掲載開始日:2021年11月18日更新日:2021年11月18日

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中和抗体薬の投与について

  • 令和3年7月19日、中和抗体薬「カシリビマブ及びイムデビマブ」(販売名:ロナプリーブTM注射液セット300、ロナプリーブ注射液TMセット1332。以下「ロナプリーブ」という。)が、新型コロナウイルス感染症の治療薬として特例承認されました。
  • 令和3年9月27日、中和抗体薬「ソトロビマブ」(販売名:ゼビュディ点滴静注液500mg。以下「ゼビュディ」という。)が、新型コロナウイルス感染症の治療薬として特例承認されました。

いずれも、現在のところ全世界向けの総供給量が限られていることから、日本への流通量も限られています。このため、当面の間、ロナプリーブ製造販売業者から厚生労働省が提供を受け、厚生労働省から医療機関へ配分されます。

 治療に用いる中和抗体薬について

在、日本で薬事承認を受けている中和抗体治療薬はロナプリーブと、ゼビュディの2種類です。

 ロナプリーブについて

ロナプリーブは、新型コロナウイルスに結合する「カシリビマブ」と「イムデビマブ」という2種類の抗体が結合することで、新型コロナウイルスの増殖を抑制すると考えられています。

ロナプリーブの効能又は効果

新型コロナウイルスによる感染症及びその発症抑制

ロナプリーブによる治療方法

点滴静脈注射での投与の場合

下の投与量に基づき、1回の点滴静脈注射を行います。体調に異常がないことを確認しながら、20分~1時間程度で点滴します。

 

投与量と投与方法

成人の患者

2種類の抗体をそれぞれ600mgずつ混ぜ合わせて、1回の点滴静脈注射を行います。

小児の患者
(12歳以上かつ40kg以上)

皮下注射での投与の場合

点滴静脈注射による治療ができない場合のみ、皮下注射が可能です。皮下注射は、皮膚のすぐ下の脂肪に針を刺して薬剤を注入する方法です。皮膚が敏感な部位や異常がある部位がある場合は、治療を受ける前にお申し出いただく必要があります。

 

投与量と投与方法

成人の患者

2種類の抗体をそれぞれ600mg、皮下注射での投与を行います。
注射部位は、腹部、大腿部又は上腕部を選んで別々の箇所に少なくとも5cm離した上で、4回に分けて投与します。

小児の患者
(12歳以上かつ40kg以上)

治療対象となる方

ロナプリーブは、新型コロナウイルス感染症の重症化リスク因子を有し、酸素投与を必要としない患者が対象で、重症化リスクを低減する効果が期待されています。

新型コロナウイルス感染症陽性者で次に該当する方のうち、同意を得られた方

  1. 次の重症化リスク因子を少なくとも一つ有していること
  2. 酸素投与を必要としないこと
  3. 投与日が発症日から7日以内であること
  4. ロナプリーブの成分に対し重篤な過敏症の既往歴がないこと
〈重症化リスク因子〉
  • 50歳以上
  • 慢性肺疾患(喘息を含む)
  • 慢性肝疾患
  • 肥満(BMI30以上)
  • 1型又は2型糖尿病
  • 免疫抑制状態
  • 心血管疾患(高血圧を含む)
  • 慢性腎障害(透析患者を含む)

注意)過去に注射剤などで重篤なアレルギー症状(過敏症)を起こした方、妊婦又は妊娠している可能性のある女性、授乳中の方、小児等、高齢者については慎重な検討が必要とされています。治療を行う前にかならず、医師、看護師、薬剤師にお伝えください。

注意)治療対象となる方には、県又は管轄の保健所(宮崎市保健所含む)から連絡します。

治療の対象とはならない患者

高流量酸素や人工呼吸器管理を要するなど、重症の患者さんは治療対象ではありません。また、重症化リスク因子を有しない患者も治療対象ではありません。

副作用

ロナプリーブの投与により、副作用が現れる可能性があります。

〈主な副作用〉

  • アナフィラキシーショック
    薬に対してからだの免疫機能が過剰に反応することで、全身に起こす急性アレルギー反応
全身のかゆみ、じんま疹、皮膚の赤み、ふらつき、吐き気・嘔吐、息苦しい、冷汗が出る、めまい、顔面蒼白、手足が冷たくなる、など
  • インフュージョンリアクション
    ロナプリーブを含むモノクローナル抗体製剤と呼ばれる薬を点滴したときに起こることがある体の反応で、過敏症やアレルギーのような症状

発熱、悪寒、吐き気、不整脈、胸痛、胸の不快感、力が入らない、頭痛、じんま疹、全身のかゆみ、筋痛、喉の痛み、など

  • 皮下注射時に起こる副作用(注射部位反応)

皮下注射の場合には、注射をした部位に発疹や腫れ、かゆみ、出血などの症状がみられることがあります。

注意)治療後、しばらくの間、その場で観察し、症状が出ても医師、看護師がすぐに対処できる体制で治療します。


 ゼビュディについて

ゼビュディの有効成分である「ソトロビマブ」という抗体が、体内で新型コロナウイルスに結合してヒト細胞に新型コロナウイルスが侵入するのを防ぎます。

ゼビュディの効能又は効果

新型コロナウイルスによる感染症

ゼビュディの治療方法

点滴静脈注射で30分かけて1回行います(対象は成人及び12歳以上かつ40kg以上の小児の患者)。

治療対象となる方

新型コロナウイルス感染症陽性者で次に該当する方のうち、同意を得られた方

  1. 次の重症化リスク因子を少なくとも一つ有していること
  2. 酸素投与を必要としないこと
  3. 投与日が発症日から7日程度以内であること
  4. ゼビュディの成分に対し重篤な過敏症の既往歴がないこと
〈重症化リスク因子〉
  • 55歳以上
  • 肥満(BMI30以上)
  • 慢性腎障害
  • 中等症から重症の喘息
  • うっ血性心不全
  • 慢性閉そく性肺疾患
  • 薬物治療を要する糖尿病

 

注意)過去に注射剤などで重篤なアレルギー症状(過敏症)を起こした方、妊婦又は妊娠している可能性のある女性、授乳注の方、小児等、他のお薬を使用されている方にあっては、治療を行う前にかならず、医師、看護師、薬剤師にお伝えください。

治療の対象とはならない患者

酸素療法や人工呼吸器などを要する重度の新型コロナウイスる感染症の方は対象ではありません。また、重症化リスク因子を有しない患者も治療対象ではありません。

副作用

ゼビュディの投与により、副作用が現れる可能性があります。

〈主な副作用〉

  • アナフィラキシーショック
    薬に対してからだの免疫機能が過剰に反応することで、全身に起こす急性アレルギー反応

全身のかゆみ、じんま疹、皮膚の赤み、ふらつき、吐き気・嘔吐、息苦しい、冷汗が出る、めまい、顔面蒼白、手足が冷たくなる、など

  • インフュージョンリアクション
    ゼビュディを含むモノクローナル抗体製剤と呼ばれる薬を点滴したときに起こることがある体の反応で、過敏症やアレルギーのような症状

発熱、悪寒、吐き気、不整脈、胸痛、胸の不快感、力が入らない、頭痛、じんま疹、全身のかゆみ、筋痛、喉の痛み、など

注意)治療後、しばらくの間、その場で観察し、症状が出ても医師、看護師がすぐに対処できる体制で治療します。

お問い合わせ

福祉保健部感染症対策課感染症対策担当

〒880-8501 宮崎県宮崎市橘通東2丁目10番1号

電話:0985-44-2620

ファクス:0985-26-7336

メールアドレス:kansensho-taisaku@pref.miyazaki.lg.jp