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宮崎県感染症情報センター

宮崎県感染症発生動向調査2010年第28号(医療機関向け情報)

第12巻第28号[宮崎県第28週(7/12〜7/18)、全国第27週(7/5〜7/11)]

宮崎県感染症週報

宮崎県感染症情報センター
宮崎県健康増進課
宮崎県衛生環境研究所

宮崎県第28週の発生動向

定点医療機関からの報告総数は920人(定点あたり28.5)で、前週比92%と減少した。

前週に比べ増加した主な疾患は流行性耳下腺炎で、減少した主な疾患はヘルパンギーナと水痘であった。

流行性耳下腺炎の報告数は131人(3.6)で前週比120%と増加した。例年同時期の定点あたり平均値(1.8)と比較すると約2倍である。日向(16.8)、延岡(10.3)保健所からの報告が多く警報レベルを超えている。年齢別では3歳から6歳で全体の約6割を占めた。

手足口病の報告数は199人(5.5)で前週比94%と減少した。例年同時期の定点あたり平均値(3.2)と比較すると約1.7倍である。日南(11.7)、日向(11.3)、都城(7.2)、宮崎市(5.2)保健所からの報告が多く警報レベルを超えている。年齢別では1歳から3歳で全体の約7割を占めた。

保健所別流行警報開始基準値超過疾患

全数把握対象疾患

  • 1類感染症
    報告なし。
  • 2類感染症
    結核3例が宮崎市・小林・高鍋(各1例)保健所から報告された。
    《宮崎市保健所》
    60歳代の女性で肺結核。咳、痰がみられた。
    《小林保健所》
    60歳代の男性で肺結核。CRP上昇がみられた。
    《高鍋保健所》
    70歳代の女性で右頚部リンパ節結核。右頚部リンパ節腫脹がみられた。
  • 3類感染症
    腸管出血性大腸菌感染症3例が宮崎市・都城・高鍋(各1例)保健所から報告された。
    《宮崎市保健所》
    10歳代の女子で腹痛、軟便がみられた。原因菌のO血清型は不明(VT1産生)。
    《都城保健所》
    70歳代の男性で無症状病原体保有者。原因菌のO血清型は不明(VT1産生)。
    《高鍋保健所》
    30歳代の男性で無症状病原体保有者。原因菌の血清型はO157(VT2産生)。
  • 4類感染症
    報告なし。
  • 5類感染症
    報告なし。

病原体情報(衛生環境研究所 微生物部)

細菌(第27〜第28週:平成22年7月5日〜7月18日までに分離同定)

ウイルス(平成22年7月5日〜7月20日までに分離同定)


  • 急性咽頭炎・無菌性髄膜炎の疑いの小児からエコーウイルス25型が検出された。
  • 髄膜炎とエンテロ疑いの乳幼児からエコーウイルス3型が検出された。2005年の発疹性疾患で検出されて以来、5年ぶりの検出となった。全国では2008年から毎年検出されている。

全国第27週の発生動向

定点医療機関あたりの患者報告総数は20.7で、前週比110%と増加した。今週増加した主な疾患はヘルパンギーナと手足口病で、減少した主な疾患は水痘であった。

ヘルパンギーナの報告数は17,694人(5.8)で、前週比140%と増加した。埼玉県(10.5)、宮城県(9.6)、神奈川県(9.4)からの報告が多く、年齢別では1歳から4歳で全体の約7割を占めた。

手足口病の報告数は11,727人(3.9)で、前週比124%と増加した。高知県(12.6)、大分県(12.1)、山口県(10.1)からの報告が多く、年齢別では1歳から5歳で全体の約8割を占めた。

全数把握対象疾患
  • 1類感染症
    報告なし。
  • 2類感染症
    結核308例
  • 3類感染症
    細菌性赤痢5例、腸管出血性大腸菌感染症144例
  • 4類感染症
    A型肝炎5例、オウム病1例、つつが虫病3例、デング熱1例、マラリア1例、ライム病1例、レジオネラ症21例
  • 5類感染症
    アメーバ赤痢12例、ウイルス性肝炎2例、急性脳炎1例、クロイツフェルト・ヤコブ病2例、後天性免疫不全症候群19例、ジアルジア症1例、梅毒6例、破傷風1例、バンコマイシン耐性腸球菌感染症2例、風しん2例、麻しん16例

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