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宮崎県林業技術センター

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林業みやざき:(2002年9月)より

長期育成循環施業に対応したスギ林林分収穫予想表の調製について(育林環境部 松下啓太)

近年、森林は水土保全機能や温暖化防止機能等の多面的な機能を維持しながら木材生産を将来にわたって安定的・効率的に持続することが求められています。そのため、持続可能な森林経営に対応した施業体系の整備が急務となっています。
本県では成長が早いという地域特性を活かした短伐期施業が主体であったため、林齢60年までの収穫予想表しかありませんでした。そこで、当センターではスギ人工林について、林齢120年までを対象とした林分収穫予想表及び育林体系図の作成を行っています。林分収穫予想表とは同齢単純林より生産される1ha当たりの本数、材積、成長量等を主副林木別に一定の林齢ごとに表示したものです。主な用途は、森林の将来の成長量及び収穫量の予測であり、林分密度管理図と併用し施業方法や経営計画に利用されています。ここでは、調製しました広渡川流域のスギ林林分収穫予想表及び育林体系図についてお話しします。

◆林分収穫予想表の調製

広渡川流域(日南市、串間市、北郷町、南郷町)における民有林の調査で得られたデータ及び森林管理署から提供を受けた国有林のデータ、合わせて225林分のデータを用いました。
調製は最小自乗法により行いました。まず、林齢に対する平均樹高、立木本数、胸高直径、胸高断面積及び幹材積の関係をそれぞれ算出し、得られた値を相互に比較検討し決定しました(表1)。なお、林齢が80年生以上のデータが少なかったことから、今後さらに高齢林のデータを収集・蓄積し、修正を行っていきたいと考えています。
また、今年度は耳川流域を対象とした林分収穫予想表の調製に取り組んでいます。

表1広渡川流域におけるスギ林林分収穫予想表

表1広渡川流域におけるスギ林林分収穫予想表の図

◆育林体系図の作成

調製した林分収穫予想表及び「広渡川流域地域森林計画書」を参考に育林体系図(表2)を作成しました。例は林齢100年までの施業を対象として作成したものですが、様々な施業に対応した体系図の作成が可能です。しかし、本図は暫定的なものであり、森林所有者や森林組合の方々など多くの意見を聞きながら、修正したいと考えています。

図スギの林齢と平均樹高の関係

図スギの林齢と平均樹高の関係の図

表2広渡川流域における育林体系図(例)

表2広渡川流域における育林体系図(例)の図

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