鉱床名	土呂久
位置・交通	西臼杵郡高千穂町土呂久。
沿　革	慶長年間の発見。江戸時代は幕府直轄鉱山となる。 明治以降、昭和30年代まで休止・再開を繰り返す。 昭和37年休山。 昭和48年廃山。
地質・鉱床	中・古生層の粘板岩・砂岩・チャート・石灰岩・塩基性岩類がENE走向で分布。 鉱床は、中・古生層とこれを切る花崗斑岩の岩脈との接触部にあたる接触交代鉱床で主に石灰岩中・石灰岩周縁部に形成された不規則塊状・レンズ状・短い脈状の鉱体群からなり多種の鉱物を産出する。 土呂久鉱床には部分的に白鉄鉱の多いところがあり、このうちにはゲルマニウムを0.1％程度含むものもあった。また、厚さ1〜2m、延長10mほどの斧石・ダンブリ石からなる脈もあり、ダンブリ石の柱状の良晶を産し、砒素資源として採掘されたという。
鉱　石	硫砒鉄鉱・磁硫鉄鉱・黄銅鉱・方鉛鉱・閃亜鉛鉱・錫石・黄鉄鉱・磁鉄鉱・赤鉄鉱・輝安鉱・白鉄鉱など。 脈石鉱物として柘榴石・珪灰石・灰鉄輝石・透輝石・透角閃陽起石・橄榴石・ベスブ石・緑簾石・緑？簾石・石雲母黒雲母・シリヤ電気石・斧石・ダンブリ石・スカポライト・石英・方解石・アルカリ長石・菱鉄鉱・石膏など。
備　考