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宮崎県林業技術センター

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林業みやざき:(2001年4・5・6 月)より

シイタケから発見されやすい虫(特用林産部 田原博美)

シイタケは自然食品、健康食品として近年、特に脚光を浴びていますが、自然食品がゆえに栽培途中や保管中に虫の混入がみられる場合があります。確かに以前であれば「農薬を使っていない証拠。」ということで許された部分もありましたが、ここへきて食品への異物混入問題が各地で大きな社会問題になるなど、食品に対する消費者の目は大変厳しくなっています。

シイタケから発見される虫には、

  1. 生シイタケが発生している時に付く虫(乾燥の際に死んだ後、乾シイタケから発見される場合を含む。)
  2. 乾シイタケを食害する虫(貯蔵食品害虫。以下貯穀害虫という。)

の二つのタイプがあります。今回は、この中から2の貯蔵中の乾シイタケを食害し、店頭で発生するなどして問題となりやすい貯穀害虫について紹介したいと思います。
この貯穀害虫では蛾のコクガ(穀蛾。一般にはシイタケガとも呼ばれます。)と甲虫のハウカクムネヒラタムシが代表的ですが、その特徴の一つに増殖能力が高いということがあります。コクガの場合、成虫の発生は4〜10月にかけて2〜3回ありますが、ほとんど連続して発生するので、交尾、産卵も連続して行われます。そうしたことから、5月に卵を持った1匹の雌成虫が箱に紛れ込むと、子世代(5〜6月)は50匹、孫世代(6〜7月)は1,000匹、ひ孫世代(8、9月)は20,000匹と爆発的に増えると言われています。さらにやっかいなことに初期の段階では、一部の乾シイタケしか虫の侵入を受けていないので、袋に詰めるときに気づかない危険性が高いのです。
一般に貯穀害虫は高温域を好み、15℃以下ではほとんど活動できず(死んだわけではありません)、20℃以上で初めて増えて害を与えます。しかし、40℃以上では生存できず、55℃の高温に5分さらされると死滅すると言われています。また、貯穀害虫は高含水率を好むものが多く、コクガの場合なら含水率13%以上(湿り気を持った状態)の乾シイタケは産卵されやすく、被害も大きくなりますが、10%以下(よく乾いている状態)では、死亡したり繁殖できません。従って、これらの虫は生シイタケを乾燥した直後は全くいないはずで、虫が見つかったということは、生産者あるいは流通過程の倉庫内のどこかで侵入しているのです。
コクガでは保管箱のフタを開けたときや選別中に成虫が飛び込む場合が多いと思われます。もしフタを開けた時蛾が飛び出してくれば、箱内には相当数の虫がいることを覚悟しないといけません。一方、ハウカクムネヒラタムシは乾シイタケの屑や粉の中で生存しており、これを人の手で混入してしまうことが多いと言われます。
これらの防虫対策としては、次のような基本的なことを徹底することが大事であると思われます。

  1. 乾燥をしっかりする。
  2. 不用意に保管箱を開けない。
  3. コクガの場合、タ−ポリン紙やビニ−ル袋は食い破って侵入するので、厚みのあるフィルム包装材を使用する。
  4. 選別は晴天の日に清潔な場所で行う。
  5. 保管倉庫を定期的に清掃する。
  6. 長期保管せずに早めに出荷する。

引用文献:坪井正知(1999.8)菌蕈

コクガのサナギ(シイタケから半身を乗り出し羽化する)

コクガのサナギの写真

ハウカクムネヒラタムシノ幼虫と成虫

ハウカクムネヒラタムシノ幼虫と成虫の写真

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