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宮崎県感染症情報センター

宮崎県感染症発生動向調査2011年第10号

第13巻第10号[宮崎県10週(3/7〜3/13)、全国9週(2/28〜3/6)]

宮崎県感染症週報

宮崎県感染症情報センター
宮崎県健康増進課
宮崎県衛生環境研究所

宮崎県第10週の発生動向

定点医療機関からの報告総数は1,779人(定点あたり45.9)で、前週比100%であった。

前週に比べ増加した主な疾患はインフルエンザと流行性耳下腺炎で、減少した主な疾患は伝染性紅斑であった。

インフルエンザの報告数は409人(6.9)で前週比122%と増加した。中央(23.5)、宮崎市(12.6)、高鍋(11.3)保健所からの報告が多く、年齢別では5歳以下が全体の31%、6-9歳が37%、10-14歳が22%、15-19歳が2%、20-50歳代が6%、60歳以上が2%を占めた。

流行性耳下腺炎の報告数は91人(2.5)で前週比117%と増加した。例年同時期の定点あたり平均値(1.6)の約1.5倍と多い。日南(12.7)保健所からの報告が多く、警報レベルを超えている。年齢別では3歳から5歳で全体の約半数を占めた。

マイコプラズマ肺炎1人が延岡保健所から報告された。3歳の女児で原因菌は Mycoplasma pneumoniae であった。

保健所別流行警報開始基準値超過疾患

感染性胃腸炎の集団発生(平成23年3月7日〜平成23年3月13日まで)

全数把握対象疾患

  • 1類感染症
    報告なし。
  • 2類感染症
    結核4例が宮崎市・都城・延岡・高鍋(各1例)保健所から報告された。
    《宮崎市保健所》
    60歳代の男性で肺結核。発熱がみられた。
    《都城保健所》
    60歳代の女性でその他の結核(結核性胸膜炎)。食欲不振、寝汗、腹部膨満感がみられた。
    《延岡保健所》
    80歳代の男性で肺結核。咳がみられた。
    《高鍋保健所》
    80歳代の男性で肺結核及びその他の結核(結核性胸膜炎)。呼吸困難がみられた。
  • 3類感染症
    報告なし。
  • 4類感染症
    報告なし。
  • 5類感染症
    • 後天性免疫不全症候群1例が宮崎市保健所から報告された。50歳代の男性で無症候性キャリア。
    • 梅毒1例が宮崎市保健所から報告された。50歳代の男性で早期顕症梅毒II期。梅毒性バラ疹、丘疹性梅毒疹がみられた。
    • 風疹1例が日南保健所から報告された。30歳代の女性で発疹、リンパ節腫脹、関節痛、関節炎がみられた。

全国第9週の発生動向

定点医療機関あたりの患者報告総数は31.7で、前週比93%と減少した。今週増加した主な疾患は咽頭結膜熱で、減少した主な疾患はインフルエンザとRSウイルス感染症であった。

咽頭結膜熱の報告数は1,367人(0.43)で、前週比110%と増加した。富山県(2.3)、福井県(2.0)、広島県・鹿児島県(1.0)からの報告が多く、年齢別では1歳から5歳で全体の約8割を占めた。

インフルエンザの報告数は68,327人(13.9)で、前週比88%と減少した。山口県(37.9)、愛知県(32.3)、大分県(29.2)からの報告が多く、年齢別では5歳以下が全体の28%、6-9歳が37%、10-14歳が20%、15-19歳が2%、20-50歳代が11%、60歳以上が2%を占めた。

全数把握対象疾患
  • 1類感染症
    報告なし。
  • 2類感染症
    結核352例
  • 3類感染症
    細菌性赤痢13例、腸管出血性大腸菌感染症15例
  • 4類感染症
    E型肝炎1例、A型肝炎1例、つつが虫病2例、デング熱3例、レジオネラ症8例
  • 5類感染症
    アメーバ赤痢10例、ウイルス性肝炎2例、急性脳炎2例、クロイツフェルト・ヤコブ病1例、劇症型溶血性レンサ球菌感染症2例、後天性免疫不全症候群11例、ジアルジア症1例、梅毒4例、破傷風1例、麻しん4例

インフルエンザ情報《県内第10週、全国第9週(再掲)》

県内第10週インフルエンザ発生動向

平成23年3月7日〜3月13日までの1週間で409人(定点あたり6.9)の報告があり、前週に比べ122%と増加した(図1-1,2)。中央(23.5)・宮崎市(12.6)・高鍋(11.3)保健所からの報告が多く(図2)、年齢別では5歳以下が全体の31%、6-9歳が37%、10-14歳が22%、15-19歳が2%、20-50歳代が6%、60歳以上が2%を占めた(図3)。

全国第9週インフルエンザ発生動向

平成23年2月28日〜3月6日までの1週間で68,327人(13.9)の報告があり、前週比88%と減少した。山口県(37.9)、愛知県(32.3)、大分県(29.2)からの報告が多く、年齢別では5歳以下が全体の28%、6-9歳が37%、10-14歳が20%、15-19歳が2%、20-50歳代が11%、60歳以上が2%を占めた。

月報告対象疾患の発生動向 <2月>

性感染症

【宮崎県】 定点医療機関総数:13
定点医療機関からの報告総数は40人(3.1)で、前月比129%と増加した。昨年2月(3.9)の約8割であった。

《疾患別》

  • 性器クラミジア感染症
    報告数26人(2.0)で、前月の約1.2倍、前年の約8割であった。日向(5.0)、都城(3.0)、宮崎市(2.3)保健所からの報告が多く、男性15人・女性11人で、20歳代が全体の約半数、30歳代が約3割を占めた。
  • 性器ヘルペスウイルス感染症
    報告数4人(0.31)で、前月の約1.3倍、前年の約7割であった。男性1人・女性3人で、30歳代・40歳代・50歳代・70歳代が各1人であった。
  • 尖圭コンジローマ
    報告数2人(0.15)で、前月の約2倍、前年の約4割であった。20歳代の女性であった。
  • 淋菌感染症
    報告数8人(0.62)で、前月の約1.1倍、前年と同数であった。男性5人・女性3人で、10歳代が2人、20歳代が5人、30歳代が1人であった。

【全国】定点医療機関総数:963
定点医療機関からの報告総数は3,690人(3.8)で、前月比91%と減少した。疾患別報告数は、性器クラミジア感染症1,944人(2.0)で前月比92%、性器ヘルペスウイルス感染症641人(0.67)で前月比105%、尖圭コンジローマ399人(0.41)で前月比87%、淋菌感染症706人(0.73)で前月比79%であった。

薬剤耐性菌

【宮崎県】 定点医療機関総数:7
定点医療機関からの報告総数は21人(3.0)で前月比58%と減少した。また昨年2月(5.9)の約半数であった。

《疾患別》

  • メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症
    報告数16人(2.3)で、前月の約6割、前年の約8割であった。延岡(6.0)、高鍋(4.0)、日南(3.0)保健所からの報告が多く、70歳以上が全体の約9割を占めた。
  • ペニシリン耐性肺炎球菌感染症
    報告数5人(0.71)で、前月の約6割、前年の約2割であった。宮崎市(4.0)保健所からの報告が多く、1歳未満が全体の約6割を占めた。
  • 薬剤耐性緑膿菌感染症
    報告はなかった。
  • 薬剤耐性アシネトバクター感染症
    報告はなかった。

【全国】 定点医療機関総数:467
定点医療機関からの報告総数は2,217人(4.8)で、前月比95%とほぼ横ばいであった。疾患別報告数は、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症1,811人(3.9)で前月比98%、ペニシリン耐性肺炎球菌感染症379人(0.81)で前月比86%、薬剤耐性緑膿菌感染症26人(0.06)で前月比60%、薬剤耐性アシネトバクター感染症1人であった。

※薬剤耐性アシネトバクター感染症は2月より定点把握対象疾患となりました。

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