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宮崎県感染症情報センター

宮崎県感染症発生動向調査2012年第45号

第14巻第45号[宮崎県第45週(11/5〜11/11)全国第44週(10/29〜11/4)]

宮崎県感染症週報

宮崎県感染症情報センター
宮崎県健康増進課
宮崎県衛生環境研究所

宮崎県第45週の発生動向

定点医療機関からの報告総数は1,162人(定点あたり36.3)で、前週比163%と増加した。

インフルエンザ・小児科定点からの報告

前週に比べ増加した主な疾患は感染性胃腸炎と水痘で、減少した主な疾患はRSウイルス感染症であった。

【感染性胃腸炎】

  • 報告数は738人(20.5)で前週比204%と増加し、流行警報レベル開始基準値を超えた。例年同時期の定点あたり平均値(9.6)の約2倍である。日南(82.7)、都城(36.2)、小林(27.7)保健所からの報告が多く、年齢別では1歳と2歳が全体の約3割を占めた。

【水痘】

  • 報告数は72人(2.0)で前週比218%と増加した。例年同時期の定点あたり平均値(1.5)の約1.3倍である。延岡(6.8)保健所からの報告が多く、年齢別では1歳から3歳が全体の約8割を占めた。

基幹定点からの報告
  • 無菌性髄膜炎:宮崎市・延岡(各1人)保健所から報告された。
  • 患者は11歳で、原因となった病原体は Mumps virus 。
  • 患者は1ヶ月で、病原体検出せず。
流行警報レベル開始基準値超過疾患

全数把握対象疾患

  • 1類感染症
    報告なし。
  • 2類感染症
    結核13例。
  • 3類感染症
    報告なし。
  • 4類感染症
    レプトスピラ症1例。
  • 5類感染症
    報告なし。

全数把握対象疾患累積報告数(2012年第1週〜45週)

( )内は今週届出分、再掲

病原体検出情報(衛生環境研究所微生物部 平成24年11月13日までに検出)

細菌

ウイルス

  • 髄膜炎と診断された乳児の便からコクサッキーウイルスB5型が分類された。
  • アデノウイルス感染と診断された乳児の便からアデノウイルス1型が分類された。本県では2009年に分離されて以来、3年ぶりである。

全国第44週の発生動向

定点医療機関あたりの患者報告総数は12.2で、前週比105%と増加した。今週増加した主な疾患は感染性胃腸炎と水痘で、減少した主な疾患はRSウイルス感染症であった。

感染性胃腸炎の報告数は17,562人(5.6)で、前週比120%と増加した。兵庫県・福岡県(各13.3)、石川県(11.9)、宮崎県(10.0)からの報告が多く、年齢別では1歳から2歳が全体の約3割を占めた。

水痘の報告数は2,487人(0.79)で、前週比110%と増加した。山形県(2.8)、佐賀県(1.7)、新潟県(1.6)からの報告が多く、年齢別では1歳から5歳が全体の約8割を占めた。

全数把握対象疾患(全国第44週)

月報告対象疾患の発生動向 <10月>

性感染症

【宮崎県】 定点医療機関総数:13
定点医療機関からの報告総数は44人(3.4)で、前月比129%と増加した。また、昨年10月(4.3)の約8割であった。

《疾患別》

  • 性器クラミジア感染症
    報告数27人(2.1)で、前月の約1.4倍、前年の約8割であった。都城(5.0)保健所からの報告が多く、20歳代が全体の約4割、10歳代・30歳代がそれぞれ全体の約2割を占めた。
  • 性器ヘルペスウイルス感染症
    報告数8人(0.62)で、前月と同程度、前年の2倍であった。20歳代と30歳代がそれぞれ全体の約4割を占めた。
  • 尖圭コンジローマ
    報告数2人(0.15)で、前月の2倍、前年の半数であった。10歳代と40歳代であった。
  • 淋菌感染症
    報告数7人(0.54)で、前月の約1.4倍、前年の約半数であった。20歳代・30歳代・40歳代がそれぞれ全体の約3割を占めた。


【全国】定点医療機関総数:969
定点医療機関からの報告総数は4,381人(4.5)で、前月比106%と増加した。疾患別報告数は、性器クラミジア感染症2,219人(2.3)で前月比104%、性器ヘルペスウイルス感染症769人(0.79)で前月比110%、尖圭コンジローマ544人(0.56)で前月比114%、淋菌感染症849人(0.88)で前月比106%であった。

薬剤耐性菌

【宮崎県】 定点医療機関総数:7
定点医療機関からの報告総数は46人(6.6)で前月比159%と増加した。また、昨年10月(5.4)の約1.2倍であった。

《疾患別》

  • メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症
    報告数43人(6.1)で、前月の約1.6倍、前年の約1.2倍であった。70歳以上が全体の約6割を占めた。
  • ペニシリン耐性肺炎球菌感染症
    報告数2人(0.29)で、前月及び前年の約2倍であった。50歳代と70歳以上の報告であった。
  • 薬剤耐性緑膿菌感染症
    報告数1人(0.14)で、前月及び前年と同程度であった。70歳以上の報告であった。
  • 薬剤耐性アシネトバクター感染症
    報告はなかった。

【全国】 定点医療機関総数:469
定点医療機関からの報告総数は2,101人(4.5)で、前月比108%と増加した。疾患別報告数は、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症1,804人(3.9)で前月比106%、ペニシリン耐性肺炎球菌感染症258人(0.55)で前月比117%、薬剤耐性緑膿菌感染症38人(0.08)で前月比160%、薬剤耐性アシネトバクター感染症1人であった。

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