掲載開始日:2019年9月2日更新日:2019年9月2日
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2019年6月から8月27日までの天気の傾向を解析した結果では、
2019年は春までエルニーニョ現象の影響を受けて、気温が平年より高い傾向でしたがエルニーニョ現象が終息するとともに、6月以降気温が平年並みになってきました。
以上の状況から、本年7月は、特に気温が低く、降水量が多く、日照時間が少ないという気象条件になっていました。要因は、梅雨明けが平年よりも遅く、梅雨前線の活動が活発だったことが要因です。
8月23日に気象庁から九州南部の3か月長期予報(9月~11月)が発表されましたので、その解説をするとともに、1か月予報も解説します。
表現 |
低い(少ない) |
並 |
高い(多い) |
---|---|---|---|
出現率 |
30(%) |
40(%) |
30(%) |
意味 | 平年値と比較して、どの出現率が高いかを表現する |
たとえば、平年並みが予想される場合は上記の表現になります。左の30は平年よりも低い(少ない)傾向、右の30は平年よりも高い(多い)傾向と表現されます。40は平年並みの気温ということになります。
気温 |
20 |
30 |
50 |
---|---|---|---|
9月 |
20 |
40 |
40 |
10月 |
20 |
40 |
40 |
11月 |
20 |
40 |
40 |
降水量 |
30 |
40 |
30 |
---|---|---|---|
9月 |
30 |
40 |
30 |
10月 |
30 |
40 |
30 |
11月 |
30 |
40 |
30 |
3か月の平均で、平年よりやや高い予想です。月によっては平年並みかやや高い傾向なります。
この要因はエルニーニョ現象が終息しましたが、依然として気温がやや高い傾向になっているためで、最高気温は平年並みですが、特に最低気温が高い傾向が続くことが予想されているためです。最低気温が高い傾向は、この2,3年続いていますので、注意が必要です。
なお、この予想は、九州南部地方を対象としたもので、鹿児島地方の高温傾向に比べ、宮崎地方は予想よりもやや低い傾向がありますので、平年並みかやや高いと予想されます。
3か月の平均では、平年並みの予想です。月によっては平年並みの予想です。
この要因は、9月の半ばまで太平洋高気圧に覆われることが多いのですが、高気圧の周辺部で、南から暖湿空気の流入で雲が出やすい傾向ですが、その後秋の天気傾向になり、移動性高気圧、低気圧が交互に通過する天気変化になり、平年並みの雨量が予想されるためです。
ただ、秋雨前線の位置と活動状況や台風の北上があった場合は、まとまった雨量(大雨)になってきますので、注意が必要です。
気温は、平年並かやや高い(30,30,40)。週別では8月24日からの1週間は平年並かやや低い予報、8月31日からの1週間は平年並の予報、9月7日から2週間は平年並かやや高いの予報になっています。
降水量は平年並みかやや多い、日照時間とも平年並みかやや少ないとなっていす。要因は、今後も太平洋高気圧の勢力が強いためですが、高気圧の周辺部になることが次第に多くなってくるためです。
エルニーニョ現象が発生し、今春まで継続しましたが、6月に終息宣言昨年秋からがあり、現在は平年の状態ですが、再びエルニーニョ現象になっていくのか、ラニーニャ現象に向かうのか、まだ不明です。
ただ、傾向としてエルニーニョ現象に似た傾向もあるのではという予想もあり、今後の推移に注意が必要です。
なお、台風は、10号の接近以降、太平洋高気圧が強いために、11号、12号とも南シナ海方面に向かう進路となっていますが、過去の台風事例から今後発生する台風の動向に要警戒です。
総合農業試験場企画情報室村岡精二(気象予報士)
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