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更新日:2019年7月18日

宮崎県における里親委託推進の取組

様々な事情により家庭で暮らすことができずに社会的養護を必要とする子どもたちは、できるだけ家庭的な環境で養育することが望ましいとされています。県では、社会的養護を必要とする子どもたちについて一人ひとりの状況や特性等に配慮しながら児童養護施設等への入所や里親への委託を決定していますが、できるだけ里親に委託することを優先しています。本県における里親等の状況と里親推進の取組を御紹介します。

1里親等の状況

(1)登録里親数等の推移

本県の登録里親数は、平成30年度末現在で127世帯です。このうち40世帯の里親家庭に51人の子どもが委託されています。

登録里親数等の推移

年度

25年度

26年度

27年度

28年度

29年度 30年度

a.登録里親数(世帯)

93

90

102

121

121

127

b.委託里親数(世帯)

50

51

45

39

44

40

c.委託児童数(人)

63

60

53

49

56

51

d.受託率(b/a)

53.8%

56.7%

44.1%

32.2%

36.4%

31.5%

(参考)全国の登録里親数等の推移

年度

25年度

26年度

27年度

28年度

29年度

a.登録里親数(世帯)

9,441

9,949

10,679

11,405

11,730

b.委託里親数(世帯)

3,560

3,644

3,817

4,038

4,245

c.委託児童数(人)

4,636

4,731

4,973

5,190

5,424

d.受託率(b/a)

37.7%

36.6%

35.7%

35.4%

36.2%

注意:平成22年度は東日本大震災により福島県を除いています。

(2)里親等委託率の推移

社会的養護を必要とする子どものうち、乳児院、児童養護施設、里親及びファミリーホームに入所または委託している子どもに占める里親及びファミリーホームに委託している子どもの割合を里親等委託率と言います。児童福祉法において、子どもの家庭養育優先原則が明記されており、県としましても、家庭養育を進めるため、里親等委託を積極的に推進していきます。

里親等委託率の推移

年度

25年度 26年度 27年度 28年度 29年度 30年度

a.里親委託児童数(人)

63

60

53

49

56

51

b.ファミリーホーム入所児童数(人)

4

5

4

1

2

6

c.乳児院入所児童数(人)

26

30

26

23

24

26

d.児童養護施設入所児童数(人)

383

370

352

340

337

342

e.小計(a+b+c+d)

476

465

435

413

419

425

f.里親等委託率((a+b)/e)

14.1%

14.0%

13.1%

12.1%

13.8%

13.4%

(参考)全国の状況

15.6%

16.5%

17.5%

18.3%

19.7%

-

平成30年度「全国の状況」は集計中

(3)新規委託児童数の推移

平成30年度は、新たに9人の子どもを里親に委託しています。里親の数を増やすだけでなく、委託する子どもと里親とのマッチングの機会を増やすなど、委託推進のための取組も積極的に進めていきます。

新規委託児童数の推移

年度

25年度

26年度

27年度

28年度

29年度 30年度

新規委託児童数の推移(人)

5

10

9

11

16

9

2里親推進の取組

里親を推進するためには、里親制度の普及啓発等により新規里親を開拓し、研修等により里親の資質を向上させ、マッチング機会の確保等により里親委託を推進するとともに、子育てに不安や悩みを抱えた里親等を適切に支援する取組が必要です。

(1)里親の新規開拓

ア.里親普及促進センターみやざき

県では、里親制度の普及促進や里親委託の推進、里親への支援等の事業をNPO法人に委託し、平成28年4月に「里親普及促進センターみやざき」が宮崎市江平に開所しました。

里親普及促進センターみやざきでは、里親制度の普及啓発やリクルート、研修の実施、委託促進、里親訪問支援などの里親委託促進業務を実施してきましたが、令和元年度から里親の資質向上や官民一体となった包括的な里親支援に取り組むチーム養育をコーディネートする業務を新たに行うことにより里親養育包括支援機関(フォスタリング機関)として里親等への委託を強力に促進することとしています。

イ.里親を求める運動月間

毎年10月は里親を求める運動月間です。期間中は、県内3ヶ所の児童相談所単位で里親制度普及促進大会を開催し、多くの方に里親制度についての理解を深めていただいています。講演会や里親の体験発表なども行なっています。このほかにも、里親を求める運動月間を中心に、懸垂幕の掲示やメディアを活用した広報等を行なっています。

ウ.ふれあい家庭

県では、児童養護施設に入所している児童で学校等の長期休業期間などに家庭に帰省することの難しい児童に、家庭生活の体験の機会を与え、児童の健全育成を図るため、一定期間(1週間程度)預かっていただく家庭(ふれあい家庭)を募集しています。里親登録を迷われている方に、まずはボランティアから始めていただき、里親体験をしていただくことで里親の新規開拓にもつながると考えています。関心のある方は、お近くの児童相談所又は里親普及促進センターにご相談ください。
注意:ふれあい家庭として登録するには、養育里親基礎研修を受講いただく必要があります。

(2)里親の養成及び資質向上

ア.基礎研修・登録前研修

養育里親及び養子縁組里親としての認定・登録を受けるには、基礎研修及び登録前研修を修了する必要があります。研修は里親普及促進センターみやざきで実施しています。

イ.専門里親認定研修

専門里親は、養育里親として3年以上委託児童の養育経験があるなど一定の要件を満たした里親で、被虐待児等のうち特別な支援を必要とする子どもの養育を行います。専門里親になるには、この認定研修を修了する必要があります。研修は里親普及促進センターみやざきが窓口となり、社会福祉法人恩賜財団母子愛育会が実施しています。

ウ.更新研修

養育里親及び養子縁組里親は5年おきに、専門里親は2年おきに更新研修を受講する必要があります。養育里親及び養子縁組里親の更新研修は里親普及促進センターみやざきが、専門里親の更新研修は里親普及啓発センターみやざきが窓口となり、社会福祉法人恩賜財団母子愛育会が実施しています。

エ.里親トレーニング

子どもを委託された里親は養育上の様々な不安や悩みにぶつかります。
県では、子どもが委託されていない里親(未委託里親)に対し、子どもを委託された際に直面する様々な事例について専任の里親トレーナーがトレーニングを行い、安心して子どもを委託できるようにするため、里親トレーニング事業を実施しています。
乳児院に設置した2つの児童家庭支援センター(こども家庭支援センターつぼみ、児童家庭支援センターゆうりん)に里親トレーナーを配置しております。

オ.その他の研修

上記アからエのほかにも、里親会や児童養護施設等の里親支援機関が行なう研修や、児童相談所が行なう研修があります。詳細については、里親普及促進センターみやざきから随時御紹介します。

カ.里親委託に係る収支状況の報告

子どもを委託された里親には、里親手当や生活費、教育費等の委託費が支給されます(養子縁組里親及び親族里親には里親手当は支給されません。)。これらの委託費(措置費)は、子どもの養育に必要な費用として支給されるため、里親には、社会的養護を必要とする子どもを養育しているという意識を常に持っていただく必要があります。また、措置費は課税対象となり、雑所得の金額の計算上、総収入金額に算入され、必要経費を差しい引いた結果、残額が生じた場合は課税関係が生じることになります。このため、里親は、里親委託に係る収支状況の記録や書類を整理しておく必要があります。

(参考)児童福祉法の規定に基づき里親及びファミリーホーム事業者が支弁を受ける措置費等の課税上の取扱いについて

(3)里親委託の推進

ア.里親支援担当職員

児童相談所に里親支援担当職員を配置し、里親委託の際の調整や、里親支援のための家庭訪問、里親の相互交流等を行う事業を実施し、地域の里親委託や里親支援の推進に取り組んでいます。

イ.里親委託等推進委員会

里親支援を行うNPO法人や乳児院・児童養護施設、里親会、児童相談所等の関係機関が集まり、効果的な里親委託の推進や里親支援の充実の方策について検討する委員会です。
里親委託等推進員の活動状況や、里親委託の推進に向けた県の取組等を報告し、関係機関が連携して里親委託に取り組むこととしています。

ウ.乳幼児委託の推進

社会的養護を必要とする子どもたちはできるだけ早くから家庭的な環境で養育されることがふさわしいため、乳幼児期からの委託について、積極的に推進する必要があります。
県では、県内乳児院に設置した2つの児童家庭支援センター(こども家庭支援センターつぼみ、児童家庭支援センターゆうりん)に配置した里親トレーナーによる里親トレーニング事業を活用して、里親のスキルアップと乳幼児期からの委託を一体的に推進する体制整備づくりに取り組んでいます。

(4)里親の支援

ア.里親支援機関・里親支援専門相談員

県内には児童相談所のほかにも、NPO法人(里親普及促進センターみやざき)や児童家庭支援センター、乳児院・児童養護施設、里親会といった里親を支援する機関があり、平成31年3月時点で県内19の機関を「里親支援機関」に指定しています。
里親支援機関がそれぞれの特色に応じて役割分担と連携を図り、里親制度の普及促進、里親委託推進、里親支援に取り組むこととしています。

また、里親支援専門相談員は、乳児院・児童養護施設に配置され、所属施設の入所児童の里親委託の推進や、退所児童のアフターケアとしての里親支援、所属施設からの退所児童以外を含めた地域支援としての里親支援を行います。本県では、令和元年度から全ての乳児院・児童養護施設に里親支援専門相談員が配置されています。

イ.レスパイト・ケア(里親の一時的な休息のための援助)

委託児童を養育している里親が一時的な休息のための援助を必要とする場合に、乳児院・児童養護施設、他の里親等に委託児童を預ける制度です。里親の休息は子どもの健全な育成の上でも重要ですので、積極的に活用してください。詳しくは、最寄りの児童相談所にお尋ねください。

ウ.里親サロン(里親の相互交流)

里親の相互交流のため、各地区の里親会で定期的に里親サロンを開催しています。子どもの養育に関する悩みを抱える里親が情報交換を行なう場でもあり、里親の養育技術の向上や孤立化防止につながりますので、積極的に参加してください。詳しくは、最寄りの児童相談所(地区里親会)にお尋ねください。

エ.市町村の子ども・子育て支援事業

市町村では、乳児家庭全戸訪問事業や養育支援訪問事業、地域子育て支援拠点事業等の地域子ども・子育て支援事業等を行なっています。子どもの委託を受けている里親が利用できる事業もたくさんありますので、各市町村の児童福祉担当窓口にお問い合わせ下さい。

オ.里親登録証

里親が市町村の窓口や医療機関等で手続をする際に、里親であることを証明するものがなくて困ったという話を聞くことがあります。このため、県では、知事が認定・登録した里親であることを公的に証明する「里親登録証」を平成27年4月から希望する里親に交付しています。里親が各種手続をする際に里親登録証を提示することで負担軽減につながることを期待しています。

里親登録証の見本画像