定点医療機関からの報告総数は830人（定点あたり24.8）で、前週比113％と増加した。

前週に比べ増加した主な疾患はＲＳウイルス感染症で、減少した主な疾患はヘルパンギーナであった。

【ＲＳウイルス感染症】

• 報告数は285人（7.9）で前週比161％と増加した。例年同時期の定点あたり平均値（1.3）の約6倍である。報告が開始された平成15年45週以降最も多い報告数である。日向（15.0）、宮崎市（13.4）保健所からの報告が多く、年齢別では2歳以下が全体の約9割を占めた。

• マイコプラズマ肺炎：延岡(2人)、宮崎市（1人）保健所から報告された。患者は2歳、4歳、7歳。

• 1類感染症
  報告なし。
• 2類感染症
  結核5例。
• 3類感染症
  腸管出血性大腸菌感染症7例。
• 4類感染症
  日本紅斑熱1例。
• 5類感染症
  破傷風1例、麻しん2例。

(　)内は今週届出分、再掲

定点医療機関あたりの患者報告総数は10.5で、前週比106％と増加した。今週増加した主な疾患はＲＳウイルス感染症と手足口病で、減少した主な疾患は水痘であった。

ＲＳウイルス感染症の報告数は1,998人（0.64）で、前週比173％と増加した。宮崎県（4.9）、福岡県（3.6）、鹿児島県（2.1）からの報告が多く、年齢別では2歳以下が全体の約9割を占めた。

手足口病の報告数は2,527人（0.81）で、前週比123％と増加した。山形県（4.4）、青森県（4.2）、岩手県（3.8）からの報告が多く、年齢別では1歳から4歳が全体の約7割を占めた。

インフルエンザの報告数は1,225人（0.25）で、前週比114％と増加した。沖縄県（17.3）からの報告が多く、年齢別では5歳以下が全体の20％、6〜9歳が7％、10〜14歳が6％、15〜19歳が4％、20歳代〜50歳代が45％、60歳以上が18％を占めた。

• 腸管出血性大腸菌感染症：宮城県(23例)、福岡県（15例）からの報告が多い。
• 風しん：東京都（12例）、兵庫県（11例）からの報告が多い。

【宮崎県】　定点医療機関総数：13
定点医療機関からの報告総数は49人（3.8）で、前月比140％と増加した。また、昨年8月（3.4）の約1.1倍であった。

《疾患別》

• 性器クラミジア感染症
  報告数33人（2.5）で、前月の約1.7倍、前年の約1.4倍であった。都城（6.0）、延岡（4.0）保健所からの報告が多く、20歳代が全体の約4割、30歳代が約3割を占めた。
• 性器ヘルペスウイルス感染症
  報告数5人（0.38）で、前月の約8割、前年の約6割であった。30歳代が全体の約4割を占めた。
• 尖圭コンジローマ
  報告数5人（0.38）で、前月の約5倍（前月1人）、前年の約1.7倍であった。
• 淋菌感染症
  報告数6人（0.46）で、前月の約8割、前年の約7割であった。30歳代が全体の半数を占めた。

【全国】定点医療機関総数：963
定点医療機関からの報告総数は4,198人（4.4）で、前月比100％と横ばいであった。疾患別報告数は、性器クラミジア感染症2,163人（2.3）で前月比97％、性器ヘルペスウイルス感染症720人（0.75）で前月比100％、尖圭コンジローマ479人（0.50）で前月比109％、淋菌感染症836人（0.87）で前月比102％であった。

【宮崎県】　定点医療機関総数：7
定点医療機関からの報告総数は32人（4.6）で前月比160％と増加した。また、昨年8月(5.1)の約9割であった。

《疾患別》

• メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症
  報告数29人（4.1）で、前月の約1.7倍、前年の約9割であった。70歳以上が全体の約6割を占めた。
• ペニシリン耐性肺炎球菌感染症
  報告はなかった。
• 薬剤耐性緑膿菌感染症
  報告数3人（0.43）で前月及び前年の3倍であった。70歳以上の報告であった。
• 薬剤耐性アシネトバクター感染症
  報告はなかった。

【全国】　定点医療機関総数：461
定点医療機関からの報告総数は2,082人（4.5）で、前月比102％と横ばいであった。疾患別報告数は、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症1,834人（4.0）で前月比104％、ペニシリン耐性肺炎球菌感染症213人（0.46）で前月比87％、薬剤耐性緑膿菌感染症34人（0.07）で前月比117％、薬剤耐性アシネトバクター感染症1人（前月は報告なし）であった。

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宮崎県感染症週報2012年第36号（PDFファイル / 767KB）

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