
近年、スギ花粉などを原因とする花粉症は国民病とも言われるほど患者数が増加しており、大きな社会問題となっています。 林業技術センターでは、スギ花粉症に対する森林・林業面からの対策として、「花粉の少ないスギ品種」の選抜などに取り組んでいますので紹介します。
林木育種センター九州育種場と九州各県の林業試験研究機関が共同で、平成8年から5ヵ年にわたり、成長特性に優れたスギ精英樹を対象に雄花の着生量を調査しました。
その結果、雄花を全く付けないか、雄花をほとんど付けないスギ30品種を選抜し、そのうち宮崎県から6品種を選抜しました。
苗木を安定的に供給するためには、さし穂を採る親木を育てる必要があります。このため当センターでは、昨年2月に高鍋町内にある県のスギ採穂園に、親木となる苗96本を植栽しました。
また、早期に大量の苗木を供給するためには、一本の親木から多くのさし穂が採れることが望まれます。そこで現在、成長などに優れた奨励品種で花粉の少ないスギ品種でもある2品種(高岡署1号、姶良20号)について、小型さし穂(通常の半分程度の長さのため、多くの穂木が採取できる。)による発根性試験を行っています。試験結果につきましては、内容が明らかになりしだい、ご紹介していきたいと思います。


苗木の早期・安定的な供給への取組と合わせて、花粉を全く着けない無花粉スギ品種の選抜、さらに林業面への利用のため成長や材質が良いなど、木材生産に合う品種の選抜などに取組でいきたいと思います。