定点医療機関からの報告総数は2,254人（定点あたり52.7）で、前週比100％であった。

前週に比べ増加した主な疾患はインフルエンザと流行性耳下腺炎で、減少した主な疾患はRSウイルス感染症と水痘であった。
インフルエンザの報告数は1,069人（18.1）で前週比152％と増加した。宮崎市（36.3）保健所からの報告が多く、警報レベルを超えている。年齢別では5歳以下が全体の20％、6-9歳が42％、10-14歳が31％、15-19歳が2％、20歳以上が5％を占めた。

流行性耳下腺炎の報告数は85人（2.4）で前週比116％と増加した。例年同時期の定点あたり平均値（1.7）の約1.4倍と多い。日南（10.7）保健所からの報告が多く、警報レベルを超えている。年齢別では4歳から7歳で全体の約7割を占めた。

マイコプラズマ肺炎1人が延岡保健所から報告された。4歳の女児で原因菌はMycoplasma pneumoniaeであった。

• 1類感染症
  報告なし。
• 2類感染症
  結核11例が延岡（6例）、宮崎市（3例）、都城・高鍋（各1例）保健所から報告された。
  《宮崎市保健所》
  • 80歳代の女性で疑似症患者。
  • 80歳代の男性で肺結核。咳、発熱、呼吸困難がみられた。
  • 60歳代の女性でその他の結核（腸結核）。
  《都城保健所》
  90歳代の男性で肺結核。咳、発熱がみられた。
  《延岡保健所》
  • 20歳代の男性で無症状病原体保有者。
  • 50歳代の女性で無症状病原体保有者。
  • 60歳代の男性で無症状病原体保有者。
  • 30歳代の女性で無症状病原体保有者が3例。
  《高鍋保健所》
  70歳代の男性で肺結核及びその他の結核（胸膜炎）。咳、痰がみられた。
• 3類感染症
  腸管出血性大腸菌感染症3例が都城保健所から報告された。
  • 30歳代の男性で無症状病原体保有者。原因菌はO91（VT1産生）。
  • 50歳代の女性で無症状病原体保有者。原因菌はO91（VT1産生）。
  • 60歳代の男性で無症状病原体保有者。原因菌のO血清型は不明（VT1産生）。
• 4類感染症
  A型肝炎1例が延岡保健所から報告された。60歳代の男性で全身倦怠感、発熱、食欲不振、黄疸、肝機能異常がみられた。
  
• 5類感染症
  • 後天性免疫不全症候群1例が日向保健所から報告された。40歳代の男性でAIDS。脂漏性湿疹、注察妄想、幻覚妄想、認知機能低下がみられた。
  • 梅毒1例が高千穂保健所から報告された。30歳代の男性で早期顕症梅毒I期。副睾丸炎がみられた。

定点医療機関あたりの患者報告総数は34.5で、前週比97％とほぼ横ばいであった。今週増加した主な疾患はなかった。減少した主な疾患は伝染性紅斑と咽頭結膜熱であった。

インフルエンザの報告数は82,523人（17.3）で、前週比103％であった。山口県（48.9）、大分県（41.6）、愛知県（31.6）からの報告が多く、年齢別では5歳以下が全体の27％、6-9歳が38％、10-14歳が23％、15-19歳が2％、20-50歳代が9％、60歳以上が1％を占めた。

流行性耳下腺炎の報告数は2,981人（1.0）で、前週比99％とほぼ横ばいであった。長野県（4.2）、香川県（3.5）、新潟県（3.1）からの報告が多く、年齢別では3歳から6歳で全体の約6割を占めた。

• 1類感染症
  報告なし。
• 2類感染症
  結核277例
• 3類感染症
  細菌性赤痢6例、腸管出血性大腸菌感染症9例
• 4類感染症
  A型肝炎1例、デング熱4例、マラリア1例、レジオネラ症3例、レプトスピラ症1例
• 5類感染症
  アメーバ赤痢9例、急性脳炎1例、クロイツフェルト・ヤコブ病2例、劇症型溶血性レンサ球菌感染症3例、後天性免疫不全症候群9例、ジアルジア症1例、梅毒7例、破傷風1例、風疹6例、麻しん6例
  

平成23年3月21日〜3月27日までの1週間で1,069人（定点あたり18.1）の報告があり、前週に比べ152％と増加した（図１-1,2）。宮崎市（36.3）、高鍋（27.5）、中央（22.5）、日南（21.4）保健所からの報告が多く、宮崎市保健所管内では再度警報レベルを上回った（図2）。年齢別では5歳以下が全体の20％、6-9歳が42％、10-14歳が31％、15-19歳が2％、20歳以上が5％を占めた（図3）。

平成23年3月14日〜3月20日までの1週間で82,523人（17.3）の報告があり、前週比103％と横ばいであった。山口県（48.9）、大分県（41.6）、愛知県（31.6）からの報告が多く、年齢別では5歳以下が全体の27％、6-9歳が38％、10-14歳が23％、15-19歳が2％、20-50歳代が9％、60歳以上が1％を占めた。

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宮崎県感染症週報2011年12号（PDFファイル / 301KB）

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