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宮崎県感染症情報センター

宮崎県感染症発生動向調査2010年第14号(医療機関向け情報)

第12巻第14号[宮崎県14週(4/5〜4/11)、全国13週(3/29〜4/4)]

宮崎県感染症週報

宮崎県感染症情報センター
宮崎県健康増進課
宮崎県衛生環境研究所

宮崎県第14週の発生動向

定点医療機関からの報告総数は1,013 人(定点あたり31.1)で、前週比109%と増加した。

前週に比べ増加した主な疾患は流行性耳下腺炎と感染性胃腸炎であった。

流行性耳下腺炎の報告数は73人(2.0)で前週比155%と増加した。例年同時期の定点あたり平均値(1.5)の約1.4倍と多い。日向(7.5)・延岡(7.0)保健所からの報告が多く、警報レベルを超えている。年齢別では3歳から6歳で全体の約6割を占めた。

感染性胃腸炎の報告数は603人(16.8)で前週比115%と増加したが、例年同時期の定点あたり平均値(15.6)の約1.1倍である。小林(32.0)・中央(25.0)・都城(21.5)保健所からの報告が多く、警報レベルを超えている。年齢別では4歳以下で全体の約半数を占めた。

保健所別流行警報開始基準値超過疾患

全数把握対象疾患

  • 1類感染症
    報告なし。
  • 2類感染症
    結核2例が日南保健所から報告された。
    • 80歳代の女性で肺結核。咳、痰、発熱がみられた。
    • 80歳代の男性で肺結核。発熱がみられた。
  • 3類感染症
    報告なし。
  • 4類感染症
    A型肝炎1例が宮崎市保健所から報告された。60歳代の女性で全身倦怠感、食欲不振、黄疸、肝機能異常、嘔吐、心窩部痛がみられた。血清IgM抗体の検出。
  • 5類感染症
    • 急性脳炎1例が宮崎市保健所から報告された。1歳の男児で発熱、痙攣、意識障害がみられた。
    • 梅毒1例が宮崎市保健所から報告された。60歳代の男性で早期顕症梅毒I期。硬性下疳、鼠径部リンパ節腫脹がみられた。

全国第13週の発生動向

定点医療機関あたりの患者報告総数は14.6で、前週比102%とほぼ横ばいであった。前週に比べ増加した主な疾患は水痘と伝染性紅斑であった。

水痘の報告数は5,685人(1.9)で、前週比111%と増加したが、例年同時期とほぼ同数である。宮崎県(4.6)、鹿児島県(3.7)、沖縄県(3.0)からの報告が多く、年齢別では1歳から5歳までが全体の約8割を占めた。

伝染性紅斑の報告数は573人(0.19)で、前週比136%と増加したが、例年同時期の約7割である。青森県(0.57)、大分県(0.53)、神奈川県(0.52)からの報告が多く、年齢別では4歳から7歳で全体の約6割を占めた。

全数把握対象疾患
  • 1類感染症
    報告なし。
  • 2類感染症
    結核268例
  • 3類感染症
    細菌性赤痢4例、腸管出血性大腸菌感染症14例
  • 4類感染症
    A型肝炎18例、日本紅斑熱1例、マラリア1例、レジオネラ症6例
  • 5類感染症
    アメーバ赤痢4例、ウイルス性肝炎4例、急性脳炎1例、クロイツフェルト・ヤコブ病3例、劇症型溶血性レンサ球菌感染症2例、後天性免疫不全症候群15例、ジアルジア症2例、梅毒5例、破傷風2例、風疹2例、麻しん10例

月報告対象疾患の発生動向 <3月>

性感染症

【宮崎県】 定点医療機関総数:13

定点医療機関からの報告総数は47人(3.6)で、前月比92%と減少した。昨年3月(2.0)の約1.8倍と多かった。

《疾患別》

  • 性器クラミジア感染症
    報告数26人(2.0)で、前月の約8割、前年の約1.1倍であった。都城・日向(各3.0)、延岡(2.5)、宮崎市(2.3)保健所からの報告が多く、男性16人・女性10人で、20歳代が全体の約半数を占めた。
  • 性器ヘルペスウイルス感染症
    報告数6人(0.46)で、前月と同数、前年の約1.8倍であった。男性2人・女性4人で、20歳代・30歳代・60歳代がそれぞれ2人であった。
  • 尖圭コンジローマ
    報告数7人(0.54)で、前月の1.4倍、前年の約1.3倍であった。男性5人・女性2人で、20歳代が2人、40歳代が4人、60歳代が1人であった。
  • 淋菌感染症
    報告数8人(0.62)で、前月と同数、前年の約2.5倍であった。全て男性で、10歳代が1人、20歳代が5人、30歳代が2人であった。

【全国】定点医療機関総数:961

点医療機関からの報告総数は4,095人(4.3)で、前月比108%と増加した。疾患別報告数は、性器クラミジア感染症2,143人(2.2)で前月比109%、性器ヘルペスウイルス感染症686人(0.71)で前月比106%、尖圭コンジローマ421人(0.44)で前月比105%、淋菌感染症845人(0.88)で前月比109%であった。

薬剤耐性菌

【宮崎県】 定点医療機関総数:7

定点医療機関からの報告総数は37人(5.3)で前月比90%と減少した。また昨年3月(7.3)の約7割と少なかった。

《疾患別》

  • メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症
    報告数27人(3.9)で、前月の約1.4倍、前年の約7割であった。宮崎市(10.0)、日南(7.0)保健所からの報告が多く、70歳以上が全体の約6割を占めた。
  • ペニシリン耐性肺炎球菌感染症
    報告数10人(1.4)で、前月の約半数、前年の約8割であった。宮崎市(8.0)保健所からの報告が多く、10歳未満が全体の約8割を占めた。
  • 薬剤耐性緑膿菌感染症
    報告はなかった。

【全国】 定点医療機関総数:463

定点医療機関からの報告総数は2,310人(5.0)で、前月とほぼ同数であった。疾患別報告数は、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症1,842人(4.0)で前月比102%、ペニシリン耐性肺炎球菌感染症440人(0.95)で前月比94%、薬剤耐性緑膿菌感染症28人(0.06)で前月比100%であった。

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