掲載開始日:2022年3月14日更新日:2022年3月14日
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こんにちは!
私は、今年度から宮崎県企業局発電設備課綾担当に配属された新規採用職員です。いきなりですが、皆さんは「宮崎県職員電気職」と聞くとどのような仕事を想像しますか?
といった想像をされている方も多いのではないでしょうか。実際、私自身も就職する前はそう考えていました。
ですが、違ったのです!
宮崎県職員電気職は幅広い分野で宮崎県に貢献していました!!
中でも、私が所属する宮崎県企業局は、局のホームページに記載されているとおり
私が所属する綾担当は、主に綾町と小林市に位置する次の3つの発電所を管理しています。
綾第二発電所
綾北川の最下流にある発電所です。昭和34年に営業運転を開始しました。
県の発電所の中で最大出力が最も大きく、河川の水を枯らさないために24時間連続で運転しています。
1号機と2号機の2台の発電機が設置されています。
綾第一発電所
綾第二発電所の少し上流にある発電所です。この発電所にも発電機が2台あり、北機と南機が設置されています。この2台の発電機はそれぞれ別々のダムから水を取っています。北機は昭和35年に、南機は昭和33年に営業運転を開始しました。
田代八重発電所
綾北川の最上流にある発電所です。この発電所はダムの真下にあるダム式発電所で、平成12年に営業運転を開始しました。
建設されたのが、平成ということもあり発電機を動かすための機械が電動化されています。油圧式の綾第一発電所や綾第二発電所と比べると機械類が簡素化されています。
…そうなんです!水力発電所はいつも人がいるわけではありません。基本的には無人で、webカメラなどを通して宮崎市にある企業局庁舎の総合制御課が24時間体制で監視制御しているんです。水力発電所で異常が発生した場合は、我々の発電設備課に連絡があります。その異常が重大なものだった場合は、夜間週末を問わず、すぐに現場に向かいます。
その他、台風や地震といった災害時にも臨時で点検を行う場合もあります。
また、1年に1回の保安点検と3年に1回の定期点検があります。この点検では普段なかなか見ることができない箇所の点検も行なっています。ほかにも古くなった機器の更新や修繕をするために予算を確保して工事を発注しています。
機器の点検・清掃時の様子
機器の点検・清掃時の様子
発電機といっても種類がたくさんあります。今回上記で紹介した綾第二発電所・綾第一発電所・田代八重発電所では立軸フランシス水車(という水車)を使用しています。
ダムに貯めた水をトンネルや鉄管を通して発電所まで運びます。その水を水車に流すことで水車が回転し主軸を通じて発電機も回転し発電します。発電機の出力を調整する時は水車のまわりにある案内羽根を写真のように0~100%の開度に開閉することで、水車に流す水の量を調整できます。つまり、水をたくさん流し、水車を力強く回すことにより発電機の出力は大きくなります。逆に出力を小さくしたい場合は案内羽根を閉じて水量を減らします。
案内羽根「全閉」0%
案内羽根「全開」100%
こちらは10年に1回行う、水車・発電機の精密点検時に撤去した予備の水車の写真です。
赤枠の部分に水が流れ、回転します。
確かに発電機の出力が大きいほど発電量増加につながりますが、それとは逆に問題点も出てきます。
問題点:発電機を24時間365日フル運転すると…
雨が降らない冬の時期になると、取水源であるダムにためる水の需要と供給が釣り合わずダムを枯らしてしまいます。
ダムの水は農業用水などにも使用されるため、計画的に使う必要があります。
綾第二発電所は、市街地に比較的近い場所にあるので、施設見学を行うことが多いです。今年度はコロナの影響もあり、中止となったものもありましたが計2回の見学会が行われました。そのうちの1回は私の母校の高校が見学に来ました。当時お世話になった先生方にお会いすることができてうれしかったです!
見学者へ機器について説明する先輩方の姿を見て、自分も早く人に説明できるようにならないとなぁと少し焦りを感じながら見ていました…
このブログを読んで少しでも私たちの仕事に興味をもっていただけたら幸いです。最後まで読んでいただきありがとうございました。
今回紹介した発電所見学については宮崎県企業局のホームページでご案内していますので、気になった方は発電所見学を御覧ください。
説明の様子
地下の施設見学の様子
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