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宮崎県林業技術センター

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林業みやざき:(2002年9月)より

原木シイタケの害虫(シイタケオオヒロズコガ)の防除(特用林産部 田原博美)

成型駒(おが屑を固めて成型した種菌)によるシイタケの原木栽培を行うときの代表的な害虫にシイタケオオヒロズコガがあります。このガ(蛾)の幼虫(写真1)は種菌部を食害することから、特に種菌部から発生したシイタケを収穫する、成型駒の多孔植菌(通常よりも多くの種菌を接種する栽培方法)による栽培では深刻な被害を受ける場合があります。さらに、この幼虫は生シイタケも食することから、食品への虫の混入として問題となるケースも見られます。
昨年、センターの近隣地の原木シイタケの栽培施設において、この虫の被害の報告があり、その生態調査や防除法の試験に取り組みましたので報告します。

○発生予察

成虫は約1cmの大きさで、羽には淡黄色の地色に数個の黒い斑点があり、前回(平成13年4〜6月号)紹介したコクガに良く似ています。成虫の発生(羽化)は年2回あり、最盛期は6月初旬と9月下旬と言われています。羽化後すぐ交尾を行い、ほだ木などに産卵した後、約12日間でふ化して、その幼虫が各種の被害を及ぼします。

写真−1シイタケオオヒロズコガの老熟幼虫と蛹の写真

写真−1シイタケオオヒロズコガの老熟幼虫と蛹

このような情報から、ネット被覆による産卵防止がこのガの被害防除に効果があると考え、まず当地域での羽化ピークを調査しました。(図−1)その結果、第1回目の発生のピークは、6月上〜中旬とわかりました。このことから、ネット(目の大きさ 1×1.2mm)の被覆は遅くとも5月下旬までには行ったほうが、その効果が大きいということがいえます。ただし、ハウス等ほだ場の環境によっては4月から羽化が始まるので、仮伏せをビニール被覆で行っている場合などは、本伏せに入ると同時にネット被覆に切り替えると、その防除効果が高くなると思われます。

○ネット被覆による防除効果

昨年、予備試験的に本伏せ中のネット被覆(1試験区当たり40本)を実施しました。試験区は本伏せ中に1ネット被覆したものと2しなかったものに分け、今年の4月に各10本のほだ木を抜き出して浸水し、浸水中に浮いてきた幼虫の数を測定しました。その結果、ネット被覆区は2匹、無被覆区は13匹確認でき、今回の予備試験で、明らかにネット被覆の効果が確認されました。現在、本格的な防除試験に取り組んでいるところです。

図−1羽化状況の図

図−1羽化状況

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