掲載開始日:2021年9月7日更新日:2021年9月7日
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この期間の平均気温は、宮崎市で25.8℃で平年値の26.0℃より0.2℃低くなっています。月別では6月が23.2℃(±0℃)、7月27.1℃(-0.2℃)、8月27.0℃(-0.6℃)となっていました。
令和3年は、3月まで高温傾向でしたが、4月以降6月まで平年並みに近い気温で推移してきました。7月に入り、平年を下回る気温傾向になっています。昨年は、4月と7月が平年よりやや低く、8月は高くなっていましたので、令和3年は、これまでの気温傾向とは違い、平年並みかやや低い傾向がみられています。
この期間の降水量は、平均で389.3mmで、平年値377mmに近い値でした。月別では、6月は梅雨の期間にもかかわらず、368mmと平年の71%と少なく、逆に8月は、平年より69%増の465.5mとなっています。例年、8月は太平洋高気圧に覆われ、夏型の天気で暑く晴れる日が多く降水量のですが、今年は雨の日が多く、8月は19日間暖雨が降っていました。過去にこのような天気(夏)になるのは、珍しいです。
この期間の日照時間は、461時間で平年の526時間と比べ、かなりの減少(平年の87.6%)になっています。
以上のような天候でしたが、今季の夏は、例年と比較して異常な夏だったと言えます。特に、梅雨明けが早かったのですが、夏空になった日が少なく、晴れていても雨が降った日が多く、その分降水量が増えました。
また、夏らしい天気になったのは、7月4日から11日までと7月27日から31日まで、8月は25日から31日までと、平年に比べ少なくなっていました。
8月25日に3ヶ月長期予報(9~11月)が発表されましたので、その解説と今後の傾向について解説をします。
表現 |
低い(少ない) |
並 |
高い(多い) |
---|---|---|---|
出現率 |
30(%) |
40(%) |
30(%) |
意味 | 平年値と比較して、どの出現率が高いかを表現する |
たとえば、平年並みが予想される場合は上記の表現になります。左の30は平年よりも低い(少ない)傾向、右の30は平年よりも高い(多い)傾向と表現されます。40は平年並みの気温ということになります。
気温 |
30 |
30 |
40 |
---|---|---|---|
9月 |
30 |
40 |
30 |
10月 |
20 |
40 |
40 |
11月 |
30 |
40 |
30 |
降水量 |
30 |
30 |
40 |
---|---|---|---|
9月 |
30 |
30 |
40 |
10月 |
30 |
30 |
40 |
11月 |
30 |
40 |
30 |
今年の秋は、これまでの傾向が続いていくと予想しています。
そのため、極端な高温傾向は予想されず、また日照時間も確保されることから比較的順調な秋になってくることになります。
しかし、今後の天気を悪くする要素として、秋雨前線の活動がどうなるか、台風の接近・上陸が予想されるのか、さらに、東部南太平洋(ペルー沖)で海水温度が低下し、ラニーニャ現象の発生が予想されていることなどが挙げられます。
特に、台風については、12号までは発生し、その内2個が影響しましたが、8月中旬以降、台風が発生していませんが、最近の傾向として、9月から10月末までは、警戒をする必要があります。
なお、ラニーニャ現象発生が発生すると、その年の冬は寒くなる傾向になりますので、注意が必要です。
総合農業試験場企画情報室村岡精二(気象予報士)
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