは夜だったわけですが、戻ってからのミーティング、それから次の日の作業の準備、また他にも打ち合わせなどを夜中まで行って、本当に寝る間もなく働く日々が続いて、非常に大変だったということを覚えています。
 清武町は、1万2千羽の養鶏場で、防疫措置期間が3日間、動員者の数が260名。そして新富町の場合は9万羽の養鶏場で、防疫措置期間が6日間、動員者が1500名ということで、やはり獣医師はもちろん、県職員や関係機関の皆様が一丸となって取り組んだことが早期鎮静化につながったのではないかと考えられます。
 そして、家畜衛生保健所では、鳥インフルエンザが発生する前に、防疫研修、シミュレーションを行っていました。その防疫研修を行っていたおかげで、自分がどういった仕事をしないといけないのか、どういった手順で作業が進んでいくのかが、事前に頭に入っていたために、迅速に対応できたのではないかと思います。
 宮崎の防疫措置が非常に迅速であった、また早期に清浄化できたということで、国や他県の方々から評価されました。これは獣医師にとって非常に名誉なことでした。
 不幸なことに3農場で発生したのですが、その3農場以外、近隣の養鶏場には感染せず、ある意味、最小限に被害を食い止めることができました。ひいていえば、宮崎の畜産を守ることができたといえるのではないかと思います。
 鳥インフルエンザというのは、人にも感染する可能性がないとはいえないということで、宮崎県民の皆さんも非常に不安になったと思います。早期鎮静化によって、そういった不安も払拭できたということで、獣医師として、多少なりとも社会貢献できたのではないかと思います。
宮崎県福祉保健部衛生管理課
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