所長挨拶 研究所の紹介 発表・調査研究 情報・ニュース 宮崎県感染症情報センター 見学と研修のお申し込み リンク集 お問い合わせ

宮崎県感染症情報センター

宮崎県感染症発生動向調査2011年第45号

第13巻第45号[宮崎県45週(11/7〜11/13)、全国44週(10/31〜11/6)]

宮崎県感染症週報

宮崎県感染症情報センター
宮崎県健康増進課
宮崎県衛生環境研究所

宮崎県第45週の発生動向

定点医療機関からの報告総数は603人(定点あたり18.3)で、前週比97%と横ばいであった。

前週に比べ増加した主な疾患はRSウイルス感染症と流行性耳下腺炎で、減少した主な疾患はA群溶血性レンサ球菌咽頭炎であった。

RSウイルス感染症の報告数は53人(1.5)で前週比120%と増加した。例年同時期の定点あたり平均値(1.9)の約8割である。高鍋(4.3)・日向(4.0)保健所からの報告が多く、年齢別では2歳以下で全体の約9割を占めた。

流行性耳下腺炎の報告数は81人(2.3)で前週比119%と増加した。例年同時期の定点あたり平均値(1.4)の約1.6倍である。日南(5.0)・宮崎市(3.2)保健所からの報告が多く、年齢別では2歳から6歳で全体の約7割を占めた。

マイコプラズマ肺炎1人が延岡保健所から報告された。患者は12歳の男子で病原体はMycoplasma pneumoniae であった。

疾患別流行警報開始基準値超過疾患

流行警報開始基準値を超えた疾患はなかった。

全数把握対象疾患

  • 1類感染症
    報告なし。
  • 2類感染症
    結核2例が宮崎市保健所から報告された。
    《宮崎市保健所》
    • 60歳代の女性で無症状病原体保有者。
    • 90歳代の女性で肺結核。呼吸困難がみられた。
  • 3類感染症
    腸管出血性大腸菌感染症3例が宮崎市・小林・日向(各1例)保健所から報告された。
    《宮崎市保健所》
    50歳代の女性で水様性下痢、発熱、血性下痢がみられた。原因菌のO血清型はO157(VT産生)。
    《小林保健所》
    40歳代の女性で無症状病原体保有者。原因菌のO血清型は不明(VT1産生)。
    《日向保健所》
    10歳代の女子で無症状病原体保有者。原因菌のO血清型はO157(VT2産生)。
  • 4類感染症
    日本紅斑熱1例が宮崎市保健所から報告された。80歳代の男性で発熱、刺し口、発しんがみられた。
  • 5類感染症
    報告なし。
全数把握対象疾患累積報告数(2011年第1週〜45週)

( )内は今週届出分、再掲

動物感染症累積報告数(2011年第1週〜45周)(参考)

全国第44週の発生動向

定点医療機関あたりの患者報告総数は11.5で、前週比106%と増加した。今週増加した主な疾患は水痘とA群溶血性レンサ球菌咽頭炎で、減少した主な疾患はヘルパンギーナであった。

水痘の報告数は3,860人(1.2)で、前週比129%と増加した。福井県(2.9)、青森県・秋田県・佐賀県(各2.4)、福島県(2.2)からの報告が多く、年齢別では1歳から5歳で全体の約8割を占めた。

群溶血性レンサ球菌咽頭炎の報告数は4,136人(1.3)で、前週比111%と増加した。大分県(2.8)、北海道(2.6)、石川県・福井県(各2.2)からの報告が多く、年齢別では4歳から7歳で全体の約半数を占めた。

全数把握対象疾患
  • 1類感染症
    報告なし。
  • 2類感染症
    結核350例
  • 3類感染症
    細菌性赤痢3例、腸管出血性大腸菌感染症49例、腸チフス1例
  • 4類感染症
    A型肝炎1例、チクングニア熱1例、つつが虫病13例、日本紅斑熱12例、レジオネラ症13例、レプトスピラ症1例
  • 5類感染症
    アメーバ赤痢11例、ウイルス性肝炎3例、急性脳炎2例、クロイツフェルト・ヤコブ病1例、劇症型溶血性レンサ球菌感染症1例、後天性免疫不全症候群9例、ジアルジア症1例、梅毒10例、風しん4例

月報告対象疾患の発生動向 <10月>

性感染症

【宮崎県】 定点医療機関総数:13
定点医療機関からの報告総数は56人(4.3)で、前月比108%と増加した。また、昨年10月(4.5)とほぼ同数であった。

《疾患別》

  • 性器クラミジア感染症
    報告数33人(2.5)で、前月の約1.4倍、前年とほぼ同数であった。延岡(5.0)、都城・日向(各3.0)保健所からの報告が多く、男性20人・女性13人で、20歳代が全体の約4割を占めた。
  • 性器ヘルペスウイルス感染症
    報告数4人(0.31)で、前月の約7割、前年の約6割であった。すべて女性で、20歳代・30歳代が各2人であった。
  • 尖圭コンジローマ
    報告数4人(0.31)で、前月の約4割、前年の約2倍であった。男性1人・女性3人で、10歳代・20歳代・50歳代・70歳以上が各1人であった。
  • 淋菌感染症
    報告数15人(1.2)で、前月の約1.3倍、前年の約9割であった。都城・日南・高鍋(各2.0)保健所からの報告が多く、男性14人・女性1人で、30歳代が全体の約半数を占めた。

【全国】定点医療機関総数:958
定点医療機関からの報告総数は4,258人(4.5)で、前月比94%と減少した。疾患別報告数は、性器クラミジア感染症2,260人(2.4)で前月比96%、性器ヘルペスウイルス感染症701人(0.73)で前月比97%、尖圭コンジローマ417人(0.44)で前月比90%、淋菌感染症880人(0.92)で前月比89%であった。

薬剤耐性菌

【宮崎県】 定点医療機関総数:7
定点医療機関からの報告総数は38人(5.4)で前月比158%と増加した。また昨年10月(4.0)の約1.4倍であった。

《疾患別》

  • メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症
    報告数36人(5.1)で、前月の約1.9倍、前年の約1.8倍であった。宮崎市(15.0)、延岡・日南(各7.0)保健所からの報告が多く、70歳以上が全体の約半数、60歳代が約2割を占めた。
  • ペニシリン耐性肺炎球菌感染症
    報告数1人(0.14)で、前月の約3割、前年の約1割であった。宮崎市(1.0)保健所からの報告で、0歳児であった。
  • 薬剤耐性緑膿菌感染症
    報告数は1人(0.14)で前月と同数であった。高鍋(1.0)保健所からの報告で、70歳以上であった。
  • 薬剤耐性アシネトバクター感染症
    報告はなかった。

【全国】 定点医療機関総数:464
定点医療機関からの報告総数は2,417人(5.2)で、前月比111%と増加した。疾患別報告数は、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症2,001人(4.3)で前月比107%、ペニシリン耐性肺炎球菌感染症353人(0.76)で前月比136%、薬剤耐性緑膿菌感染症52人(0.11)で前月比92%、薬剤耐性アシネトバクター感染症11人(0.02)であった。

PDFファイルダウンロード



宮崎県衛生環境研究所
〒889-2155 宮崎市学園木花台西2丁目3-2 / 電話.0985-58-1410 FAX.0985-58-0930