
宮崎県感染症発生動向調査2011年第37号
第13巻第37号[宮崎県37週(9/12〜9/18)、全国36週(9/5〜9/11)]
宮崎県感染症週報
宮崎県感染症情報センター
宮崎県健康増進課
宮崎県衛生環境研究所
宮崎県第36週の発生動向
定点医療機関からの報告総数は720人(定点あたり20.3)で、前週比95%と横ばいであった。
前週に比べ増加した主な疾患は水痘、感染性胃腸炎、流行性耳下腺炎で、減少した主な疾患は咽頭結膜熱であった。
水痘の報告数は46人(1.3)で前週比140%と増加した。例年同時期の定点あたり平均値(0.94)の約1.4倍と多い。都城(2.5)、延岡(2.3)保健所からの報告が多く、年齢別では1〜3歳で全体の約8割を占めた。
感染性胃腸炎の報告数は165人(4.6)で前週比137%と増加した。例年同時期の定点あたり平均値(5.6)の約8割である。小林(11.3)、日向(6.8)、日南(6.7)保健所からの報告が多く、年齢別では6ヶ月〜2歳で全体の約4割を占めた。
流行性耳下腺炎の報告数は79人(2.2)で前週比132%と増加した。例年同時期の定点あたり平均値(1.6)の約1.4倍と多い。中央(10.0)保健所からの報告が多く、年齢別では2〜6歳で全体の約8割を占めた。
マイコプラズマ肺炎1人が延岡保健所から報告された。患者は11歳の女子で病原体はMycoplasma pneumoniae であった。
保健所別流行警報開始基準値超過疾患
疾患別流行警報開始基準値超過疾患
全数把握対象疾患
- 1類感染症
報告なし。
- 2類感染症
結核1例が都城保健所から報告された(36週分)。90歳代の女性でその他の結核(頸部リンパ節結核)。発熱、右頸部リンパ腺の腫脹及び膿汁の排出がみられた。
- 3類感染症
報告なし。
- 4類感染症
報告なし。
- 5類感染症
後天性免疫不全症候群1例が宮崎市保健所から報告された。30歳代の男性で無症状病原体保有者。
全数把握対象疾患累積報告数(2011年第1週〜37週)

( )内は今週届出分、再掲
動物感染症累積報告数(2011年第1週〜37周)(参考)
全国第36週の発生動向
定点医療機関あたりの患者報告総数は14.4で、前週比98%と横ばいであった。今週増加した主な疾患はA群溶血性レンサ球菌咽頭炎と水痘で、減少した主な疾患は伝染性紅斑であった。
A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の報告数は2,089人(0.67)で、前週比112%と増加した。福井県・長野県(各1.5)、富山県・大分県(各1.3)、北海道・佐賀県・宮崎県(各1.2)からの報告が多く、年齢別では4歳から6歳で全体の約4割を占めた。
水痘の報告数は1,687人(0.54)で、前週比108%と増加した。佐賀県(1.5)、長崎県(1.2)、愛媛県(1.1)からの報告が多く、年齢別では1歳から4歳で全体の約7割を占めた。
全数把握対象疾患
- 1類感染症
報告なし。
- 2類感染症
結核407例
- 3類感染症
細菌性赤痢14例、腸管出血性大腸菌感染症126例
- 4類感染症
A型肝炎1例、つつが虫病1例、デング熱2例、日本紅斑熱4例、日本脳炎1例、レジオネラ症14例、レプトスピラ症2例
- 5類感染症
アメーバ赤痢13例、ウイルス性肝炎2例、急性脳炎1例、クロイツフェルト・ヤコブ病4例、劇症型溶血性レンサ球菌感染症1例、後天性免疫不全症候群7例、ジアルジア症1例、梅毒13例、破傷風1例、バンコマイシン耐性腸球菌感染症2例、麻しん2例
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