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宮崎県感染症情報センター

宮崎県感染症発生動向調査2010年第6号(医療機関向け情報)

第12巻第6号[宮崎県6週(2/8〜2/14)、全国5週(2/1〜2/7)]

宮崎県感染症週報

宮崎県感染症情報センター
宮崎県健康増進課
宮崎県衛生環境研究所

宮崎県第6週の発生動向

定点医療機関からの報告総数は1,257人(定点あたり33.5)で、前週比78%と減少した。

感染性胃腸炎の報告数は685人(19.0)で前週比79%と減少したが、例年同時期の定点あたり平均値(13.7)の約1.4倍と多い。日南(41.3)・小林(28.3)・都城(20.7)保健所からの報告が多く、警報レベルを超えている。年齢別では1歳から6歳で全体の約6割を占めた。

水痘の報告数は153人(4.3)で前週比88%と減少したが、例年同時期の定点あたり平均値(4.3)とほぼ同数である。延岡(8.0)・都城(5.0)・日向(5.0)保健所からの報告が多く、延岡保健所管内では警報レベルを超えている。年齢別では1歳から3歳で全体の約7割を占めた。

インフルエンザの報告数は212人(3.6)で前週比79%と減少した。都城(6.5)・小林(6.4)・延岡(4.9)保健所からの報告が多く,年齢別では5歳以下が全体の38%、6-9歳が22%、10-14歳が12%、15-19歳が6%、20歳代-50歳代が17%、60歳以上が5%を占めた。

保健所別流行警報開始基準値超過疾患

全数把握対象疾患

  • 1類感染症
    報告なし。
  • 2類感染症
    結核2例が宮崎市保健所から報告された。
    • 50歳代の男性で疑似症患者。咳、発熱がみられた。
    • 70歳代の女性で疑似症患者。胸痛がみられた。
  • 3類感染症
    腸管出血性大腸菌感染症1例が高鍋保健所から報告された。20歳代の女性で無症状病原体保有者。原因菌の血清型はO146(VT1産生)。
  • 4類感染症
    つつが虫病1例が宮崎市保健所から報告された。70歳代の男性で刺し口、リンパ節腫脹、発疹、肺炎がみられた。痂皮から病原体遺伝子の検出。
  • 5類感染症
    報告なし。

全国第5週の発生動向

定点医療機関あたりの患者報告総数は25.0で、前週比91%と減少した。今週増加した主な疾患はA群溶血性レンサ球菌咽頭炎と水痘で、減少した疾患はインフルエンザであった。

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の報告数は4,714人(1.6)で、前週比111%と増加したが、例年同時期(2.0)の約8割である。山形県(4.0)、鳥取県(3.8)、富山県(3.2)からの報告が多く、年齢別では4歳から6歳で全体の約4割を占めた。

水痘の報告数は3,912人(1.3)で、前週比111%と増加したが、例年同時期(1.9)の約7割である。宮崎県(4.8)、沖縄県(3.5)、佐賀県(2.6)からの報告が多く、年齢別では1歳から5歳で全体の約8割を占めた。

インフルエンザの報告数は20,481人(4.3)で、前週比66%と減少した。山梨県(10.7)、福井県(10.5)、沖縄県(10.1)からの報告が多く、年齢別では5歳以下が全体の27%、6-9歳が25%、10-14歳が19%、15-19歳が6%、20歳代から50歳代が21%、60歳以上が2%を占めた。

全数把握対象疾患
  • 1類感染症
    報告なし。
  • 2類感染症
    結核265例
  • 3類感染症
    細菌性赤痢4例、腸管出血性大腸菌感染症22例
  • 4類感染症
    A型肝炎5例、つつが虫病1例、テング熱3例、ライム病1例、レジオネラ症6例
  • 5類感染症
    アメーバ赤痢8例、ウイルス性肝炎2例、急性脳炎3例、クロイツフェルト・ヤコブ病2例、劇症型溶血性レンサ球菌感染症1例、後天性免疫不全症候群16例、梅毒2例、破傷風1例、バンコマイシン耐性腸球菌感染症1例、風疹2例、麻しん9例

月報告対象疾患の発生動向〈1月〉

性感染症

【宮崎県】 定点医療機関総数:13
定点医療機関からの報告総数は46人(3.5)で、前月比92%と減少したが、昨年1月(2.4)の約1.5倍と多い。

《疾患別》

  • 性器クラミジア感染症
    報告数30人(2.3)で、前月・前年の約9割であった。日向(7.0)、宮崎市(2.5)保健所からの報告が多く、男性12人・女性18人で、20歳代が全体の約半数、30歳代が約2割を占めた。
  • 性器ヘルペスウイルス感染症
    報告数6人(0.5)で、前月の約1.2倍、前年の約1.8倍であった。全て女性で、10・20歳代がそれぞれ1人、30歳代が4人であった。
  • 尖圭コンジローマ
    報告数3人(0.2)で、前月と同数、前年の約2.8倍であった。男性1人・女性2人で、20歳代が2人、40歳代が1人であった。
  • 淋菌感染症
    報告数7人(0.5)で、前月の約9割、前年の約8割であった。全て男性で、20歳代が3人、30歳代が4人であった。

【全国】定点医療機関総数:960
定点医療機関からの報告総数は3,974人(4.1)で、前月比107%と増加した。疾患別報告数は、性器クラミジア感染症2,019人(2.1)で前月比104%、性器ヘルペスウイルス感染症691人(0.72)で前月比109%、尖圭コンジローマ414人(0.43)で前月比102%、淋菌感染症850人(0.89)で前月比116%であった。

薬剤耐性菌

【宮崎県】 定点医療機関総数:7
定点医療機関からの報告総数は45人(6.4)で前月比96%とほぼ横ばいであった。また昨年1月(6.0)の107%と多かった。

《疾患別》

  • メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症
    報告数29人(4.1)で、前月の約1.1倍、前年とほぼ同数であった。宮崎市・日南(各7.0)、高鍋(6.0)保健所からの報告が多く、70歳以上が全体の約6割を占めた。
  • ペニシリン耐性肺炎球菌感染症
    報告数16人(2.3)で、前月の約8割、前年の約1.5倍であった。宮崎市(15.0)保健所からの報告が多く、10歳未満が全体の約8割を占めた。
  • 薬剤耐性緑膿菌感染症
    報告はなかった。

【全国】 定点医療機関総数:465
定点医療機関からの報告総数は2,296人(4.9)で、前月とほぼ同数であった。疾患別報告数は、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症1,849人(4.0)で前月比102%、ペニシリン耐性肺炎球菌感染症422人(0.91)で前月比99%、薬剤耐性緑膿菌感染症25人(0.05)で前月比56%であった。

インフルエンザ情報《県内第6週、全国第5週(再掲)》

県内第6週インフルエンザ発生動向

平成22年2月8日〜2月14日までの1週間で212人(定点あたり3.6)の報告があり、前週比79%と減少した(図1)。都城(6.5)・小林(6.4)・延岡(4.9)保健所からの報告数が多く(図2)、年齢別では5歳以下が全体の38%、6-9歳が22%、10-14歳が12%、15-19歳が6%、20歳代-50歳代が17%、60歳以上が5%を占めた(図3)。

全国第5週インフルエンザ発生動向

平成22年2月1日〜2月7日までの1週間で20,481人(4.3)の報告があり、前週比66%と減少した。山梨県(10.7)、福井県(10.5)、沖縄県(10.1)からの報告が多く、年齢別では5歳以下が全体の27%、6-9歳が25%、10-14歳が19%、15-19歳が6%、20歳代から50歳代が21%、60歳以上が2%を占めた。

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