2006年10月10日
平成18年度第1回宮崎県産業教育審議会及び第3回専門委員会合同会 会議概要
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日時及び場所
- (1) 日時
- 平成18年9月5日(火曜) 午前10時から正午まで
- (2) 場所
- 県庁6号館 3階634号室
出席者
- (1) 委員
- 狩俣委員、久喜委員、黒木委員、佐藤委員、眞嶋委員、松本委員、山ア委員、綾委員、小野委員、森委員高原専門委員、田阪専門委員、井手専門委員、岩田専門委員、上水専門委員、瀬海専門委員、牟禮専門委員、中村専門委員、橋口専門委員
- (2) 事務局
- 前田教育次長、飛田課長、前田課長補佐、中村主幹、磯上主幹、竹下指導主事、川越指導主事、鶴田指導主事、大山指導主事、長友指導主事、奥村指導主事
議題
議題1 今後の本県産業教育の活性化に向けた教育の在り方
- 「指導内容・指導方法の改善・充実」について
- 「本県産業教育のさらなる発展に向けて」について
議題2 その他
資料
要旨及び主な内容
- 1. 要旨
(1) 議題1については、高原専門委員長より専門委員会における審議結果について報告が行われ、各委員より意見を聴取した。
(2) 議題2については、中村主幹より今後の審議予定について報告がなされた。
- 2. 主な内容
- (審議会会長挨拶)
商業高校の研究発表大会が開催され、日南振徳商業高校の発表において焼酎の商品開発をすすめる中で、商品価値を高めるためのプロセスの報告がなされた。また、工業高校生を対象に 県工業会と企業がタイアップして「ものづくり・夢づくり合宿」が実施された。その実施プロ グラムの中に「マーケティング」が盛り込まれていた。これからの産業教育は、製造(生産)から販売までのプロセスをトータルで学ぶことが必要である。
本日の議題については、事前に専門委員会で詳細に検討いただいた。これに基づき、闊達な 意見をお願いしたい。
- 事務局・新委員の紹介
- 本日、検討いただく内容は
「V 今後の本県産業教育の活性化に向けた教育の在り方」についてである。
また、検討いただく視点については、(1) 今回検討を行う「今後の本県産業教育の活性化に向けた教育の在り方」の内容が、昨年度検討を行った「本県産業教育の目指す方向性」に基づいた内容となっているか
(2) 内容として適切か、他に加えるべき内容はないか
(3) 本県の実態に応じた内容となっているかである。
- 本日、検討いただく内容は
- <審議>
- 今後の本県産業教育の活性化に向けた教育の在り方
- (専門委員長)
- 専門委員会における検討結果報告
- (会長)
- 問題提起:若者のコミュニケーション能力の不足がクローズアップされている。そこで、まず、「コミュニケーション能力の育成」について意見を出していただきたい。
- (委員)
- コミュニケーションを図る上で、心を開いて、相手に気持ちを伝えていくことが大切である。
今の新入社員は、「自発的に発言しない」「周囲の状況がわからない」状況が見られる。その対策として、企業では、社員教育・研修時にグループミーティング・発表等を取り入れ、功を奏している。学校でもそのような活動を取り入れてはどうか。
また、「躾」は日常生活の中で身につけさせることが大切であるが、5S※注を学校全体で取 り組んでいるところがあった。学校でも徹底的に教え込んではどうか。
(※ 5S … 「整理」「整頓」「清掃」「清潔」「しつけ」 を徹底すること)
- (委員)
- 8ページの躾に関して、13行目の「学校においても指導を繰り返し行う・・」のなかの「も」という表現は如何なものか。「躾」は、幼少の時期から家庭で教育することが重要なことではないのか。
- (委員)
- 大学生に対しても「躾教育」を行っている現状がある。大学では私たちの学部では福祉関係施設への実習を実施するに当たり、そのねらいや方法等について具体的なプログラムを作成し、施設指導者とすり合わせを行っている。高校のインターンシップでは、企業等の受け入れ先に指導を全てお任せ、の感がある。高校でもねらいや方法についての「教育プログラム」を作ることで教育効果が出ると考える。
また、大学では、コミュニケーション能力の育成に向けて基本から指導を行っている。高校時代、人の前で自分の考えを述べるなどの経験がほとんどなかったと話す学生は多い。
小中高それぞれの段階で、一環して社会に対して通用するあいさつ、マナーコミュニケーション等の到達点を明確にした教育の展開を図る必要がある。
- (委員)
- 私のところでも毎年8名の大学生をインターンシップ生として受け入れているが、一週間のカリキュラム作成はすべて当方で行っている。また、研修後のフォローも学生の希望により実施している。
実体験から申し上げると、高校でインターンシップを行う場合、高校サイドだけで詳細なプログラムを作成することは大変難しいのではないか。インターンシップで重要なことは研修後のフォローである。関係者がそれぞれ反省点や意見を交換し合い、次に生かすことが大切である。
“躾”については、家庭、学校、地域における教育の重要性が問われているが、就職後に企業が再々々教育を実施しているのが実情である。また、“躾”に関しては、〈問題は大人にある〉と考えている。家庭・学校・地域それぞれの立場で“大人が”が本当に“手本”になっているのか?ということが一番の問題であると考える。なお、専門委員会でも〈学校で躾教育〉を行うことについて話題になったが、わざわざカリキュラムを組む問題ではなく、その必要性はないものと考えている。あくまでも日常行動の中で取り組む問題であると思う。
- (会長)
- 企業のいうコミュニケーション能力とは、「報・連・相」であると考えており、大学のゼミ生に指導を行っている。高校でも導入してはどうか?
- (委員)
- これからは、農工商連携が活発に行われる。南九州、特に宮崎の豊富な資源を生かした地域活性化となるだろう。デザインの要素も加味して学習させてはどうだろうか。
福岡の工業高校では社会にマッチングした人材を育成するために「自動車○○
科」を新設した。時代の流れを敏感に読み取ることが重要である。また、先生が自分の体験を通して指導することが重要であり、先生もインターンシップの対象者として、企業で学ばせて欲しい。(M社は先生を対象とした技能訓練を実施している)
- (委員)
- 農業の一番の課題は、如何に就農者を育成していくかである。
10ページの(2)に起業家精神について触れてあるが、農業は、「起業家精神の育成」そのものではないかと思う。起業には、様々な専門的知識・技術の習得が必要であるが、生産・流通・販売・経営を体系的に学ばせることが必要である。自分が起業したときに、どのような力が必要なのかを考えさせる必要がある。
- (委員)
- 「あいさつ」がコミュニケーションのスタートである。幼いうちから一貫して「躾」指導ができるのは家庭であり、躾教育の原点は家庭にある。それを学校や地域社会がしっかりと支え、習慣化させていくことが大切である。また、コミュニケーション能力を高めるためには、家庭内で子どもの話に耳を傾け、会話を行うなど、子どもと関わる時間を確保することが重要である。
子どもに、夢をもたせ、語らせ、それを具現化するためのライフプランを立てさせるべきである。
- (会長)
- 問題提起:「基礎学力の向上」において普通教科の統一テストをどう考えるか。
- (委員)
- 専門高校では、検定試験の受験など専門教科の学力を測る機会は多いが、普通教科の学力を客観的に測る機会は少ない。生徒の実態として、自分の意見が文章化できない、発表ができないなど「基礎学力の不足」を認識する場面が多々ある。様々な機会や方法を捉えて普通教科の学力を客観的に測り分析を行い、その後の指導の改善に資するよう取り組めば、基礎学力の向上が図られることになるのではないか。
- (会長)
- 統一テスト実施となると、偏差値なども懸念されるが、他に意見はないか。
- (委員)
- 普通科と専門学科では教科書が異なっているなど、学力のレベルが異なる。親の立場としては、学力を客観的な数値として見てみたいという気持ちがある。
<審議2:本県産業教育のさらなる発展に向けて>
- (専門委員長)
- 専門委員会における検討結果報告
- (委員)
- 11ページ(5)の「本県産業教育に関する学校・学科の在り方」についてであるが、現状と課題の部分で、「今後も生徒減少に伴う一層の学級減が見込まれ、社会の変化やニーズを踏まえながら学科編成を検討」、また「少子化に伴い、全ての学科を今後も存続させることは困難」とある。将来の少子化については予測できていると考えるが、教育の機会均等という観点からの対策を、この部分に述べる必要はないのか。「少子化の中で、これからの学校や学科の在り方をどう考えるか」や「地域間格差を踏まえた学校間連携」も頭に入れておかなければならない。
11ページの(3)に「企業や行政が主催する各種の会議を傍聴」とあるが、企業の会議を傍聴することは難しいと考える。
また、同じく(3)に「行政職に出向」とあるが、「教員がインターンシップを体験すべきである」旨の意見もあったように、指導者が企業の実態を体験することが必要である。「行政職」ではなく「企業」や「産業界」とすべきではないか。
- (事務局)
- 入学する生徒数を踏まえて、平成24年度まで、再編整備計画は予測を立てている。平成25年度以降の学校の在り方については、その後の生徒数や市町村合併の動きも踏まえながら検討を行う必要があり、教育委員会としての問題意識は常にあるが具体的な検討を行うことは、現時点では難しい状況である。
- (会長)
- 本県の普通科と産業系の学科の募集定員の割合について意見はないか。
- (委員)
- 普通科へ進学し力を伸ばす生徒もいれば、産業系学科に進学し実力を発揮する生徒もおり、それぞれに生徒が力を伸ばしている。生徒にとって選択肢が多くある方がよい。普職の比5:
5は宮崎では良い比率であると考える。
- (委員)
- 最近の傾向として、専門高校からの大学等への進学が増えている。専門高校から進学する場合の 普通科目の学力は、普通科高校卒の生徒に比較すれば、履修単位数の少なさから見劣りすることは否めない。大学側もそのことを看過せずに、専門教育に対応できる基礎学力を補うことを目的に数学・英語等の補習授業を実施しているところもある。 しかしながら,例えば,工業高校から大学の工学部に進学して,専門課程に進んだ時点では、既に高校段階で専門に関する基礎的な知識・技術を身に付けていることもあり、普通科高校出身者をリードして、実験実習のリーダーとして力を発揮し、高い評価を得ている卒業生も少なくない。そのような理由で、大学側の期待にも高いものがあり、専門高校から進学することの意義は決して少なくないと言える。
その意味で本県の普・職の割合である5:
5という数値は、普通科高校に傾きがちな他県とは異なり、バランスの取れた割合であり、落としどころとして妥当性があると思われる。
- (会長)
- 大学では、専門高校から進学してきた生徒の優秀さを感じている。このバランスを維持することは大切である。このことが、宮崎らしさを示す特徴である。
この他に、宮崎の産業教育の特徴的な取組として盛り込む内容はないか。
- (委員)
- 産業教育は、地域の資源を生かす考えが大切である。南九州は食料基地である。3ページに「地域に密着した教育を行うことにより、地域産業を支える有為な人材を育成し」とあるが、このことは今後も変わらないであろう。農工商連携やIT、デザインを関連させ、「将来の宮崎を担う子どもをいかに育てるか」という視点に立って、地元の産業を分析し、どのように産業教育を展開していくかということを掘り下げて考えていく必要がある。
また、地場産業の見学・体験や、地元企業が評価する生徒発表会等の実施が、地域活性化を促進する有効な手段であると考える。
先生が海外研修を行うなど、海外で学ぶ機会を開くことも大切である。例えば中国の若者の学習に対する真剣な取組・眼差しなど、実際に行かなければわからないことも多い。
県教委でも、企業人を招いて研修会を開催してみるなど、これまでと異なる流れをつくることが大切ではなかろうか。
- 〈その他〉
(事務局) - 今後、専門委員会を2回、審議会を1回開催予定である。ただ、文部科学省でも産業教育専門部会を立ち上げ、産業教育の在り方について検討を行っているところであり、その動向も踏まえながら検討を行うことが必要であると考えている。そのため、専門委員会を加えて開催するなど、開催予定が変更になることもあり得る。
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