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宮崎県感染症情報センター

宮崎県感染症発生動向調査2010年第2号(医療機関向け情報)

第12巻第2号[宮崎県2週(1/11〜1/17、全国1週(1/4〜1/10)]

宮崎県感染症週報

宮崎県感染症情報センター
宮崎県健康増進課
宮崎県衛生環境研究所

宮崎県第2週の発生動向

定点医療機関からの報告総数は2,031人(定点あたり46.7)で、前週比102%とほぼ同じであった。

前週に比べ増加した主な疾患は感染性胃腸炎で、減少した主な疾患は水痘であった。

感染性胃腸炎の報告数は750人(20.8)で前週比128%と増加した。例年同時期の定点あたり平均値(15.5)の約1.3倍と多い。日南(37.7)・小林(31.3)・都城(29.2)・宮崎市(23.2)保健所からの報告が多く警報レベルを超えている。年齢別では1歳から5歳で全体の約6割を占めた。

インフルエンザの報告数は961人(16.3)で前週比94%と減少した。小林(23.6)・都城(21.3)・延岡(19.7)保健所からの報告が多く、年齢別では5歳以下が全体の37%、6-9歳が19%、10-14歳が12%、15-19歳が9%、20歳代-50歳代が21%、60歳以上が2%を占めた。

健所別流行警報開始基準値超過疾患

全数把握対象疾患

  • 1類感染症
    報告なし。
  • 2類感染症
    結核1例が宮崎市保健所から報告された。60歳代の男性で肺結核。
  • 3類感染症
    腸管出血性大腸菌感染症1例が宮崎市保健所から報告された。30歳代の女性で無症状病原体保有者。原因菌の血清型はO91(VT1産生)。
  • 4類感染症
    報告なし。
  • 5類感染症
    • 急性脳炎1例が都城保健所から報告された。6歳の男児で発熱、頭痛、嘔吐、項部硬直、意識障害がみられた。
    • 麻疹1例が宮崎市保健所から報告された。10歳代の男子で発熱、結膜充血、コプリック斑、発疹がみられた。ワクチン接種歴2回あり。

全国第1週の発生動向

定点医療機関あたりの患者報告総数は24.2で、前週比131%と増加した。今週増加した主な疾患は感染性胃腸炎、水痘、流行性耳下腺炎で、減少した疾患はインフルエンザであった。

感染性胃腸炎の報告数は25,874人(8.6)で、前週比195%と増加した。大分県(18.6)、宮崎県(16.3)、三重県(15.4)からの報告が多く、年齢別では1歳から5歳で全体の約6割を占めた。

水痘の報告数は5,522人(1.8)で、前週比167%と増加した。宮崎県(5.2)、佐賀県(4.3)、大分県(4.2)からの報告が多く、年齢別では1歳から5歳で全体の約8割を占めた。

流行性耳下腺炎の報告総数は3,012人(1.0)で、前週比217%と増加した。山形県(3.6)、沖縄県(3.4)、北海道(2.2)からの報告が多く、年齢別では3歳から7歳で全体の約7割を占めた。

インフルエンザの報告数は43,759人(9.2)で、前週比90%と減少した。沖縄県(45.1)、宮崎県(17.3)、愛媛県(16.8)からの報告が多く、年齢別では5歳以下が全体の28%、6-9歳が13%、10-14歳が9%、15-19歳が8%、20歳代から50歳代が40%、60歳以上が2%を占めた。

全数把握対象疾患
  • 1類感染症
    報告なし。
  • 2類感染症
    結核213例
  • 3類感染症
    細菌性赤痢4例、腸管出血性大腸菌感染症21例
  • 4類感染症
    A型肝炎1例、つつが虫病6例、デング熱1例、マラリア2例、レジオネラ症8例
  • 5類感染症
    アメーバ赤痢8例、急性脳炎4例、クリプトスポリジウム症1例、クロイツフェルト・ヤコブ病1例、劇症型溶血性レンサ球菌感染症1例、後天性免疫不全症候群5例、ジアルジア症1例、梅毒3例、風しん3例、麻しん5例

月報告対象疾患の発生動向<12月>

性感染症

【宮崎県】 定点医療機関総数:13

定点医療機関からの報告総数は50人(3.9)で、前月比152%と増加した。また、昨年12月(3.5)の111%と多かった。

《疾患別》

  • 性器クラミジア感染症
    報告数34人(2.6)で前月の約2倍、前年の約1.2倍であった。日向(11.0)、宮崎市・日南(3.0)保健所からの報告が多く、男性18人・女性16人で、20歳代が全体の約4割、30歳代が約4割を占めた。
  • 性器ヘルペスウイルス感染症
    報告数5人(0.4)で前月の約7割、前年の約1.2倍であった。男性4人・女性1人で、20歳代が3人、40歳代が2人であった。
  • 尖圭コンジローマ
    報告数3人(0.2)で前月、前年共に約1.5倍であった。20・30・40歳代の男性であった。
  • 淋菌感染症
    報告数8人(0.6)で、前月の約1.1倍、前年の約8割であった。男性6人・女性2人で、20歳代が全体の約半数を占めた。

【全国】定点医療機関総数:960

定点医療機関からの報告総数は3,727人(3.9)で、前月比100%と横ばいであった。疾患別報告数は、性器クラミジア感染症1,939人(2.0)で前月比99%、性器ヘルペスウイルス感染症638人(0.7)で前月比102%、尖圭コンジローマ407人(0.4)で前月比100%、淋菌感染症743人(0.8)で前月比99%であった。

薬剤耐性菌

【宮崎県】 定点医療機関総数:7

定点医療機関からの報告総数は47人(6.7)で前月比107%と増加した。また昨年12月(5.1)の131%と多かった。

《疾患別》

  • メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症
    報告数27人(3.9)で、前月の約8割、前年の約1.1倍であった。延岡(10.0)、宮崎市(7.0)、小林(6.0)保健所からの報告が多く、70歳以上が全体の約8割を占めた。
  • ペニシリン耐性肺炎球菌感染症
    報告数20人(2.9)で、前月の約2倍、前年の約1.7倍と増加した。宮崎市(14.0)保健所からの報告が多く、10歳未満が全体の約7割を占めた。
  • 薬剤耐性緑膿菌感染症
    報告はなかった。

【全国】 定点医療機関総数:470

定点医療機関からの報告総数は2,312人(4.9)で、前月比104%と横ばいであった。疾患別報告数は、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症1,841人(3.9)で前月比103%、ペニシリン耐性肺炎球菌感染症431人(0.9)で前月比107%、薬剤耐性緑膿菌感染症40人(0.1)で前月比113%であった。

インフルエンザ情報《県内第2週、全国第1週(再掲)》

県内第2週インフルエンザ発生動向

平成22年1月11日〜1月17日までの1週間で961人(定点あたり16.3)の報告があり、前週比94%と減少した(図1)。小林(23.6)・都城(21.3)・延岡(19.7)保健所からの報告数が多く(図2)、年齢別では5歳以下が全体の37%、6-9歳が19%、10-14歳が12%、15-19歳が9%、20歳代-50歳代が21%、60歳以上が2%を占めた(図3)。

全国第1週インフルエンザ発生動向

平成22年1月4日〜1月10日までの1週間で43,759人(9.2)の報告があり、前週比90%と減少した。沖縄県(45.1)、宮崎県(17.3)、愛媛県(16.8)からの報告が多く、年齢別では5歳以下が全体の28%、6-9歳が13%、10-14歳が9%、15-19歳が8%、20歳代から50歳代が40%、60歳以上が2%を占めた。

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