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更新日:2020年9月11日
~総合農業試験場管理棟正面玄関を入って左の試験研究情報展示コーナーは、各部・各支場の取組内容を紹介しています~
8月は生物工学部を紹介します。
生物工学部では、組織培養技術を用いた育種・種苗増殖、病害虫抵抗性育種及びDNAマーカーを用いた品種改良や識別を行なっています。
展示コーナーでは、ラナンキュラス、かんしょの茎頂培養、ピーマンの葯培養、カラーピーマンの育種、ピーマン台木の病害抵抗性育種及びイネのDNAマーカーによる品種改良と識別について展示しています。
雄しべの先端にある葯(花粉の詰まった袋)を培養し、植物体を得る技術です。
遺伝形質の固定(種子を蒔いて、すべて親と同じ株ができること)まで、通常6~8世代を必要としますが、葯培養経由だと最短2年で固定系統が得られます
茎頂組織(生長点を含んだ0.5mm以下の小さい組織)を培養することにより、ウイルス病にかかった植物から健全な植物(ウイルスフリー)を作る方法です。
バイオテクノロジーの技術としては最も普及している技術であり、かんしょやラナンキュラス等の様々な栄養繁殖性植物で実用化され、現場で活用されています。
DNAマーカーとは、個体、系統間におけるDNAレベルでの違いを利用したDNAの目印です。
近年、農業分野においては病害抵抗性、機能性成分等の農業上有用な遺伝子の近傍に位置するDNAの違い(DNAマーカー)を利用して、育種技術の効率化を図っています。
当試験場においても、いもち病ほ場抵抗性を持つ飼料用稲「ミナミユタカ」の育種に取り組んでいます。
また、系統及び品種特異的なDNAマーカーを開発し、それを利用した品種識別等も行なっています。
その他、育種したピーマンやピーマンの病害抵抗性台木等も展示しています。
総合農業試験場にお越しの際には、是非ご覧ください。
お問い合わせ
宮崎県総合農業試験場 担当者名:福元
〒880-0212 宮崎県宮崎市佐土原町下那珂5805
電話:0985-73-2125
ファクス:0985-73-2127