定点医療機関からの報告総数は1,159人（定点あたり32.8）で、前週比98％とほぼ横ばいであった。

前週に比べ増加した主な疾患は流行性耳下腺炎とRSウイルス感染症で、減少した主な疾患はインフルエンザであった。

流行性耳下腺炎の報告数は49人（1.4）で前週比163％と増加したが、例年同時期の定点あたり平均値（1.4）とほぼ同数であった。延岡（7.3）・日向（2.5）保健所からの報告が多く、延岡保健所管内では警報レベルを超えている。年齢別では2歳から7歳で全体の約8割を占めた。

RSウイルス感染症の報告数は79人（2.2）で前週比114％と増加した。例年同時期の定点あたり平均値（0.4）の約5倍と多い。延岡（6.5）・高鍋（5.3）・高千穂（5.0）保健所からの報告が多く、年齢別では1歳以下で全体の約8割を占めた。

• 1類感染症
  報告なし。
• 2類感染症
  結核1例が日向保健所から報告された。70歳代の女性でその他の結核（結核性胸膜炎）。胸痛がみられた。
• 3類感染症
  腸管出血性大腸菌感染症3例が都城（2例）、高鍋（1例）保健所から報告された。
  《都城保健所》
  • 50歳代の女性で無症状病原体保有者。原因菌のO血清型は不明（VT1産生）。
  • 20歳代の女性で無症状病原体保有者。原因菌の血清型はO91（VT1産生）。
  《高鍋保健所》
  30歳代の女性で無症状病原体保有者。原因菌の血清型はO91（VT1産生）。
• 4類感染症
  報告なし。
• 5類感染症
  報告なし。

定点医療機関あたりの患者報告総数は22.2で、前週比89％と減少した。今週増加した主な疾患は水痘で、減少した疾患はインフルエンザと感染性胃腸炎であった。

水痘の報告数は4,349人（1.4）で、前週比112％と増加した。例年同時期の約8割と少ない。宮崎県（4.3）、沖縄県（3.5）、大分県（2.7）からの報告が多く、年齢別では1歳から4歳までが全体の約7割を占めた。

感染性胃腸炎の報告数は37,844人（12.5）で、前週比90％と減少したが、例年同時期の約1.6倍と多くなっている。鹿児島県（21.3）、愛媛県（21.0）、宮崎県（19.0）からの報告が多く、年齢別では1歳から5歳で全体の約半数を占めた。

インフルエンザの報告数は13,479人（2.8）で、前週比66％と減少した。福井県（8.0）、沖縄県（5.7）、埼玉県（5.4）からの報告が多く、年齢別では5歳以下が全体の27％、6-9歳が25％、10-14歳が18％、15-19歳が6％、20歳代から50歳代が22％、60歳以上が2％を占めた。

• 1類感染症
  報告なし。
• 2類感染症
  結核226例
• 3類感染症
  細菌性赤痢1例、腸管出血性大腸菌感染症12例、腸チフス1例
• 4類感染症
  E型肝炎1例、A型肝炎6例、つつが虫病5例、テング熱1例、マラリア2例、レジオネラ症5例
• 5類感染症
  アメーバ赤痢3例、急性脳炎4例、劇症型溶血性レンサ球菌感染症1例、後天性免疫不全症候群13例、ジアルジア症1例、梅毒4例、バンコマイシン耐性腸球菌感染症2例、風しん2例、麻しん5例

平成22年2月15日〜2月21日までの1週間で101人（定点あたり1.7）の報告があり、前週比48％と減少した（図１）。日南（4.4）・小林（3.6）・都城（3.3）保健所からの報告数が多く（図2）、年齢別では5歳以下が全体の21％、6-9歳が23％、10-14歳が28％、15-19歳が3％、20歳代-50歳代が23％、60歳以上が2％を占めた（図3）。

平成22年2月8日〜2月14日までの1週間で13,479人（2.8）の報告があり、前週比66％と減少した。福井県（8.0）、沖縄県（5.7）、埼玉県（5.4）からの報告が多く、年齢別では5歳以下が全体の27％、6-9歳が25％、10-14歳が18％、15-19歳が6％、20歳代から50歳代が22％、60歳以上が2％を占めた。

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宮崎県感染症週報2010年7号（PDFファイル / 291KB）

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