
宮崎県感染症発生動向調査2025年第36号
第27巻第36号 [宮崎県第36週(9/1〜9/7) 全国第35週(8/25〜8/31)]
宮崎県感染症週報
宮崎県感染症情報センター
宮崎県薬務感染症対策課
宮崎県衛生環境研究所
令和7年第36週(ARIのみ第35週)の発生動向
全数報告の感染症(36週までに新たに届出のあったもの)
- 1類感染症:報告なし。
- 2類感染症:結核7例。
- 3類感染症:腸管出血性大腸菌感染症2例。
- 4類感染症:報告なし。
- 5類感染症:後天性免疫不全症候群1例、梅毒4例、百日咳12例。

全数把握対象疾患累積報告数(2025年 第1週〜第36週 保健所受理分)

( )内は今週届出分、再掲
定点把握の対象となる5類感染症
・第36週の定点医療機関からの報告総数(急性呼吸器感染症除く)は772人(定点当たり38.4)で、前週比99%とほぼ横ばいであった。なお、前週に比べ増加した主な疾患は咽頭結膜熱、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎、伝染性紅斑で、減少した主な疾患は特になかった。また、第35週の急性呼吸器感染症の報告総数は1,601人(定点当たり57.2)で、前週比117%と増加した。
【新型コロナウイルス感染症】
報告数は484人(17.3)で、前週比97%とほぼ横ばいであった。年齢群別は20歳未満が全体の約半数、60歳以上が全体の約2割を占めた。
【伝染性紅斑】
報告数は38人(2.5)で、前週比115%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(0.4)の6.3倍であった。年齢群別は4歳から6歳が全体の約6割を占めた。
【A群溶血性レンサ球菌咽頭炎】
報告数は39人(2.6)で、前週比115%と増加した。例年同時期の定点当たり平均値*(1.4)の約1.8倍であった。年齢群別は4歳から7歳が全体の約7割を占めた。
*新型コロナウイルス感染症流行前5年間(2015−2019)の
当該週、前週、後週(計15週)の平均値

基幹定点からの報告
○無菌性髄膜炎:報告数は1例(定点当たり0.1)で、延岡保健所から報告があった。年齢は0〜4歳であった。
○マイコプラズマ肺炎:報告数は3例(定点当たり0.4)で、日向(2例)、宮崎市(1例)保健所から報告があった。年齢は0〜4歳が1例、5〜9歳が1例、10〜14歳が1例であった。
保健所別 流行警報・注意報レベル基準値以上の疾患
病原体検出情報(衛生環境研究所微生物部)
急性呼吸器感染症(Acute Respiratory Infection:ARI)
(2025年第35週:8月25日〜8月31日搬入分)

○急性呼吸器感染症(ARI)※1サーベイランス検体について、急性呼吸器感染症サーベイランス遺伝子検査マニュアルに従い、検査を実施した。
※1 急性呼吸器感染症(ARI):咳嗽、咽頭痛、呼吸困難、鼻汁、鼻閉のいずれか 1 つ以上の症状を呈し、発症から 10 日以内の急性的な症状であり、かつ医師が感染症を疑う外来症例
※2 左記のいずれのウイルスも検出されなかった検体数を計上
全国2025年第35週の発生動向
全数報告の感染症
定点把握の対象となる5類感染症
定点医療機関当たりの患者報告総数(急性呼吸器感染症除く)は前週比103%とほぼ横ばいであった。なお、前週と比較して増加した主な疾患はRSウイルス感染症、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎、感染性胃腸炎で、減少した主な疾患は特になかった。また、急性呼吸器感染症の報告数は前週比105%と増加した。
新型コロナウイルス感染症の報告数は32,197人(8.4)で前週比96%とほぼ横ばいであった。宮崎県(17.8)、鹿児島県(14.8)、長崎県(13.9)からの報告が多く、年齢群別では20歳未満と60歳以上がそれぞれ全体の約3割ずつを占めた。
伝染性紅斑の報告数は4,754人(2.0)で前週比98%とほぼ横ばいであった。例年同時期の定点当たり平均値*(0.4)の約5.6倍であった。山形県(6.4)、大分県(5.5)、長崎県(4.7)からの報告が多く、年齢群別では3歳から6歳が全体の約6割を占めた。
* 新型コロナウイルス感染症流行前5年間(2015−2019)の
当該週、前週、後週(計15週)の平均値
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