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宮崎県感染症情報センター

宮崎県感染症発生動向調査2010年第3号(医療機関向け情報)

第12巻第3号[宮崎県3週(1/18〜1/24)、全国2週(1/11〜1/17)]

宮崎県感染症週報

宮崎県感染症情報センター
宮崎県健康増進課
宮崎県衛生環境研究所

宮崎県第3週の発生動向

定点医療機関からの報告総数は2,376人(定点あたり56.2)で、前週比120%と増加した。

前週に比べ増加した主な疾患は感染性胃腸炎と水痘で、減少した主な疾患は流行性耳下腺炎であった。

感染性胃腸炎の報告数は893人(24.8)で前週比119%と増加した。例年同時期の定点あたり平均値(16.6)の約1.5倍と多い。日南(40.7)・小林(37.7)・都城(29.0)・宮崎市(26.7)・高鍋(24.5)保健所からの報告が多く警報レベルを超えている。年齢別では1歳から5歳で全体の約6割を占めた。

水痘の報告数は164人(4.6)で前週比210%と増加した。例年同時期の定点あたり平均値(4.2)の約1.1倍と多い。都城(7.5)・日向(6.8)・日南(6.0)保健所からの報告が多く、都城保健所管内では警報レベルを超えている。年齢別では1歳から3歳で全体の約7割を占めた。

インフルエンザの報告数は1,050人(17.8)で前週比109%と増加した。小林(28.8)・日南(24.2)・高鍋(21.3)保健所からの報告が多く、年齢別では5歳以下が全体の32%、6-9歳が26%、10-14歳が18%、15-19歳が7%、20歳代-50歳代が16%、60歳以上が1%を占めた。

保健所別流行警報開始基準値超過疾患

病原体情報(衛生環境研究所 微生物部)

細菌(平成22年1月26日までに分離同定)

ウイルス

報告なし。

全数把握対象疾患

  • 1類感染症
    報告なし。
  • 2類感染症
    結核9例が延岡(3例)、都城(2例)、日南(2例)、宮崎市、小林(各1例)保健所から報告された。
    《延岡保健所》
    • 90歳代の男性で肺結核。痰がみられた。
    • 80歳代の女性で疑似症患者。呼吸困難がみられた。
    • 30歳代の女性で疑似症患者。咳、痰、発熱がみられた。
    《都城保健所》
    • 30歳代の男性でその他の結核(結核性胸膜炎)。発熱がみられた。
    • 80歳代の男性で肺結核。咳、痰、発熱がみられた。
    《日南保健所》
    • 80歳代の女性で肺結核。発熱がみられた。
    • 50歳代の男性で肺結核。体重減少、倦怠感がみられた。
    《宮崎市保健所》
    30歳代の女性で無症状病原体保有者。
    《小林保健所》
    50歳代の女性で無症状病原体保有者。
  • 3類感染症
    報告なし。
  • 4類感染症
    報告なし。
  • 5類感染症
    • 急性脳炎1例が都城保健所から報告された。12歳の男子で発熱、嘔吐、意識障害、髄液細胞数の増加がみられた。
    • 後天性免疫不全症候群1例が中央保健所から報告された。40歳代の男性でAIDS。耳下腺腫脹、腹腔内リンパ節腫脹がみられた。
    • 麻しん(臨床診断例)1例が日南保健所から報告された。13歳の男子で発熱、咳、発疹がみられた。ワクチン接種歴1回あり。

全国第2週の発生動向

定点医療機関あたりの患者報告総数は24.0で、前週比99%とほぼ横ばいであった。今週増加した主な疾患は感染性胃腸炎とA群溶血性レンサ球菌咽頭炎で、減少した疾患はインフルエンザと水痘であった。

感染性胃腸炎の報告数は31,870人(10.5)で、前週比122%と増加した。例年同時期に比べても約1.3倍と多くなっている。宮崎県(20.8)、愛媛県(18.5)、大分県(17.7)からの報告が多く、年齢別では1歳から3歳で全体の約4割を占めた。

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の報告数は2,818人(0.9)で、前週比129%と増加したが、例年同時期の約8割である。山口県(2.7)、鳥取県(2.6)、富山県(2.0)からの報告が多く、年齢別では3歳から7歳で全体の約6割を占めた。

インフルエンザの報告数は39,053人(8.13)で、前週比89%と減少した。沖縄県(50.0)、宮崎県(16.3)、静岡県(16.0)からの報告が多く、年齢別では5歳以下が全体の28%、6-9歳が18%、10-14歳が13%、15-19歳が8%、20歳代から50歳代が31%、60歳以上が2%を占めた。

全数把握対象疾患
  • 1類感染症
    報告なし。
  • 2類感染症
    結核194例
  • 3類感染症
    細菌性赤痢4例、腸管出血性大腸菌感染症16例
  • 4類感染症
    E型肝炎1例、A型肝炎1例、マラリア1例、ライム病1例、レジオネラ症7例
  • 5類感染症
    アメーバ赤痢11例、急性脳炎3例、劇症型溶血性レンサ球菌感染症3例、後天性免疫不全症候群13例、梅毒6例、バンコマイシン耐性腸球菌感染症1例、麻しん5例

インフルエンザ情報《県内第3週、全国第2週(再掲)》

県内第3週インフルエンザ発生動向

平成22年1月18日〜1月24日までの1週間で1,050人(定点あたり17.8)の報告があり、前週比109%と増加した(図1)。小林(28.8.)・日南(24.2)・高鍋(21.3)保健所からの報告数が多く(図2)、年齢別では5歳以下が全体の32%、6-9歳が26%、10-14歳が18%、15-19歳が7%、20歳代-50歳代が16%、60歳以上が1%を占めた(図3)。

全国第2週インフルエンザ発生動向

平成22年1月11日〜1月17日までの1週間で39,053人(8.1)の報告があり、前週比89%と減少した。沖縄県(50.0)、宮崎県(16.3)、静岡県(16.0)からの報告が多く、年齢別では5歳以下が全体の28%、6-9歳が18%、10-14歳が13%、15-19歳が8%、20歳代から50歳代が31%、60歳以上が2%を占めた。

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