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宮崎県林業技術センター

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林技センター情報:No.28(2006年1月)より

成型駒によるシイタケ栽培(特用林産部 増田 一弘)

昔より、原木シイタケ栽培用の種菌は、多くを木片に菌糸体を培養した種駒(棒駒)や、オガコに菌糸を培養したオガ菌が一般的に使用されてきました。種駒は乾燥に強く、活着が確実で接種作業が簡単で能率がよく省力化が図られます。一方、オガ菌は原木への蔓延が早くほだ化期間の短縮が図られる等それぞれの特性を持ち合わせています。

近年、これら種菌の特長である種駒の接種作業の省力性とオガ菌の活着性を合せ持った成型駒が開発されて、県内でも多くの生産者が使用するようになってきました。

しかしながら、成型駒は従来の種菌(種駒、オガ菌)とは違う栽培特性を持っていますが、確立された栽培法がなく、未だ解明されていない点が多く残されており、多くの生産者は手探り状態で栽培に取り組んでいる状況にあります。

当センターでは、従来よりこの成型駒の栽培特性を解明しつつ、栽培法の確立を図るための試験研究に取り組んでいるところです。

今回、この取組みの中でこれまでに得られたいくつかの成果について紹介します。

写真:コナラ原木の最適植菌数試験

写真:コナラ原木の最適植菌数試験

まず、成型駒の特性を解明するために次のような試験を行いました。

一つに、クヌギ原木1本当たりの植菌数をかえて子実体の発生形態や収量比較試験を行ったところ、次のような成果が得られました。

  1. 植菌数が増えるに従って1本当たりの子実体の収量も増加するが、原木の大きさによって最大の収量を生む限界植菌数がある。
  2. 植菌数が増加すれば、植菌孔からの子実体発生率が高まる。
  3. 植菌数の多少に関わらず成型駒の使用率(子実体の発生した駒/植菌駒数)には大きな違いはない。
  4. 最大収益と最大収量を生む植菌数とは一致しない。

二つに、クヌギとコナラ別の成型駒の多孔植菌による収量比較試験を行い次のような成果が得られました。

  1. コナラはクヌギに比べて成型駒の使用率(子実体の発生した駒/植菌駒数)が少ない。
  2. コナラ、クヌギ両方とも植菌孔部から発生した子実体は、樹皮部から発生した子実体に比べて、品質、大きさともに良である。

以上、述べてきましたように、成型駒でのシイタケ栽培において新たに、樹種・植菌数の違いによる特性が明らかになってきました。

本年度は、これら成果を踏まえ、成型駒によるコナラ原木の最適植菌数試験に取組んでいるところであり、今後は、さらに成型駒による高品質、単位収量の増加を図るための水分及び温度関係を解明すべく試験・研究に取り組んでいきたいと思います。

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