トップ > 防災・安全・安心 > 防犯・交通安全 > 公安委員会 > 宮崎県公安委員会 > 警察署協議会 > 令和3年12月15日開催の警察署協議会会長連絡会議

掲載開始日:2022年1月31日更新日:2022年1月31日

ここから本文です。

令和3年12月15日開催の警察署協議会会長連絡会議

開催日時

令和3年12月15日(水曜)午後3時30分~午後5時30分

開催場所

宮崎県警察本部9階大会議室

出席者

公安委員会

島津久友公安委員長、山下恵子公安委員、江藤利彦公安委員

警察署協議会会長等

13名

警察本部

警察本部長、警務部長、首席監察官、生活安全部長、刑事部長、交通部長、警備部長、警察学校長、情報通信部長、総務課長

警察署事務局

13名

議事の概要

公安委員長挨拶

各警察署協議会の皆様には、平素から警察署の運営に対し、地域住民の視点に立った貴重なご意見をいただくとともに、様々な活動を通じて警察業務にご協力をいただいていることに対しまして、厚くお礼を申し上げます。警察署協議会は住民の意見をより一層警察行政に反映させるため、各警察署に設置されたもので、警察業務の運営について、警察署長の諮問に対して意見を述べる機関です。一方、警察署長は、皆様からの貴重なご意見を、警察業務の運営に活かすため、業務の実情について丁寧な説明を行い、皆様からの活発なご意見を得られるよう努めているところです。私たちも、各警察署協議会に同席させていただく機会がありますが、皆様からは地域の実情を踏まえた意見が数多く出されており、警察署協議会設置の趣旨に沿った活動がなされていると実感しております。本日、各警察署協議会の会長が一堂に会して、それぞれの活動について情報を共有し、意見を交わすことは、治安の更なる向上を図る上で、効果的な取組であると考えております。公安委員会は、県警察を管理する立場にあり、事件や事故、災害等に対する警察措置や治安情勢を踏まえた各種施策等について警察が迅速かつ的確に対応しているかを、県民の目線でチェックしながら意見を述べております。警察署協議会の皆様方におかれましても、このような視点から警察署の業務を見ていただき、地域住民のための警察が確立できますよう、ご尽力いただければ幸いと考えます。本日は、日頃、取り組んでおられる活動等について、発表していただきますとともに、他の警察署協議会の取組についてもご理解をいただきながら、今後の協議会運営の更なる充実と活性化に資する有意義な会議になることを期待しております。各警察署協議会の益々のご発展とご出席の皆様方のご健勝、ご活躍を祈念申し上げまして、挨拶とさせていただきます。

警察本部長挨拶

皆様には警察署協議会の運営をはじめ、警察業務全般に深いご理解と多大なご協力をいただておりますことに、重ねてお礼申し上げます。本県の治安情勢等につきましては、刑法犯認知件数、交通事故発生件数ともに減少傾向にあり、件数の面での治安水準は一定の成果が見られております。しかしながら、最近においては、凶悪犯罪の発生や女性・子どもを対象とした悪質な犯罪が横行しており、その他高齢者を対象とした「うそ電話詐欺」や交通事故、サイバー空間の脅威への対処、配偶者からの暴力事案・ストーカー事案等への対応、さらには地震や台風など自然災害への備えなど、警察を取り巻く環境は依然として厳しいものがあります。このような情勢を踏まえ、本県警察では、運営方針を「県民の期待と信頼に応える強くしなやかな警察」として、複雑・多様化する社会情勢に柔軟に対応しながら、犯罪抑止や事件検挙といった警察活動を積極的に推進しております。治安の向上を図るためには、本県警察が一体となり全力で取り組むことはもちろんですが、県民の方々の意識やニーズを的確に把握した上で、効果的な施策を展開していくことが肝要であります。その意味におきまして、地域住民の代表であられます皆様方の様々なご意見やご要望は私どもにとりまして、大変、貴重なものであると言えます。今後とも、警察署の業務運営について、警察署長の諮問にお応えいただくとともに、皆様の目線で感じられたお考えやご意見を提言していただきたいと存じます。どうか、皆様方におかれましては、安全で安心して暮らせる地域社会の実現のために、引き続き力強いご支援を賜りたいと存じます。結びに、本日の会議での活発なご意見を期待いたしますとともに、皆様の今後、益々のご健勝、ご活躍を祈念申し上げまして、私の挨拶とさせていただきます。

警察署協議会の活動報告

社会の変化に適応するための組織体制の再編整備

小林警察署協議会、延岡警察署協議会、宮崎南警察署協議会、串間警察署協議会、都城警察署協議会、高鍋警察署協議会、日向警察署協議会から報告があった。

警務部長から、「社会の変化に適応するための組織体制の再編整備は、交番・駐在所の統廃合を含む、県警を強化するための整備である。目的は、交番・駐在所の数をまとめることにより、警察官の全体数は減らさずに集中配置をして、パトカー勤務員の増強や、執行力・機動力・24時間また夜間警戒の強化のためである。宮崎南警察署協議会会長様が言われたように、確かに「統廃合」と言う言葉はネガティブな印象に受け取れるということでハッとさせられた。言い換えて例えるなら、筋肉質のような引き締まった感じの宮崎県警にしたいというのが大きな目的である。交番・駐在所は地域に根ざした活動をしているので、集中配置の見直しの中で、地域の皆様が一抹のさみしさを感じられているということも県警本部としても承知している。警察署協議会委員の皆様が住民目線で、交番・駐在所の統廃合の是非ということだけでなく、警察署として地域の在り方はどうなのかということまで、深く建設的に議論をされたということに感謝している。また、協議会委員の皆様が、警察署長を大変信頼していただいていることに感激している。警察官の数が増員されることが困難な中、地域の皆様のつながりを大切にしつつ、集中配置による見直しを行い、必要な配置転換を行なって現場指揮力等も強化していく方針であるので御安心いただき、引き続き建設的な御意見をいただきたい。」旨の説明があった。

犯罪抑止対策

えびの警察署協議会、西都警察署協議会から報告があった。

生活安全部長から、「県内の犯罪発生状況であるが、県内刑法犯認知件数は平成14年の約1万7000件をピークに年々減少しており、本年10月末現在では2929件と現在の統計を取り始めた昭和41年以降最小値であった昨年を更に下回る状況である。一方では子供・女性が被害者となる犯罪のほか、自治体や企業を標的としたサイバー犯罪、高齢者を狙ったうそ電話詐欺が後を絶たないなど、いまだ県民の皆様が安全安心を実感できるまでは至っていないという現状である。えびの、西都警察署協議会では、パトカーの効果的な運用や防犯カメラの設置などの御意見のほか、警察活動には限界があることから地域の見守りなど、地域と連携して市民による自主防犯活動の重要性の御意見があったと聞いている。県民の皆様が安全で安心して暮らせる社会を実現していくためには、警察のみならず関係機関や地元の企業事業者の方々の協力が必要不可欠である。現在警察で把握している県内の防犯ボランティア団体は319団体である。ボランティアの皆様は子供の見守り活動等に取り組んでおられるが、今後も防犯ボランティアと一層連携し、地域が一体となり犯罪の起きにくい社会づくりに取組んで参りたいと思う。また、西都警察署協議会では、うそ電話詐欺被害防止対策として広報紙等を活用した高齢者の意識向上の意見があったと聞いている。広報紙の文字を大きくして、高齢者が見やすい紙面づくりについてのご提案を頂き、市民の皆様からも見やすくなったとの声が聞かれたようであった。このことは大変参考になるため他の警察署にも指導をして参りたいと思う。県警では、新聞等のマスメディアに対するうそ電話詐欺事件の広報のほか、防犯メールや交番・駐在所の広報紙、市町村の広報誌等に犯行手口などを記載しておりますが、引き続き県民の皆様がうそ電話詐欺はもとより犯罪の被害に遭わないように積極的な広報に努めて参りたいと思う。」旨の説明があった。

交通事故対策

日南警察署協議会、宮崎北警察署協議会、高千穂警察署協議会から報告があった。

交通部長から、「交通事故抑止対策につきまして、日本自動車連盟が信号機のない横断歩道の停止率について各都道府県ごとに調査を行なっており、宮崎県は第10位で45%、第1位が長野県で80%である。長野県が全国でダントツの第一位である。その理由は、子供の頃から手を挙げて横断歩道を渡るという教育が徹底されており、手を挙げると車が止まってくれて、その子供達が成長してドライバーとなれば、横断歩道では止まるという意識の高い運転手に成長するという世代間を越えた良い循環が引き継がれているということが理由のようである。このことから、子供の頃から交通安全教育が非常に大事だと考えている。県警本部としては、交通安全教育の手段として、県警の公式ツイッター等を活用して情報発信をしているが、日南市ではゆるキャラを活用した日南市公式ユーチューブなどで様々な動画を配信しているということで私も拝見させていただいた。このような新たな手段で様々な世代に興味を持ってもらって働きかけるという活動が非常に重要になってくると思うので、この点についても力を入れていきたいと考えている。日常生活において交通問題を見聞きしたり、また御自身で体験されることもあろうかと思うので、協議会の場に限らず、お気づきの点があれば警察署に御意見を寄せていただければ幸いである。」旨の説明を受けた。

若手警察官の早期育成

高岡警察署協議会から報告があった。

警務部長から、「採用については、就職適齢人口が県内で減少していることや、県外への若者流出、企業の採用が顕著であることなどがあり、大学卒業の男性警察官の採用倍率は、平成25年は4.8倍あったが、令和2年では2.2倍という受験者の二人に一人を選ばなければならないという状況である。また、県警の中でも世代交代が進んでおり、30歳未満の警察官の割合が全警察官の約28%となっている。当然のことながら第一線の警察機能を最大限に発揮するためには、若手警察官の早期戦力化は非常に急務な状況である。高岡警察署においては、大規模警察署と比較すると取扱件数が大きく異なるが、しっかり丁寧に一人一人の若手警察官と向き合うことができるという点がある。また、高岡警察署では、警察署協議会の意見に対する取組として、けいゆう制度などの既存の施策を取り入れながら若手警察官の育成が効果的に行われており、その取組は他の警察署の参考になると思った。特に独創性の高い取組として、保育園での職場体験というお話があった。多様性のある警察官を育てるということにも適することや、社会人としての観点からしても異業種の経験をすることで成長が期待できると思う。また、幼い子供を守るという警察官の職責の醸成にも繋がると思った。次に、警察本部としての取組を紹介する。人財育成課という課において、様々な現場を想定したロールプレイング訓練や若手警察職員の一泊二日の合宿研修を行なっている。また、刃物を所持する犯人と対峙する場合、自分の身を守りつつ県民の皆様の安全を確保するための術科訓練等を行なっている。今後、各警察署と連携して若手警察官の早期戦力化を進めて参りたいと考えている。」旨の説明があった。

 警察署の業務運営に民意を反映させるための警察署協議会のあり方について(自由討議)

宮崎南警察署協議会会長が、「先日、宮崎南警察署協議会で出た意見を2点ほど紹介する。1点目は、横断歩道の歩行者に対する意識がまだまだ運転者に浸透していないため、広報啓発や横断歩行者等妨害違反の交通取締を強化してほしいということである。2点目は、SNSで見知らぬ男性とやり取りをして被害に巻き込まれるという事案が発生していると聞いた。防犯の観点から情報の正しい使い方等のリテラシー教育が大事なのではないかという意見が出た。」旨発言した。

生活安全部長から、「SNSを利用した少年の被害防止対策について、SNSを利用して被害に遭った児童数は令和2年中は全国で1819人、令和元年は2082人で高止まりの状態である。また、県内では令和元年が13人、令和2年が10人、本年10月末現在13人となっており、やはり高止まりの状態である。過去には未成年者誘拐の被害に遭う等の事案が発生している。被害防止対策として県警では、小・中・高等学校を対象に情報モラル教室を行なっている。令和2年度は133校、児童延数は1万2539人の児童に対して実施している。情報モラル教室では、ゲームやSNS上のトラブル防止のための正しいインターネット利用方法について教育委員会と連携しながら指導をしている。引き続き、児童が被害に遭わないために児童生徒に対する啓発活動を行なってまいりたいと考えている。」旨の説明があった。

交通部長から、「横断歩行者妨害について説明する。令和3年10月末、横断歩行者妨害の取締件数は県下で3633件を取締まっており、昨年同期比+1189件で取締に力を入れている。今後は取締場所の選定等も考えていき、より横断歩行者保護に資するような取締に力を入れていきたいと考えている。なお、広報啓発活動に関して、テレビやSNS等を通じて目に留まるような情報発信を心がけ、一人でも見て頂けるような工夫を凝らした情報発信に努めてまいりたい。」旨の説明があった。

西都警察署協議会会長が、「西都警察署管内は西都市、西米良村、椎葉村の一部を含み広範囲である。警察署協議会は西都市から3名、西米良村から2名の構成となっており、今まで西都市内で警察署協議会を行なってきたが、昨年から、警察署協議会の3回のうち1回は西米良村で開催している。実際、西米良村に行くと西米良村の現状が良く分かる。西米良村は信号機が一つしかないのだが、熊本県から宮崎県へ通じる道路がありトラックの往来が非常に増加している現状である。その様な道路事情を知った上で、実際に西米良村民が安全で安心して道路を渡るためにどうしたら良いか等協議した。そこで出た意見が、西米良駐在所は人員1名のため常時パトロールをすることは難しいため、警察官のパトロールに変わるような器具等を活用すると効果的ではないか、道路に赤色の警告灯を設置してはどうか等の意見が出た。道路事情が変わり交通量が増加している所もあるので県警では調査・対策をお願いしたいと思う。」旨発言した。総務課長から、「西都警察署協議会が警察署の講堂以外の場所で警察署協議会を開催したことで、違った視点で様々な警察的事象が見えてきたということだと考える。非常に良い試みであるので、他の警察署協議会事務局は参考にされると良いと思う。」旨発言があった。

串間警察署協議会会長が、「警察署の業務運営に民意を反映させるための警察署協議会のあり方について、私達警察署協議会の委員は市町村の代表であるので、警察署長から諮問を受けた時だけ考えるのではなく、日頃からアンテナ高く立てておき、できるだけ住民の意見を吸い上げたいと考えている。本日この会議に出席している会長様方は、如何にして住民から民意を得ているのか、その方法等を教えていただきたい。」旨発言した。

小林警察署協議会会長が、「例えば署長の諮問が高齢者関係ならば、役場に行なって高齢者の関係で何か問題になるような事がないかを役場担当者から情報収集すると良い。もちろん詳細は教えてもらえないが、高齢者に関する要望や高齢者の徘徊・暴力問題、また、新燃岳噴火の際の高齢者の避難問題等があったと回答をもらい、警察署協議会の意見の参考にした経緯がある。そのように、役所の情報や連携も必要だと思うので参考にしてほしい。」旨発言した。

総務課長から、「我々警察官にとっては地元住民の皆様が情報源である。警察署協議会等を通じて更に細やかな情報を警察署に届けていただき非常に助かっている。他にも情報収集に関して工夫しておられる所があれば発表をお願いする。」旨発言した。

高鍋警察署協議会会長が、「警察署協議会委員になる前は、この様な協議会があるとは全く知らなかった。警察署協議会は年に3回あり署長諮問があるが、個人の考えになりがちである。他の人に意見を聞こうと思っても警察署協議会を知られていないために、なかなか情報を得ることが難しいと感じている。警察業務の手助けをするために警察署協議会があることを、できるだけ多くの県民に知ってもらうために広報等してもらいたいと思う。西都警察署協議会では、交番だより等を使って分かりやすい広報に努めていると言うことだったが、警察本部で、各警察署協議会の諮問や諮問を受けて出た意見や要望、活動等をまとめた警察署協議会だよりのようなもので広報してもらうと、より多くの県民に知ってもらえるのではないだろうか。また、警察署協議会の内容がホームページに上げられているが、令和3年は準備中となっているので、できるだけ早めの情報提供に努めてもらいたい。」旨発言した。

日向警察署協議会副会長が、「実は私も警察署協議会の委員になるまでは警察署協議会のことを知らなかった。今年で3年目になるが、ある時、子供達に困ったことはないか聞いたことがあった。そこで子供達が、不審な声かけをするおじちゃんがいると話してくれた。その時、この事を警察に繋げるのは私の役目だと思い、交番に行き事情を説明したところ、交番の警察官が直ぐにパトロールをしてくれた。それから継続してパトロールをしてくれていると聞いた。その様に、様々な意見を聞くように心がけて警察署協議会で意見として言わせてもらっている。」旨発言した。

小林警察署協議会会長が、「交番・駐在所の統廃合のことでお聞きしたいことがある。警察官の人員増員は困難であることは分かったが、交番・駐在所の警察官が不在の時に相談に乗ってもらえるような、例えばOGやOB等を統廃合されて警察官が不在になった所でパート雇用して、町民が安心して相談ができる場所があると望ましいと考える。町民が考える交番・駐在所は、私の町に住むおまわりさんが必要と考えているのに対して、統廃合を進める警察はパトロールの強化やマンパワーの向上のためであり、町民との考えが少し離れているようにも感じる。そのため、住民には丁寧な説明と強化する必要性を説明して頂くことがとても重要だと考える。」旨発言した。

生活安全部長から、「警察官OBの活用については現在既に採用している。県内には60の交番がある。その中で45の交番に48名の警察官OBを配置しており、全警察署の交番相談員の人数内訳は、宮崎北警察署は13交番に15名、宮崎南警察署は8交番に9名、日南警察署は2交番に2名、串間警察署は1交番に1名、都城警察署は10交番に10名、小林警察署は1交番に1名、えびの警察署は1交番に1名、高岡警察署は2交番に2名、西都警察署は1交番に1名、高鍋警察署は1交番に1名、日向警察署は2交番に2名、延岡警察署は2交番に2名、高千穂警察署は1交番に1名の配置となっている。今後、交番・駐在所の統廃合をする中で交番相談員の配置状況を勘案していきたい。県民の皆様の意見要望などを含め交番に来られる地域住民の皆様への対応を十分にやっていきたいと考えている。」旨の説明があった。

都城警察署協議会会長が、「警察署協議会委員の件だが、様々な意見を吸い上げるために多種多様な異業種で活躍をしている方や、地域等で活躍されている方を委員に選任していただけると様々な意見が出やすくなり、また、連携しやすくなるのではないかと思う。次に、都城警察署は築64年で日本で一番古い建物であると聞いている。是非、立て替えの検討をよろしくお願いしたい。」旨発言した。

総務課長が、「警察署協議会委員の構成については、地域性や職種、経験等を踏まえて今後ともバランス良く実施していきたい。」旨発言した。

延岡警察署協議会委員が、「民意を反映させるということで延岡警察署では、諮問に対する意見も活発に出してもらっているが、毎回、気になることなどささいな意見についても委員から出している。延岡警察署は、その様なささいな意見に対しても、直ぐに検討して、とても早く取り組んで頂いている。実は前回7月の警察署協議会の時に、通勤時間の渋滞時にスマホを見ながら運転している車が多くて怖いという意見が出た。そうしたところ、早速、延岡警察署で話し合って頂き取組を行なっていただいた。延岡警察署の具体的な取組というのは、署に勤務する三分の一の署員が、週2,3回、朝の通勤時間帯の南北の道路両側100メートルおき位に、制服を着て「スマホ注意」という札を持って立って頂いている。副署長が中心になって取り組んで下さっていると聞いているが、私達委員が出した意見に対して、延岡署が積極的にやれることを取り組んで下さっており、とても有り難いと思っている。この様に警察署協議会の委員としては、自分たちの出した意見が反映されることで更に良い延岡市になることが実感でき、意見の出しがいがある。ささいな意見でもたくさん出して一つ一つ警察署がどのように取り組んでいくかを真摯に考えていただけた結果だと有りがたく思っている。他の警察署協議会も同じだと思うが、私達警察署協議会の委員は今後もささいな意見を出していき、それぞれの警察署の方々が、どのような対処ができるのかを考えていただきたいと思う。」旨発言した。

総務課長が、「まさに、警察署協議会の意見が警察活動に繋がっているという好事例だと思う。」旨発言した。

日向警察署協議会副会長が、「日向警察署協議会の第二回目でイエローカードの話が出たのだが、イエローカードについてお尋ねしたい。」旨質問したところ、交通部長から、「イエローカードは、自転車用と現在歩行者用もある。軽微な違反等を警察官が見た場合等に、イエローカードを交付することで注意喚起をするという仕組みを取っている。現在は、あくまで違反行為に意識を持っていただくために活用している。」旨の説明があった。

高岡警察署協議会会長が、「警察と消防団の両輪で安全・安心の町を守って欲しいと思う。消防団は定数が年々減少している中で、地域住民の生命・身体・財産を守る仕事をしている。消防団は各地域隅々までいるので、警察と消防団が連携を取って、消防団から様々な意見を吸い上げていただけたら更に良い活動ができ、良い地域になるのではないかと考えたので発言させていただいた。」旨発言した。

総括

  1. 江藤公安委員が、「本日は、各地域から集まっていただき十分な議論をしていただいたことに感謝する。2点話をさせていただきたい。まず、交番・駐在所の統廃合について、地域住民は交番・駐在所を拠り所として重要な場所だと感じておられ、統廃合に対して抵抗があることが感じ取られた。しかしながら、我々はいつまでも同じ社会で、同じような生活をしていく訳にはいかず、社会の変化を見据えながら対応していくことを考えていかなければならない。統廃合の問題も変化の時代を迎えたテーマだと思っており、県民の安全・安心を守っていくために我々は知恵を出し合い努力をして、このテーマを乗り越えて行かなければならない。2点目は交通教育の大事さについてである。年少時代から交通教育を行うことが重要である。年少時代に受けた交通教育は一生支配してくれるものだということだ。また、高齢者に対する交通教育が重要だということである。先日、えびの警察署協議会に出席させていただいた際、えびの警察署協議会では車側だけの交通教育でなく、歩行者側の交通教育も重要だという意見が出ていた。県警の高齢者の交通教育活動の取組として、事故歴のある高齢者を家庭訪問して交通教育や免許返納などの指導や助言を行なっているということが新聞で紹介されていた。本日は大変勉強になった。」旨発言した。
  2. 山下公安委員が、「本日は警察署協議会の皆様と初めてお会いし、本当に感謝の気持ちでいっぱいである。こんなにも熱心に地域で取組まれているということを今日知ることができ学ぶことがたくさんあった。その中でも、一番印象に残ったことが、地域住民と警察を繫ぐ役割が警察署協議会であるということを強く感じ、「住民と警察を繫ぐ協議会」という言葉が思い浮かんだ。私たち公安委員会でも、この様に地域の方々の声をしっかりと耳を傾ける事が重要であり、そこに答えや真実があるということを知ることができた。そして、警察署協議会の皆様が、どんなに大きな役目を担っておられるか、ますます今後、警察署協議会の皆様の活動が重要になってくるということを今日の会議を通じて感じることができた。一つの背景としては、地域住民の拠り所である交番・駐在所の統廃合について、御理解が促せるだろうかと心配していたが、今日のお話を聞いて、様々な知恵を出していただいており、それを解決する方法を警察署協議会の皆様が考えて下さって、更に言えば、地域の皆様の声を吸い上げて下さったということを知ることができた。そして、もう一つは、世代間を超えた取組について私自身学ぶことが多かった。子供から高齢者に至るまで全ての世代を超えて繫いでいただけているということ。この繫ぐ力というものは今後不足していく点ではないかと思うため、是非、皆様方が地域と警察を繫いでいただき、ますます県民全体の安全・安心なまちづくりに御尽力いただけたら有り難いと思う。「住民と警察を繫ぐ協議会」で、益々御活躍してていただきたい。」旨発言した。
  3. 島津公安委員長が、「本日は長時間に渡り熱心な御討議に感謝する。皆様の日常を、警察署協議会を通じて警察行政に生かすという思いや、地域を良くしようという思いが十分伝わる会議であった。警察署協議会の在り方について様々な意見が出た中でも自問自答していらっしゃる姿が感じ取れた。それはとても重要なことで、常識にとらわれると先に進まないのだが、皆様は、より一歩進もうとしている。延岡警察署協議会の諮問以外のささいな意見を出すという話をいただいたが、実は公安委員会の在り方について、以前は決まったテーマについてだけ報告を受けていたが、現在は、公安委員会が市民目線や日常の目線を警察にぶつけていくことで、警察が一歩進めたり検討することに繋がるのではないかというやり方で公安委員会をやっている。皆様も署長の諮問にお答えいただくことはとても重要なことであるが、地域に住んでいる住民として感じたことを警察署長に伝えることは重要なことである。宮崎県は13警察署あるので、それぞれの地域性や特徴などについて意見交換や情報交換ができたことは有意義であったと思う。本日は良い議論と皆様の熱意を感じられる会議だった。」旨発言した。
  4. 佐藤本部長が、「本日はお忙しい中、お集まりいただき感謝する。私は初めて警察署協議会会長連絡会議に参加させていただいた。県民の期待と信頼に応えるということで警察は取り組んでいるが、皆様から県民の期待と信頼ということを感じる事ができ大変力強く感じた。警察運営は、警察だけの力では小さいものであるが、地域住民の皆様から意見をいただいたり、連携していくことが非常に大事だということを改めて感じた。今回、様々な発言をいただき、生かせることは生かしていき、警察署や警察本部も含め一緒に考えていきたいと思う。是非、これからも御理解、御協力をよろしくお願いしたい。本日はありがとうございました。」旨発言した。

お問い合わせ

宮崎県公安委員会  

〒880-8509 宮崎県宮崎市旭1の8の28