定点医療機関からの報告総数は652人（定点あたり21.3）で、前週比117％と増加した。

前週に比べ増加した主な疾患は水痘と感染性胃腸炎で、減少した主な疾患はRSウイルス感染症であった。

水痘の報告数は80人（2.2）で前週比143％と増加した。例年同時期の定点あたり平均値（2.2）と同程度である。延岡（5.5）・宮崎市（2.5）保健所からの報告が多く、年齢別では6ヶ月から5歳で全体の約9割を占めた。

感染性胃腸炎の報告数は304人（8.4）で前週比124％と増加した。例年同時期の定点あたり平均値（15.7）の約半数である。小林（12.7）・日向（10.5）・宮崎市（10.4）保健所からの報告が多く、年齢別では1歳から4歳で全体の約6割を占めた。

無菌性髄膜炎2人が延岡保健所から報告された。患者は0ヶ月の女児と2ヶ月の男児であった。

マイコプラズマ肺炎3人が宮崎市・延岡・高鍋保健所から報告された。患者は3歳の男児、4歳の女児、９歳の女児で病原体はMycoplasma pneumoniae であった。

流行警報開始基準値を超えた疾患はなかった。

• 1類感染症
  報告なし。
• 2類感染症
  結核5例が宮崎市（2例）・高鍋（3例）保健所から報告された。
  《宮崎市保健所》
  • 40歳代の女性でその他の結核（結核疹）。結節性紅斑様皮疹がみられた。
  • 60歳代の女性で無症状病原体保有者。
  《高鍋保健所》
  • 70歳代の女性で肺結核。咳がみられた。
  • 80歳代の男性で肺結核及びその他の結核（結核性胸膜炎）。呼吸困難がみられた。
  • 80歳代の女性で肺結核。呼吸困難がみられた。
• 3類感染症
  腸管出血性大腸菌感染症3例が小林保健所から報告された。
  • 3歳の男児で水様性下痢がみられた。原因菌のO血清型はO157（VT1,2産生）。
  • 5歳の女児で無症状病原体保有者。原因菌のO血清型はO121（VT2産生）。
  • 60歳代の女性で無症状病原体保有者。原因菌のO血清型はO157（VT1,2産生）。
• 4類感染症
  報告なし。
• 5類感染症
  報告なし。
  

(　)内は今週届出分、再掲

定点医療機関あたりの患者報告総数は13.8で、前週比112％と増加した。今週増加した主な疾患はインフルエンザ、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎、感染性胃腸炎で、減少した主な疾患は流行性耳下腺炎であった。

インフルエンザの報告数は1,012人（0.21）で、前週比150％と増加した。沖縄県（2.0）、宮城県（1.6）、愛知県（0.66）からの報告が多く、年齢別では5歳以下が全体の32％、6歳から9歳が23％、10歳から14歳が17％、15歳から19歳が3％、20歳以上が25％を占めた。

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の報告数は5,375人（1.7）で、前週比120％と増加した。北海道・福井県（各3.6）、大分県（3.3）、富山県（3.2）からの報告が多く、年齢別では4歳から7歳で全体の約6割を占めた。

感染性胃腸炎の報告数は14,736人（4.7）で、前週比119％と増加した。香川県（12.2）、山口県（11.6）、大分県（11.0）からの報告が多く、年齢別では1歳から4歳で全体の約半数を占めた。

• 1類感染症
  報告なし。
• 2類感染症
  結核400例
• 3類感染症
  細菌性赤痢3例、腸管出血性大腸菌感染症54例
• 4類感染症
  E型肝炎1例、チクングニア熱1例、つつが虫病25例、日本紅斑熱2例、ボツリヌス症1例、マラリア1例、レジオネラ症9例
• 5類感染症
  アメーバ赤痢13例、ウイルス性肝炎1例、クロイツフェルト・ヤコブ病3例、劇症型溶血性レンサ球菌感染症3例、後天性免疫不全症候群18例、ジアルジア症2例、梅毒16例、破傷風1例、バンコマイシン耐性腸球菌感染症2例、風しん2例、麻しん5例
  

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宮崎県感染症週報2011年47号（PDFファイル / 287KB）

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