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宮崎県林業技術センター

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林技センター情報:No.29(2006年4月)より

広葉樹造林のアンケ−ト調査について(育林環境部 福里 和朗)

広葉樹造林の実態調査

図 育成しなかった理由の割合

多様な森林造成を推進するため、本県では昭和60年代からクヌギ以外の広葉樹造林に対して助成を行ってきました。これまでのスギ、ヒノキを中心とした森林整備とは異なり、多種多様な広葉樹造林については樹種の特性や適応性等未解明な部分が多く、手探りの状態でのスタ−トとなったわけです。昭和62年〜平成7年度までのクヌギ以外の広葉樹造林実績をみると、485件、248ヘクタールとなっており、現在、造林された広葉樹の林齢は10〜19年に達しています。そこで、これらの広葉樹造林の実態を調査することとし、その一環として上記期間に造林した人の中から227人を抽出し、葉書によるアンケ−ト調査を実施しました。今回はその概要について説明します。

アンケ−ト調査結果の概要

回答率は42%で、回答者の樹種の割合はケヤキ(57%)、イチイガシ(13%)、センダン(7%)、ヤマザクラ(7%)、クリ(5%)、クスノキ(5%)、その他(6%)でした。
ここではケヤキについての結果をみますと、現在の状況はどうなっていますかとの質問に対して、順調に生育しているが47.5%、生育不良27.5%、枯損15%、改植・その他10%との結果となり、約半数が満足する生長をしているとの回答がありました。一方、期待したとおり生育していない原因として、最も多かったのが獣害で、次いで手入れ不足、気象害、病虫害、土地の問題、苗木の問題の順でした(図)。また、これらの林分の現在の状況は、スギ、ヒノキあるいは別な広葉樹に改植した人も見られますが、ほとんどがそのまま放置されているようです。また、広葉樹造林を成功させるためには何が重要かとの質問については、ウサギ、シカの食害及び病虫害をいかに防ぐか、さらに適地選定、下刈り等 の手入れ、苗木の問題等の解決が成林させるための鍵であるとの意見がほとんどでした。

今後の課題と要望等

従来、スギ、ヒノキは比較的簡単に育成できた経験があり、それらに比較して広葉樹は簡単にはいかなかったとの思いが感じられます。さらに、最近ではシカの食害が広範囲に広がり、スギ、ヒノキの幼齢林でも壊滅状態に陥っている造林地が各地にみられるようになりました。これらに対する有効な回避策が防護柵以外に見あたらない中、広葉樹造林はなかなか困難な状況であることがアンケ−トからもうかがえました。
県への要望についての質問では、造林、保育などの技術指導、下刈り等の補助期間の延長、獣害回避対策、個々の樹種の特性研究、優良な苗木供給体制の整備についての要望が寄せられました。
今回はアンケート調査の一端を紹介しましたが、今後は造林地での生長、形質及び被害状況など詳しく調査し、広葉樹林造成の様々な技術的課題の解決に向けて取組たいと考えています。

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