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宮崎県感染症情報センター

宮崎県感染症発生動向調査2011年第35号

第13巻第35号[宮崎県35週(8/29〜9/4)、全国34週(8/22〜8/28)]

宮崎県感染症週報

宮崎県感染症情報センター
宮崎県健康増進課
宮崎県衛生環境研究所

宮崎県第35週の発生動向

定点医療機関からの報告総数は847人(定点あたり25.9)で、前週比105%と増加した。

前週に比べ増加した主な疾患はA群溶血性レンサ球菌咽頭炎とRSウイルス感染症で、減少した主な疾患は手足口病であった。

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の報告数は45人(1.3)で前週比167%と増加した。例年同時期の定点あたり平均値(1.02)の約1.2倍と多かった。延岡(4.0)、日南(3.3)保健所からの報告が多く、年齢別では2〜5歳で全体の約6割を占めた。

RSウイルス感染症の報告数は171人(4.8)で前週比166%と増加した。例年同時期の定点あたり平均値(0.29)と比較しても非常に多い。日向(17.5)、延岡(8.0)、都城(7.7)保健所からの報告が多く、年齢別では6ヶ月〜2歳で全体の約8割を占めた。

マイコプラズマ肺炎1人が都城保健所から報告された。患者は1歳の男児で病原体はMycoplAsmA pneumoniae であった。

保健所別流行警報開始基準値超過疾患
疾患別流行警報開始基準値超過疾患


全数把握対象疾患

  • 1類感染症
    報告なし。
  • 2類感染症
    結核6例が宮崎市(3例)、都城(2例)、日向(1例)保健所から報告された。
    《宮崎市保健所》
    • 70歳代の女性で肺結核。咳、痰、食欲低下がみられた。
    • 80歳代の女性で疑似症患者。咳、痰、発熱がみられた。
    • 80歳代の男性で肺結核。
    《都城保健所》
    • 20歳代の男性で無症状病原体保有者。
    • 80歳代の男性で肺結核。痰がみられた。
    《日向保健所》
    80歳代の男性で肺結核。痰、発熱がみられた。
  • 3類感染症
    腸管出血性大腸菌感染症2例が宮崎市・都城(各1例)保健所から報告された。
    《宮崎市保健所》
    2歳の男児で水様性下痢、嘔吐がみられた。原因菌はO157(VT産生)。
    《都城保健所》
    6歳の男児で腹痛、水様性下痢、血便、嘔吐、発熱、溶血性貧血、急性腎不全、溶血性尿毒症症候群(HUS)がみられた。原因菌はO157(VT2産生)。
  • 4類感染症
    報告なし。
  • 5類感染症
    報告なし。
全数把握対象疾患累積報告数(2011年第1週〜35週)

( )内は今週届出分、再掲

動物感染症累積報告数(2011年1週〜35週)(参考)

全国第34週の発生動向

定点医療機関あたりの患者報告総数は14.2で、前週比101%と横ばいであった。今週増加した主な疾患は伝染性紅斑とA群溶血性レンサ球菌咽頭炎で、減少した主な疾患は水痘であった。

伝染性紅斑の報告数は1,233人(0.40)で、前週比121%であった。宮崎県(1.0)、愛知県(0.96)、福島県(0.90)からの報告が多く、年齢別では3歳から6歳で全体の約6割を占めた。

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の報告数は1,874人(0.60)で、前週比120%と増加した。長野県(1.4)、富山県・福井県(各1.3)、北海道・石川県・佐賀県(各1.1)からの報告が多く、年齢別では3歳から6歳で全体の約半数を占めた。

全数把握対象疾患
  • 1類感染症
    報告なし。
  • 2類感染症
    結核332例
  • 3類感染症
    コレラ1例、細菌性赤痢25例、腸管出血性大腸菌感染症116例
  • 4類感染症
    A型肝炎2例、デング熱1例、日本紅斑熱6例、マラリア1例、類鼻疽1例、レジオネラ症9例
  • 5類感染症
    アメーバ赤痢11例、ウイルス性肝炎2例、クロイツフェルト・ヤコブ病1例、後天性免疫不全症候群17例、ジアルジア症1例、梅毒9例、破傷風1例、風しん5例、麻しん2例

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