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掲載開始日:2021年10月1日更新日:2021年10月1日

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平成30年度Voter's Seminar(ボーターズ・ゼミ)第1回目

第1回目「若者の投票率はなぜ低い」講師:吉村功太郎(宮崎大学教授)

平成30年6月30日(土曜日)に、宮崎大学まちなかキャンパスで実施しました。当日は、高校生、大学生、若手社会人の合計9名の参加がありました。講師は宮崎大学教授の吉村先生、「若者の投票率はなぜ低い」というテーマで、講義やワークショップを行いました。以下、講義の概要です。

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【選挙権年齢は18歳からへ】

平成28年の参議院選挙から、選挙権年齢が引き下げられ、18歳から投票できるようになりました。これは日本では70年ぶりのことです。

  • (日本)
    • 1925年:普通選挙(25歳以上の男女)
    • 1945年:完全普通選挙(男女とも20歳)
    • 2016年:18歳に引き下げ→現在に至る
  • (イギリス)
    • 1919年:普通選挙(男性21歳、女性30歳)
    • 1928年:完全普通選挙(男女とも21歳)
    • 1969年:18歳に引き下げ→現在に至る(現在16歳への引き下げが議論)
  • (アメリカ)
    • 基本的に21歳(州により違いがある)
    • 1971年:18歳に引き下げ→現在に至る
  • (ドイツ)
    • 戦後の西ドイツ21歳
    • 1970年:18歳に引き下げ→現在に至る

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【選挙権年齢引き下げの効果】

高校生相当である18歳の投票率はある程度高い数字を示しますが、卒業後である19歳になると、投票率が低くなる傾向にあります。これには、大学進学等で引っ越しをして住民票を移さない等の理由も考えられます。

宮崎県選挙管理委員会が平成27年度に全ての高校生へアンケートを行いましたが、選挙に行かないと答えた理由として、多い順に「興味がないから」「めんどくさいから」「誰が当選しても変わらないから」「誰に投票するか判断できないから」と答えています。

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【日本では若者の投票率がなぜ低いのか】

  • (1)政治や選挙のことがわかっていないから
    • →知識不足から来る不安や躊躇
  • (2)政治や社会の事に対する判断に自信がない
    • →判断の下になる情報の不足、判断する経験の不足からくる不安や躊躇
  • (3)興味がない。めんどくさい。
    • →政治的無関心
  • (4)どうせ政治は変わらない
    • →政治的有効性感覚(低)

【政治的有効性感覚とは】

自分自身が政治的事柄を理解でき、

自らの行動が政治的指導者と政策に影響を与えることができる、

という個人の信念。

【政治知識と政治参加行動の相関関係】

  • A市民社会の原則・現象の説明
  • B民主主義の意義・価値の理解
  • C市民社会における行動

諸外国はABが高い生徒はCも高い傾向。日本は、ABは諸外国より高いがCは低い。

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【吉村教授の仮説】

「投票は民主主義社会にとって重要だ」という発言が、自分の意識の表明ではなく、政治に関する質問に対する正しい知識を答えているのではなかろうか。

投票の大切さを知識として教えても、実感を伴わなければ、意識や行動には結びつかないのではないか。

政治や選挙に関する知識の啓発や教育だけでは限界があるのではないか。

【ワークショップの様子】

架空の大統領選に立候補するためのマニフェストを、グループワークで考えてもらい発表してもらいました。

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宮崎県選挙管理委員会  

〒880-8501 宮崎県宮崎市橘通東2丁目10番1号

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