
宮崎県感染症発生動向調査2010年第11号(医療機関向け情報)
第12巻第12号[宮崎県12週(3/22〜3/28)、全国11週(3/15〜3/21)]
宮崎県感染症週報
宮崎県感染症情報センター
宮崎県健康増進課
宮崎県衛生環境研究所
宮崎県第12週の発生動向

定点医療機関からの報告総数は837人(定点あたり25.2)で、前週比78%と減少した。
例年に比べ多かった主な疾患は水痘、流行性耳下腺炎、RSウイルス感染症であった。
水痘の報告数は152人(4.2)で前週比69%と減少したが、例年同時期の定点あたり平均値(4.1)とほぼ同数であった。日南(7.0)、小林(6.0)、日向(5.5)保健所からの報告が多く、日南保健所管内では警報レベルを超えている。年齢別では1歳から3歳で全体の約7割を占めた。
流行性耳下腺炎の報告数は74人(2.1)で前週比96%とほぼ横ばいであったが、例年同時期の定点あたり平均値(1.6)の約1.3倍と多い。延岡(7.8)、日向(6.0)保健所からの報告が多く、警報レベルを超えている。年齢別では4歳から6歳で全体の約6割を占めた。
保健所別流行警報開始基準値超過疾患
全数把握対象疾患
- 1類感染症
報告なし。
- 2類感染症
結核5例が都城・延岡・日南・小林・中央(各1例)保健所から報告された。
《都城保健所》
80歳代の女性で肺結核。咳、痰がみられた。
《延岡保健所》
50歳代の男性で肺結核。咳、痰、発熱がみられた。
《日南保健所》
30歳代の男性で肺結核。
《小林保健所》
20歳代の男性でその他の結核(喉頭結核)。呼吸困難がみられた。
《中央保健所》
60歳代の男性でその他の結核(結核性胸膜炎)。発熱がみられた。
- 3類感染症
報告なし。
- 4類感染症
報告なし。
- 5類感染症
報告なし。
全国第11週の発生動向
定点医療機関あたりの患者報告総数は18.1で、前週比96%とほぼ横ばいであった。今週増加した主な疾患は水痘と手足口病で、減少した主な疾患はインフルエンザとRSウイルス感染症であった。
水痘の報告数は5,609人(1.9)で、前週比111%と増加した。例年同時期とほぼ同数である。宮崎県(6.1)、鹿児島県(4.4)、福岡県(2.8)からの報告が多く、年齢別では1歳から4歳で全体の約7割を占めた。
手足口病の報告数は1,259人(0.42)で、前週比114%と増加した。例年同時期の2.8倍と多くなっている。鹿児島県(2.9)、広島県(2.7)、岡山県(2.1)からの報告が多く、年齢別では1歳から4歳で全体の約8割を占めた。
全数把握対象疾患
- 1類感染症
報告なし。
- 2類感染症
結核255例
- 3類感染症
細菌性赤痢2例、腸管出血性大腸菌感染症20例、腸チフス2例、パラチフス1例
- 4類感染症
E型肝炎1例、A型肝炎13例、テング熱7例、日本紅斑熱2例、マラリア2例、レジオネラ症4例、レプトスピラ症1例
- 5類感染症
アメーバ赤痢11例、ウイルス性肝炎3例、急性脳炎5例、クロイツフェルト・ヤコブ病1例、後天性免疫不全症候群22例、髄膜炎菌性髄膜炎1例、梅毒5例、破傷風1例、バンコマイシン耐性腸球菌感染症2例、風疹2例、麻しん3例
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