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宮崎県感染症情報センター

宮崎県感染症発生動向調査2011年第42号

第13巻第42号[宮崎県42週(10/17〜10/23)、全国41週(10/10〜10/16)]

宮崎県感染症週報

宮崎県感染症情報センター
宮崎県健康増進課
宮崎県衛生環境研究所

宮崎県第42週の発生動向

定点医療機関からの報告総数は571人(定点あたり18.2)で、前週比114%と増加した。

前週に比べ増加した疾患は流行性耳下腺炎と手足口病で、減少した主な疾患はRSウイルス感染症であった。

流行性耳下腺炎の報告数は83人(2.3)で前週比193%と増加した。例年同時期の定点あたり平均値(1.5)の約1.5倍である。中央(5.0)・宮崎市(4.2)保健所からの報告が多く、年齢別では2歳から6歳で全体の約7割を占めた。

手足口病の報告数は67人(1.9)で前週比126%と増加した。例年同時期の定点あたり平均値(0.67)の約2.8倍である。都城(7.2)・中央(4.0)保健所からの報告が多く、年齢別では6ヶ月から3歳で全体の約8割を占めた。

マイコプラズマ肺炎1人が延岡保健所から報告された。4歳の男児で病原体はMycoplasma pneumoniae であった。

疾患別流行警報開始基準値超過疾患

保健所別流行警報開始基準値超過疾患

全数把握対象疾患

  • 1類感染症
    報告なし。
  • 2類感染症
    結核8例が宮崎市・都城・高鍋(各2例)、延岡・日向(各1例)保健所から報告された。
    《宮崎市保健所》
    • 80歳代の女性で疑似症患者。発熱がみられた。
    • 40歳代の女性で無症状病原体保有者。
    《都城保健所》
    • 80歳代の女性で肺結核。咳、痰、発熱、食欲不振がみられた。
    • 30歳代の女性でその他の結核(結核性リンパ節炎)。咳、発熱がみられた。
    《延岡保健所》
    80歳代の女性で肺結核。痰、発熱がみられた。
    《高鍋保健所》
    • 80歳代の女性で肺結核。咳がみられた。
    • 80歳代の男性で無症状病原体保有者。
    《日向保健所》
    60歳代の女性で無症状病原体保有者。
  • 3類感染症
    報告なし。
  • 4類感染症
    報告なし。
  • 5類感染症
    梅毒1例が宮崎市保健所から報告された。40歳代の男性で早期顕症梅毒(I期)。硬性下疳、鼠径部リンパ節腫脹(無痛性)がみられた。
全数把握対象疾患累積報告数(2011年第1週〜42週)

( )内は今週届出分、再掲

動物感染症累積報告数(2011年第1週〜42周)(参考)

病原体情報(衛生環境研究所 微生物部)

細菌(平成23年10月11日〜平成23年10月24日までに検出)

ウイルス(平成23年10月11日〜平成23年10月24日までに検出)

  • 感染性胃腸炎の小児から、ノロウイルスGII型が検出された。

全国第41週の発生動向

定点医療機関あたりの患者報告総数は9.8で、前週比91%と減少した。今週増加した主な疾患は伝染性紅斑で、減少した主な疾患はヘルパンギーナと手足口病であった。

伝染性紅斑の報告数は588人(0.19)で、前週比112%と増加した。徳島県(0.78)、和歌山県(0.58)、福島県(0.56)からの報告が多く、年齢別では3歳から6歳で全体の約6割を占めた。

全数把握対象疾患
  • 1類感染症
    報告なし。
  • 2類感染症
    結核312例
  • 3類感染症
    細菌性赤痢5例、腸管出血性大腸菌感染症53例、腸チフス1例
  • 4類感染症
    A型肝炎1例、オウム病1例、つつが虫病1例、デング熱2例、日本紅斑熱4例、日本脳炎1例、マラリア8例、ライム病1例、レジオネラ症9例、レプトスピラ症1例
  • 5類感染症
    アメーバ赤痢6例、ウイルス性肝炎2例、急性脳炎2例、クロイツフェルト・ヤコブ病2例、劇症型溶血性レンサ球菌感染症1例、後天性免疫不全症候群12例、梅毒9例、破傷風3例、バンコマイシン耐性腸球菌感染症2例、風しん1例、麻しん5例

月報告対象疾患の発生動向<9月>

性感染症

【宮崎県】 定点医療機関総数:13
定点医療機関からの報告総数は52人(4.0)で、前月比120%と増加した。また、昨年9月(4.2)とほぼ同数であった。

《疾患別》

  • 性器クラミジア感染症
    報告数23人(1.8)で、前月とほぼ同数、前年の約7割であった。延岡(5.5)、日向(3.0)保健所からの報告が多く、男性14人・女性9人で、20歳代が全体の約半数、30歳代が全体の約4割を占めた。
  • 性器ヘルペスウイルス感染症
    報告数6人(0.46)で、前月の約8割、前年の約3倍であった。男性4人・女性2人で、20歳代・30歳代が各3人であった。
  • 尖圭コンジローマ
    報告数11人(0.85)で、前月の3.7倍、前年同月には報告がなかった。男性4人・女性7人で、20歳代が4人、30歳代・40歳代が各3人、60歳代が1人であった。
  • 淋菌感染症
    報告数12人(0.92)で、前月の約1.3倍、前年の約6割であった。男性11人・女性1人で、30歳代が全体の約4割を占めた。

【全国】定点医療機関総数:959
定点医療機関からの報告総数は4,538人(4.7)で、前月比100%と横ばいであった。疾患別報告数は、性器クラミジア感染症2,362人(2.5)で前月比103%、性器ヘルペスウイルス感染症720人(0.75)で前月比97%、尖圭コンジローマ469人(0.49)で前月比98%、淋菌感染症987人(1.0)で前月比96%であった。

薬剤耐性菌

【宮崎県】 定点医療機関総数:7
定点医療機関からの報告総数は24人(3.4)で前月比67%と減少した。また昨年9月(5.1)の約7割であった。

《疾患別》

  • メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症
    報告数19人(2.7)で、前月の約6割、前年の約7割であった。宮崎市(11.0)保健所からの報告が多く、70歳以上が全体の約半数、5歳未満と60歳代がそれぞれ約2割を占めた。
  • ペニシリン耐性肺炎球菌感染症
    報告数4人(0.57)で、前月の約1.3倍、前年の約6割であった。宮崎市(3.0)、日南(1.0)保健所からの報告であった。5歳未満が3人、70歳以上が1人であった。
  • 薬剤耐性緑膿菌感染症
    報告数は1人(0.14)で前月と同数であった。70歳以上の女性であった。
  • 薬剤耐性アシネトバクター感染症
    報告はなかった。

【全国】 定点医療機関総数:467
定点医療機関からの報告総数は2,201人(4.7)で、前月比88%と減少した。疾患別報告数は、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症1,878人(4.0)で前月比87%、ペニシリン耐性肺炎球菌感染症262人(0.56)で前月比84%、薬剤耐性緑膿菌感染症56人(0.12)で前月比120%、薬剤耐性アシネトバクター感染症5人(0.01)であった。

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