掲載開始日:2020年12月10日更新日:2020年12月10日
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~総合農業試験場管理棟正面玄関を入って左の試験研究情報展示コーナーは、各部・各支場の取組内容を紹介しています~
12月は野菜部の取り組みについて展示しています。
野菜部では、キュウリ及びピーマンにおいて、次世代に向けた高い生産性や作業の省力化を目指し、養液栽培やハイワイヤー栽培の技術確立に向けた試験に取り組んでいます。
また、ニガウリ、ズッキーニ及びイチゴにおいても、生産性向上、省力化技術の確立や優良品種育成に向けた試験に取り組んでいます。
夏秋期における、養液栽培の実証と、つる下げ栽培での仕立て本数の違い(2本仕立てと4本仕立て)が収量に及ぼす影響について、パネルで紹介しています。
仕立て本数の違いによる収量への影響は、栽植密度や強日射・着荷負担時の葉面積の差によるものと推察され、2本仕立ての方が適当と考えられました。
今後は、適正な養液管理濃度や品種選定等の検討を行う予定です。
実際に試験で使用している、培地や養液システムの一部を植物体とともに展示しています。
また、後ろのパネルでは、「促成栽培における養液・ハイワイヤー栽培の実証」と、「仕立て方法の違いが収量に及ぼす影響」について紹介しています。
養液・ハイワイヤー栽培で多収を目指すには、パプリカの栽培等で行われている、主枝の摘心を行わない無摘心栽培よりも、従来のピーマン土耕栽培で行われている、摘心栽培が適当だと考えられました。一方で、摘心栽培は無摘心栽培と比べて、摘心・整枝作業に熟練を要することや、収穫が煩雑であることなどの課題があります。
今後は、整枝方法の改善について検討を行う予定です。
野菜部で育成した、四季成り性品種「みやざきなつはるか」と一季成り炭疽病抵抗性母本系統の植物体と紹介パネルを展示しています。
展示コーナーの左側のモニターでは、自然の熱エネルギーを利用した「畝立て後消毒(宮崎方式)の太陽熱土壌消毒」と、地域の未利用有機質資源である「焼酎粕濃縮液」を肥料として組み合わせた、環境・人に優しい低コスト化技術の紹介を上映しています。
総合農業試験場にお越しの際には、是非ご覧ください。
宮崎県総合農業試験場 担当者名:沖野(おきの)
〒880-0212 宮崎県宮崎市佐土原町下那珂5805
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