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第4回森林環境の保全と社会的コスト負担のあり方検討委員会の議事概要> 森林環境税(仮称)に関する県民意向調査の結果(概要)について

2005年2月21日

森林環境税(仮称)に関する県民意向調査の結果(概要)について

調査の概要

1.調査の目的

森林が県土の76%を占める全国有数の森林県である本県では、森林の持つ水資源の涵養、県土や自然環境の保全などの公益的機能の恩恵を県民が広く受けている。一方、森林所有者は木材価格の低迷などから、自助努力では適切な森林の管理は困難な状況にあり、このままでは森林の荒廃が進み、県民生活に関わる重大な環境問題となることが懸念される。
 このため、森林を環境財、公共財としてとらえ、県民全体で守っていく新たな仕組みをつくることが必要となっており、その手法の一つとして森林環境税(仮称)が考えられる。 そこで、森林環境税(仮称)導入に関する県民および県内企業の意向を調査し、森林環境税(仮称)導入の検討に係る基礎資料とする。

2.調査項目

  1. 森林管理の現状認識
  2. 森林保全のための費用負担のあり方
  3. 森林環境税(仮称)導入の賛否
  4. 森林環境税(仮称)における税負担額および納税方法
  5. 森林環境税(仮称)の使いみち
  6. 森林の保全などに対する自由意見

3.アンケート実施要領

  1. 調査地域:宮崎県内
  2. 調査対象:県民および県内企業
  3.  
  4. 対象数:県民1,000名および県内企業500社
  5. 調査方法:郵送によるアンケート
  6. 調査期間:平成16年9月1日〜9月15日

4.アンケート回収結果

有効回収数(率):県民777名(77.7%) 県内企業346社(69.2%)

5.調査機関

宮崎市橘通東1-7-4 財団法人みやぎん経済研究所

主たる調査の要旨

1.森林管理の現状認識

近年、森林の管理が十分行われず手入れの行き届かない森林が増加していることを知っていると答えた割合は、県民および県内企業とも約8割。

森林管理が不十分で放置されかかっている森林が増加していることを知っていると答えた割合は、県民においては84.0%、県内企業では77.9%。

2.森林保全のための費用負担のあり方

「主に税金、一部森林所有者も負担」「森林所有者と税金で等しく負担」が多く、県民および県内企業ともほぼ各3割。

(1)手入れの行き届かない森林保全などのための費用負担のあり方については、県民においては「主に税金、一部森林者も負担」が34.0%、「森林所有者と税金で等しく負担」が31.7%。また、「森林所有者が全額負担」は11.6%、「全額税金」は7.4%。

(2)一方、県内企業においては「主に税金、一部森林者も負担」が34.2%、「森林所有者と税金で等しく負担」が32.2%。また、「森林所有者が全額負担」は12.6%、「全額税金」は8.5%。

3.森林環境税(仮称)導入の賛否

「やむを得ない」が県民および県内企業において約4割と最多。「賛成」は県民で約3割、県内企業で約2割。「反対」は県民で約1割、県内企業で約2割。

(1) 森林環境税(仮称)の導入について、県民においては「やむを得ない(41.3%)」が最も多く、次いで「賛成(29.9%)」、「反対(11.3%)」の順であった。

(2) 一方、県内企業でも同様に、「やむを得ない」が39.8%と最も多く、次いで「賛成(20.3%)」、「反対(19.5%)」の順であった。

4.森林環境税(仮称)における税負担額および納税方法

税負担額は、県民では「1,000円」が約4割で最多、次いで「500円」が約3割。
県内企業では「10,000円」が約4割で最多、次いで「1,000円」が約2割。
納税方法は、県民では「個人県民税に上乗せ」、県内企業では「法人県民税に上乗せ」が最も多く各約5割。

(1) 森林環境税(仮称)の導入に際し、年間の一世帯あたり税負担額は、県民においては「1,000円」が44.1%と最も多い。次いで「500円」が27.0%、「300円」が18.6%、「1,500円」が4.2%、「2,000円以上」が6.1%。
また、納税方法については、「個人県民税に上乗せ」が48.9%とほぼ大半を占め、次いで「水道料金に上乗せ」が18.3%、「どちらともいえない」が13.5%。

(2) 県内企業における年間の一企業あたり税負担額については、「10,000円」が41.7%と最も多く、次いで、「1,000円」が20.4%、「5,000円」が19.9%、「20,000円以上」が9.2%。
また、納税方法については、「法人県民税に上乗せ」が46.8%と最も多く、次いで「水道料金に上乗せ」が14.5%、「どちらともいえない」が15.7%。

5.森林環境税(仮称)の使いみち (複数回答)

県民および県内企業において、「伐採跡地の自然林への回復」「伐採跡地の再造林の促進」「林業担い手の育成・支援」が上位を占める。

(1) 森林環境税(仮称)が導入された場合の使いみちとして、県民においては「伐採跡地の自然林への回復」が44.7%、「林業担い手の育成・支援」が43.3%、「伐採跡地の再造林の促進」が40.5%と4割を超え上位を占めた。次いで、「森林の重要性についての普及啓発活動の強化」が31.0%、「身近な里山林の整備」が29.2%、「間伐材等県産材の利用促進」が28.8%、「間伐の促進」が28.2%、さらに「NPO、森林ボランティア等の支援」が25.6%。

(2) 県内企業においては、「伐採跡地の再造林の促進」が47.6%、「伐採跡地の自然林への回復」が47.3%と4割以上、また「林業担い手の育成・支援」が38.5%、「間伐の促進」が35.8%と上位を占めた。次いで、「森林の重要性についての普及啓発活動の強化」「間伐材等県産材の利用促進」が各23.6%、「身近な里山林の整備」が23.3%、さらに「NPO、森林ボランティア等の支援」が20.3%。

6.森林の保全などに対する自由意見

森林の保全などについて自由意見を求めたところ、概ね「森林保全のあり方」「森林保全のための費用負担のあり方」「森林・林業行政」「その他」に区分され、以下の点が散見される(詳細は後述)。

(1) 「森林保全のあり方」においては、本県にも影響をもたらした台風あるいは今回のアンケート調査を通じて、森林環境保全の重要性や森林の持つ公益的・多面的機能などを再認識したとの意見や、本県の豊かな森林自然を守り安心して暮らせる森林整備などが求められるとの意見も多くみられた。

(2) 「森林保全のための費用負担のあり方」においては、年金生活者などからの、新税の趣旨は理解できるもののこれ以上の税負担増を強いられることに憂慮するとの意見や、林業従事者の高齢化あるいは後継者不足などがあるものの、森林保全の費用負担原則は森林保有者自身であるとの意見、また森林資源は県民共有の財産であることからこれを維持するための新税投入はやむを得ないとの意見など、実に様々な意見が寄せられた。

(3) 「森林・林業行政」においては、林業所得者に対する経営健全化施策の確保、林業後継者の育成支援などが求められる一方、民営化などによる行政のスリム化が叫ばれるなか、新税投入の前にまず行政事業や予算全般の見直しを求める声も多く聞かれる。

(4) 「その他」においては、県内では森林ボランティアなども既に実施されているが、大切に育まれた森林資源の重要性など森林問題に係わる啓蒙活動が現在不十分であるとの指摘もあり、家庭あるいは学校などに限らずあらゆる分野において、今後も一層の活発化・充実化を望む意見もみられた。

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