犯罪被害者等に対する医療費等の支出要領について(例規通達)

平成18年3月10日
例規第6号警察本部長

最終改正

平成26年2月25日例規第5号


各所属長
身体犯の被害者及びその家族(遺族を含む。以下「被害者等」という。)に対する診断書等の経費については、これまで「犯罪被害者の診断書等作成費用及び性犯罪被害者に係る初診料の支出について」(平成12年例規第13号)に基づいて運用してきたところであるが、このたび、支出対象事案等を見直したことに伴い、別添のとおり「犯罪被害者等に対する医療費等の支出要領」を制定し、平成18年4月1日から実施することとしたので、本制度の適正な運用に努められたい。
なお、「犯罪被害者の診断書等作成費用及び性犯罪被害者に係る初診料の支出について」(平成12年例規第13号)は、廃止する。
別添
犯罪被害者等に対する医療費等の支出要領
1 目的
この要領は、被害者及びその家族(遺族を含む。以下「被害者等」という。)の経済的、精神的負担の軽減を図るため、身体犯被害者(性犯罪を除く。以下同じ)の刑事手続における経費及び性犯罪被害者に対する緊急避妊等に要する経費(以下「医療費等」という。)の県費支出について必要な事項を定めることを目的とする。
2 県費支出の可能な経費
被害者等が捜査過程において必要となる経費のうち、県費で支出が可能なものは、次に掲げるとおりとする。
(1) 身体犯被害者及び性犯罪被害者の診断書料、初診料及び死体検案書料
(2) 性犯罪被害者の緊急避妊に要する費用、人工中絶に係る費用及び検査料
3 支出対象事案
(1) 次に掲げる身体犯の事件を捜査する上で、被害者の診断書等が必要であると認められるもの
ア 殺人罪及び同未遂罪(刑法第199条第203条
イ 傷害罪(刑法第204条
ウ 傷害致死罪(刑法第205条
エ 強盗致死傷罪及び同未遂罪(刑法第240条第243条
オ 上記の罪以外で、致死傷を結果とする結果的加重犯
(2) 次の掲げる性犯罪を捜査する上で、医療機関による診察が必要と認められるもの
ア 強制わいせつ罪、強姦罪、準強制わいせつ罪及び準強姦罪並びに同未遂罪(刑法第176条〜第179条)
イ 強制わいせつ等致死傷罪(刑法第181条
ウ 強盗強姦罪、同致死傷罪及び同未遂罪(刑法第241条第243条
(3) その他事案の内容、被害者等の置かれた状況等を検討し、警察署長(以下「署長」という。)が必要と認めたもの
4 支出対象者の認定
署長は、3の犯罪を認知したときは、事件処理を担当する課長又は当該課長が指定する者(以下「事件担当課長等」という。)に被害者等の意思を確認させた上で、医療費等の支出を認定する。
5 支出手続
(1) 署長は、支出対象者の認定を行った場合は、警察署会計課会計官又は会計課長(課長制のない警察署にあっては、会計係長とする。以下「会計官等」という。)に、速やかに宮崎県財務規則(昭和39年宮崎県規則第2号)に基づく支出手続を行わせるものとする。
(2) 事件担当課長等は、医療費等を支出することとなる医療機関の関係者に対して事前に本制度を説明するものとする。
(3) 医療費等の支払は、原則として、医療機関からの請求書(別記様式第1号)により請求を受け、医療機関の指定した金融機関への口座振込により行うものとする。ただし、被害者等が既に医療費等を支払っていた場合は、被害者等から、医療機関が発行した領収書及び被害者等が作成した請求書(別記様式第2号)により請求を受け、被害者等が指定した金融機関への口座振込により行うものとする。この場合において、被害者等が本人名義以外の口座を指定したときは、事後の紛議が起きないように被害者と振込先名義人との関係を明らかにしておかなければならない。
(4) 被害者の親権者又は後見人(以下「親権者等」という。)が医療費等を負担した場合においては、当該親権者等の指定した金融機関の口座振込により行うものとする。
6 支出額
(1) 診断書料及び初診料(MRI等の検査料は含まない。)並びに死体検案書料は、実費とする。ただし、身体犯の初診料にあっては、原則として負傷の期間を10日以上とし、支出金額は一人に対して10,000円以下とする。
(2) 緊急避妊に要する経費については、実費とする。
(3) 性犯罪被害者の検査の種別は、原則として性器クラミジア感染症、性器ヘルペスウイルス感染症、尖圭コンジローマ、淋菌感染症、梅毒、後天性免疫不全症候群及びB型肝炎とし、再診料を含むが、原則として検査料の支出金額は、一人に対して20,000円以下とする。
(4) 人工妊娠中絶に係る経費は、その支払には特段の慎重を期した上で、原則として送致事案について支出するものとするが、その取扱いについては、事前に警務部警務課被害者支援室(以下「警務課被害者支援室」という。)と協議するものとする。
7 支出しないことができる場合
次に掲げる場合には、費用を支出しないことができる。
ア 被害者等の虚偽申告の疑いがあるとき。
イ 被害者が、加害者と民法(明治29年法律第89号)第725条に定める親族関係にあり、かつ、次のいずれかに該当するとき。
(ア) 被害者が加害者の収入によって生計を維持していたとき。
(イ) 直系血族、兄弟姉妹又は夫婦(事実上の婚姻関係を含む。)の関係にあったとき。ただし、被害者と加害者との関係、事案の内容等において特別な理由がある場合は、この限りでない。
ウ 被害者が、支出を求めなかったとき。
エ 被害者が、集団的又は常習的に暴力的不法行為等を行うことを助長するおそれがある団体に属していたとき。
オ 被害者が、犯罪行為を誘発したとき、その他当該犯罪被害につき、被害者にもその責めに帰すべき行為があったとき。
カ その他支出することが社会通念上適切でないと認めるとき。
8 報告
本制度を運用したときは、その都度、医療費等支出報告書(別記様式第3号)により警務課被害者支援室を経由して報告し、医療費等支出簿(別記様式第4号)に必要事項を記載する。
9 実施年月日
この制度は、平成18年4月1日から実施する。
附 則(平成26年2月25日例規第5号)
この例規通達は、平成26年3月1日から施行する。
別記
様式第1号
様式第1号
様式第2号
様式第2号
様式第3号
様式第3号
様式第4号
様式第4号