都城保健所管内・周辺部の感染症発生動向
(定点報告) 32
第32週(平成23年8月8日〜8月14日)
一定点当たり患者数:指定された医療機関(定点医療機関)で1週間内に患者(疑似)と診断さ れ、報告された患者総数を定点医療機関数で割った数
グラフ:縦軸(Y軸)に一定点医療機関における患者数、横軸(X軸)に週単位で表す
文書のカッコ内数値:前週の一定点当たりの患者数
●伝染性紅班;警報開始基準(2以上) ![]()
- *第32週は、宮崎県1.71(前週;1.86)、都城管内1.33(同;1.33)、小林管内0.00(同;0.33)、志布志管内(同;1.00)、鹿屋管内(同;1.20)でした。2歳〜6歳で全体の約6割を占めています。
*伝染性紅斑は、頬に出現する蝶翼状の紅斑を特徴とし、小児を中心にしてみられる- 流行性発疹性疾患である。両頬がリンゴのよう に赤くなることから、「リンゴ(ほっぺ)病」と呼ばれることもある。
- *本症の病因は、ヒトパルボウイルスB19である。年始から7月上旬頃にかけて症例数が増加し、9月頃症例が最も少なくなる季節性を示す。患者の年齢分布では5〜9歳での発生がもっとも多い。
*0〜20日の潜伏期間の後、頬に境界鮮明な紅い発疹が現れ、 続いて手・足に網目状・レ−ス状・環状の発疹がみられる。胸腹背部 にもこの発疹が出現することがある。これらの発疹は1 週間前後で消失するが、なかには長引いたり、一度消えた発疹が短期間のうちに再び出現することがある。
*成人では関節痛・頭痛などを訴え、関節炎症状により1〜2日歩行困難になることがあるが、ほとんどは合併症をおこすことなく自然に回復する。なお、頬に発疹が出現す る7〜10日くらい前に、微熱や感冒様症状などの前駆症状が見られることが多いが、この時期にウイルス血症をおこしており、ウイルスの排泄量ももっとも多くなる。
*発疹が現れたときにはウイルス血症は終息しており、ウイルスの排泄はほとんどなく、感染力はほぼ消失している。通常は飛沫または接触感染であるが、ウイルス血症の時期に採取された輸血用血液による感染もある。
*特異的な治療法はなく、対症療法のみである。免疫不全者における持続感染、溶血性貧血患者などではγ-グロブリン製剤の投与が有効なことがある。前述したとおり、紅斑の時期にはほとんど感染力がないので、二次感染予防策の必要はない。
(国立感染症研究所 感染症情報センターの文献より)●手足口病;警報開始基準(5以上)
*第32週は、宮崎県7.29(前週;8.17)、都城管内4.33(同;3.83)、小林管内7.00(同;6.00)、志布志管内(同;5.67)、鹿屋管内(同;2.60)でした。6ヶ月〜2歳で全体の約7割を占めています。
* 手足口病は、その名が示すとおり、口腔粘膜および手や足などに現れる水疱性の発疹を主症状とした急性ウイルス感染症で、幼児を中心に夏季に流行が見られる。4歳位までの幼児を中心とした疾患であり、2歳以下が半数を占めるが、学童でも流行的発生がみられることがある。
*CA16、CA10、EV71などのエンテロウイルスが病因となる。ヒト-ヒト伝播は主として咽頭から排泄されるウイルスによる飛沫感染でおこるが、便中に排泄されたウイルスによる経口感染、水疱内容物からの感染などがありうる。
* 臨床症状は、3〜5日の潜伏期をおいて、口腔粘膜、手掌、足底や足背などの四肢末端に2〜3mmの水疱性発疹が出現する。時に肘、膝、臀部などにも出現することもある。口腔粘膜では小潰瘍を形成することもある。発熱は約1/3に見られるが軽度であり、38℃以下のことがほとんどである。通常は3〜7日の経過で消退し、水疱が痂皮を形成することはない。稀に髄膜炎、小脳失調症、脳炎などを合併する。
*治療に関しては、特別な治療を要しないことがほとんどである。口腔内病変に対しては、刺激にならないよう柔かめで薄味の食べ物を勧めるが、何よりも水分不足にならないようにすることが最も重要である。
(国立感染症研究所 感染症情報センターの文献より)
●ヘルパンギーナ;警報開始基準(6以上)
*第32週は、宮崎県5.86(前週;5.97)、都城管内3.33(同;3.17)、小林管内2.00(同;2.67)、志布志管内(同;0.00)、鹿屋管内(同;0.60)でした。6ヶ月〜3歳で全体の約8割を占めています。
*ヘルパンギーナは、発熱と口腔粘膜にあらわれる水疱性発疹を特徴とし、夏期に流行する小児の急性ウイルス性咽頭炎であり、いわゆる夏かぜの代表的疾患である。その大多数はエンテロウイルス属、流行性のものは特にA群コクサッキーウイルスの感染によるものである。
*我が国では毎年5月頃より増加し始め、6〜7月にかけてピークを形成し、8月に減少、9〜10月にかけてほとんど見られなくなる。患者の年齢は4歳以下がほとんどであり、1歳代がもっとも多い。
*感染経路は接触感染を含む糞口感染と飛沫感染であり、急性期にもっともウイルスが排泄され感染力が強い。
*2〜4日の潜伏期を経過し、突然の発熱に続いて咽頭粘膜の発赤が顕著となり、口腔内に直径1〜2mmの紅暈で囲まれた小水疱が出現する。小水疱はやがて破れ、浅い潰瘍を形成し、疼痛を伴う。発熱については2〜4日間程度で解熱し、それにやや遅れて粘膜疹も消失する。発熱時に熱性けいれんを伴うことや、口腔内の疼痛のため不機嫌、拒食、哺乳障害、それによる脱水症などを呈する ことがあるが、ほとんどは予後良好である。まれには無菌性髄膜炎、急性心筋炎などを合併することがある。
* 通常は対症療法のみであり、発熱や頭痛などに対してはアセトアミノフェンなどを用いることもある。時には脱水に対する治療が必要なこともある。
(国立感染症研究所 感染症情報センターの文献より)
感染症予防の基本は、「手洗いの励行」です!!!
- *以上の資料は宮崎県感染症情報センター及び鹿児島県環境保健センターの感染症週報あるいは感染症情報を基に都城保健所が作成したものです。
平成23年8月19日作成 保健所トップへ戻る